批判と正しさ【外的コントロール】 | ウェルビーイングのおすそわけ

ウェルビーイングのおすそわけ

心と身体と社会的な“しあわせ”に関する情報メディア
(旧タイトル「カウンセラーからのおすそわけ」)

批判と向き合うのは、
とても苦しいものです。


批判は、
意欲を減退させ、
行動に抑制的に働き、
自尊心を損ないます。


ですから私たちは、
批判する人から
遠ざかろうとします。


しかし、
残念なことに、
それでも批判を
避けることは
できません。


なぜならば、
批判の背後には、
その人が考える正しさが
存在しているからです。


批判とは、
言い方を変えれば、
相手に正しさを
ぶつけることです。


自分が正しいと
思っていることに
反する人がいれば、
それを正そうとして
相手を批判するのは、
その人にとっては、
道理なのでしょう。


このように
批判をすることが
個人が考える正しさと
結びついているのであれば、
批判を避けようとしても、
完全に避けることは
出来ないと考えられます。


かといって、
批判に対して
無防備でいれば、
心が深く傷ついて
しまいます。


もし仮に、
批判に対する
賢明な向き合い方が
あるのだとすれば、
批判を全て丸ごと
受け入れるのでなく、
茶こしのようなフィルターをかけて
相手の批判を聴くのが
良いかもしれません。





例えば、
次のようなフィルターにかけて、
自分に必要なものを
ふるい分けることもできます。


「この批判は、相手の"私は正しい"という主張だ」


「その正しさは、真に正しいとは限らない」


「しかし、相手の主張からも
 何か学べることはあるだろうか?」


「その学びとなる部分を取り入れよう」


こうすれば、
批判の衝撃を和らげ、
その批判から学ぶことが
可能になります。


批判と向き合うのは、
とても難しいことですが、
そこから何かを
学ぶことができたら、
しなやかに生きていけます。


ですから、
認知のフィルターを
上手に活用して、
批判と向き合う技術を
向上させていきたいものです。


※東日本大震災の復興を
心よりお祈りしています。


神栄カウンセリングセンター のHP