こちらのレビュー雑記はすでに読了された方向けです。

 

壮大なネタバレを含んでおりますので、まだお読みになられていない方はご注意ください!

また、水魑以前の過去作(厭魅・首無)についてもネタバレ言及していますので、「困るよ!」という方もバックしてくださいませ。

 

 

 

 

 

というわけで、今回は水魑について語ってみたいと思います。

 

本当は次は山魔について書こうと思っていたのですが、色々と読み返してみても、自分の中では山魔が最高傑作すぎてツッコミ考察のしがいがなく…笑

 

私が今更考察するまでも感想を述べるまでもないというか、もう満足のひとことだったので、逆に何を書くべきか思い浮かばなくてですね。しいて言うなら、山魔の表紙はユリなんだろうな…ということくらい。

 

刀城言耶シリーズはどの作品から読んでも大丈夫なようになっているので、これからシリーズを読んでみようかな?という方には個人的には山魔をお勧めします!

 

 

 

さて、水魑です。

 

端的に言うと、好みが別れるだろうな、という作風になっています。理由は

 

1.ホラー要素が弱い

2.突然のラブコメ

3.キャラクター造形・人物描写の弱さ

4.長すぎる

5.無理のある警察不介入設定

 

ではひとつひとつ検証?してみましょうか…。

 

 

 

ホラー要素の弱さ 

 

 

今作では宮木正一や祖父江偲、刀城言耶がなんとなく怪異に遭遇っぽいことはしてますが、ホラー要素はほとんどオマケですね。

どちらかというと、沈深湖での密室殺人事件トリックがメイン。

三津田作品のホラーを求めて読むと、大分物足りない構成になっていると思います。

 

御蔵様や水魑様、泥女、ボウモンといったそれっぽい存在は登場しますが、泥女はメインではないし、御蔵様については言耶の謎解きで龍璽による生贄の監禁場所であることが明示されてしまいます。

水魑様についても、増儀で本当に雨が降るし、最後は神の怒りとしか思えないような大洪水で波美の4/5が流されて壊滅状態になるといった天災が都合よく起きている以上、おそらく本当に「ある」んだろうなとは思わされるのですが、いかんせん本編あらすじにあまり関係ないというか、メインじゃない感じがあって…。

 

だって増儀で本当に大雨降るんですよ?そこもっと皆で騒ぐというか、本編でも掘り下げてほしくないですか?

私、気になって仕方なかったのですが‥‥。殺人事件が起きてそれどころではなかったとはいえ、存続の危機にさらされるほどの干天が解消されたのに、誰もそこについてほとんど触れてないのがなんか不思議で…。

 

あと、正一の洞穴体験。あれもね…笑

まさかの真相でしたね。

笑っているようにも、泣いているようにも、呻いているようにも、叫んでいるようにも、如何様にも聞こえる奇妙な声。

これがまさかの、正一の姉・鶴子の逢引き中の声だったとは…。

 

え?ってなりました。笑っちゃったよ思わず。

突然のエロ?というか、ギャグ?笑

 

重蔵が舞鶴まで迎えに来たシーンでつぶやいた「追いかけて来よったか‥‥」もね。

厭魅とか蛇棺葬とか読んでると、憑き物筋について三津田先生がどういう描き方をするかを把握できるので普通に読めるのですが、「何が追いかけてきたのか、伏線だと思ってたのに最後までわからなかった」というレビューもあって。

三津田先生は結構、他の著作を読んでいることを前提とした(もしかしたら先生はそう思われていないかもだけど)雰囲気の作風を書かれることが多いので、そう思うと三津田作品を読んでない方にとっては更にホラー要素が薄く感じられたのでは…。

 

ただ、ホラーミステリというジャンルは全部に綺麗な論理的解釈がなされるわけではないので、そこにストレスを感じるような方は今作のようなホラー要素の薄い「ホラーっぽいミステリ」の方が楽しめるのかもしれないですね。

 

実際、水魑は人気作みたいですし…。

 

 

 

シリーズ急速方向転換!祖父江偲は言耶狙い! 

 

これもねぇ、、、

以前から、編集者にしては距離感がちょっとおかしいというか…。

編集者と作家の関係性の「普通」を知らんだろと言われればそれまでなんですけど、今までの過去作の言耶と偲の会話(というより偲の言耶への態度)って、「仕事」というよりも「プライベート」感が強いなとは思っていたので、個人的に偲は苦手なキャラだったんですが。

 

私職場や仕事関係の人と「友人」みたいな距離感で接する人が、個人的にあまり好きではないんですよ…。

店員さんとか美容師さんとかと、仲良くなったからってプライベートで繋がろうとする人とか…。

 

偲には、なんとなくそういう「勘違いして線を越えようとする人」と同じ空気を感じていたのですが、シンプルに恋愛感情だったんですね。

 

ちょっとね、一気に気持ち悪くなったな…とは思いました。

でも、今までの登場シーンのセリフ的にも、好人物としては描かれていなかった(三津田先生は偲のような女性が好きなのかもしれないけど)と思うので、急に毛〇蘭・遠〇和葉・水〇可奈・七〇美雪のようなヒロインキャラクターポジになって衝撃。

今までもそうではあったけど、今作では出番がずっと続いた分、ドヤ顔で女房ヅラ&自分を最優先してくれて当然!な態度が何度も出てきたのにうんざりしました。

なぜ男性の描くヒロインは穢れも自我も頭も足りない子か、我儘で性格悪い子のどちらかなんだろう…?頭もよさそうに見えないし、偲絶対女友達いない。

 

色々レビューを漁ったところ、「阿武隈川と偲と言耶の三角関係が始まって尊い~~ラブラブラブ」「どっちとくっつくのかも今後の見どころ!」みたいな意見を見かけたので、女性ファン向けの展開なのかな?アホくさー。

「偲ちゃん可愛い!言耶とくっついてほしい!」と言っている女性と、「急なラブコメ。今後こういう展開がメインになるなら読み続けるのは苦しい」という男性の意見に分かれているような印象です。

 

 

 

キャラクター・人物描写の難 

 

これって三津田先生に問題があるんじゃなくて、男性能・女性能の違いかなとも思うんですが。

 

男性ってシステマチックというか、物語の設定やシステムや世界観の作りこみがすごくて、事前にものすごい調査したんだろうな…という詳細な説明描写がめちゃくちゃ面白い分、人間味あるキャラ造形や感情描写が苦手な作家が多くて。

女性は逆に、物語の設定やシステムや世界観の作りこみの甘さを、丁寧な人物・感情描写で「物語」に昇華させるのがうまい方が多いな…と思います。

能の構造の違い上、女性は恋愛を、男性はファンタジーやバトルを描くのがうまい気がします。

 

実際、三津田作品でもキャラクターは結構パターン化されてるんですよね。

 

探偵役、語り部となる少年、村の男衆にモテまくりの神秘的な美(少)女、その彼女に惚れている端正な顔立ちの青年(言耶に協力的で村の内情を説明してくれる)、言耶の行動を制限する村の長的な重鎮年寄り、その長に唯一対抗しうる力を持った(言耶に協力してくれる)重鎮ポジの男性、シニカルだけど言耶を認めてもいる中立的態度の男性…などなど。刀城言耶シリーズ以外でもよく見かけるパターンです。

 

でも作品の面白さで全然カバーできているし、そもそもホラーミステリを楽しみたいと思って読んでいるから、別に丁寧な人物描写や「感情移入したくなるキャラ」は必須ではありません。

作品の登場人物が、単なる「役割を担った記号」化される問題って、どんな作品でも普通にあるし、私は三津田作品のファンだし、今まで特にそれが気になっていたわけではないんですよ。

ドラ〇もんなんて典型的な記号化キャラしか出てこないけど、長く愛される国民的マンガになっています。

むしろ記号化される方が、感情移入が不要な分、理解りやすいとも言えるし。

 

でも今回はちょっと気になってしまったかな…という印象。

言耶は読者に嫌われない嫌味のない爽やかな主人公ではあるけども、阿武隈川や偲はどう考えても万人受けする好人物ではないし、導入部分で癖強めのふたりが出張りすぎていたために、序盤にして既に食傷気味になって…。

 

その後、本編に直接関係のない冗長な少年視点が続き(三津田先生は少年視点を書かないと発作が起きる持病がある気がします)、肝心のホラー要素が薄いうえに突然のラブコメ要素がぶち込まれ、パターン化されたキャラクターたちの誰にも共感を覚えられないまま、(後述しますが)ミステリでも消化不良で終わっていく…。

 

ホラーミステリがウリなのですから、ホラーミステリの部分が揺らぐと途端に人物描写の難が浮き彫りになってしまいますね…。

 

正直、世路と游魔と芥路は無理やり3人にしなくてよかったかな…。

世路の息子はむしろ芥路ではなく游魔にする、もしくは芥路を残すなら、世路を游魔にする方がよかった気が。

 

正一の姉もひとりでよかったです。弟を守るために祖父の言いなりになっていた鶴子が、儀式の真実を知らぬまま、実は生娘ではない身で生贄にされる。

その事実がどのように水魑様の怒りや儀式に影響を与えるのか。

鶴子と通じるのは芥路というより游魔にし、儀式後に姿を消した鶴子を巡って游魔や正一が言耶とともに奔走する。

その方が色々とキャラに魅力が増したんじゃないかなあ…。

 

久保や清水、青柳富子もいくらでも面白く絡ませることが出来た設定を持っているのに、本編で全然目立ってなかったですよね。

辰卅だって本当にもったいないです。辰卅はもっともっと本編に絡んでほしかった…。

世路と游魔がメインになったために、辰卅の設定が全然活かされずにあっさり殺されて本当にもったいない!

いくらでも面白くできたと思うのですが…。

 

辰男は事故死だったのですかね?それともボウモンが絡むのか?

辰男のボウモンが原因と言われた龍一の死は、怪異ではなく生贄にされた市郎に殺されたとみなされているので、真の怪異とみなせるのは辰男だけ。

そこに関しては、謎というよりも放置で終わりましたよね。いや、怪異が原因の場合だとしたら「多分事故死でしょう…」ってことで終わらせるしかないんですけど、なんというかとてもおざなりな扱いで…。

 

あとせっかく左霧を登場させるなら、むしろ左霧をもうちょっと意味のある役にしてもよかったのでは?

未読の方へのネタバレを防止するためか、厭魅についてはほとんど触れていませんでしたが、私の認識では時系列的に水魑は厭魅より後のはずですので、神々櫛村のことを知らない言耶、というのは違和感を覚えました。

 

もちろん、このシリーズは「言耶(もしくは別の作家)が執筆した小説」という構成を取っているので、言耶が本当に神々櫛村のことを知らなかったという意味ではなく、物語の演出上そういう書き方をしただけ、と受け取れるのですが…。

 

だとしたら、正一の母親が左霧である必要性は全くないですし…。

むしろ「我が子が将来的に生贄にされるとわかっている生家に戻る方がなんぼか増し」なくらい酷いとされる主人の実家・宮木家の事情を明かしてほしかったです。

なぜ、そんな酷い家に、世路は愛する左霧を預けたのか?

そして、なぜそんな酷い家の生まれであり、愛する世路の友人でもあった宮木と結婚したのか?

 

阿武隈川や偲の登場を失くして、そちらを書いてくれる方が左霧や正一、鶴子、小夜子というキャラクターを掘り下げられたし、正一一家と深くかかわることになる世路や芥路、游魔の人物描写も深くなるのにと思いました。

 

正一視点の話に長く頁を割く割には、正一と言耶はほとんど絡みがなく、解決編以降では一度も姿が見えないまま終わったのもちょっと消化不良です。

游魔が「美しく育ったから」という理由だけで鶴子や小夜子を好きになり、体を張って正一のことを庇い、最後には言耶と偲を葬るために自分の命すら投げ出すことを視野にいれるのも、イマイチ理解できなかったですし…。

 

波美地方に伝わる水魑様の怪異と関連したミステリを描きたいのか、性格に難のある先輩・編集者とのラブコメ三角関係を描きたいのか、三津田先生がこの「水魑の如き沈むもの」で何を描きたかったのかがあまり伝わってきませんでした。

 

 

700頁超えの長編だが、やろうと思えば2/3くらいに出来るのでは? 

 

一章・二章:言耶・偲・阿武隈川の会話形式による波美地方の説明

三章・四章:語り部・宮木正一の過去話(三津田先生の大好きな少年視点)

五章:波美にたどり着く言耶と偲。物語の導入部分。起承転結の起。普通の小説なら序章か一章。

六章~八章:正一の過去話~現在。五章ラストに繋がる。

 

上記で300頁!普通の小説ならもう起承転まで終わってる長さですよね。笑

上記でも述べましたが、正一視点の頁が長々と続く割には正一が全然言耶と絡んでこないんですよね。

 

犯人は結局名言されず(されてるのか?)、小夜子か正一かどちらかわからないまま終わりましたが、あんなにあっさりと退場させるなら、正一視点の長いシーンは全カットでよかったし、序盤の阿武隈川と偲のシーンは言耶にやたら協力的な游魔か世路の口から語られる方がよかったです。

 

これだと、300頁は100頁くらいに減らせるはず…笑

でも今作で一番面白かったのは正一たちの満州引き上げのくだりだから、何とも言えないですよね…。

 

あと、最後の正子。これも後述しますが、もし正子が小夜子だとすれば、勘違いととばっちりで龍吉郎や辰卅を手にかけた小夜子があっさりと普通の幸せを手に入れているのも大分違和感でした。

神男連続殺人にする必要なんてなかったんですよ…。龍吉郎や辰卅を殺さず、被害者は普通に龍三と最後の龍璽だけでよかった。

連続殺人を成り立たせるための時間稼ぎで正一や偲の監禁の流れになったように思うのですが、ここら辺は本当にいらない展開でした…。

 

 

治外法権とはいえ、さすがにやりすぎな警察不介入シナリオ 

 

これは本当無理がありましたね…。

いくら波美の地で龍璽が神様のような存在であるとはいえ、遺体を勝手に埋葬して殺人をもみ消すなんてありえません。

警察にお偉いさんの知り会いがいるとかいうけど、その理屈が全く通らない唯一の相手が村外から来た言耶のはず。

というか、警察のお偉いさんにも息のかかった人間がいるから警察不介入でいいんで!の理屈が通るなら、地方の山奥じゃなくて舞台は東京神保町でもいいですよね。笑

 

挙句、村人ですらない祖父江偲を監禁し、命を奪われたくなければ警察に連絡するなとか…。

さすがにちょっとお粗末すぎました。偲は東京の出版社で働く社会性ある成人ですし、大阪の実家には家族がいます。

そんな偲が監禁されて手も足も出ないって…。偲は苦手ですが、ここの言耶に対してはさすがにそりゃないよ!って感じでした。

 

これ多分ラブコメ要素を描くべく、無理やり偲を囚われのヒロインにするためのこじつけですよね…。

どちらかというと、偲は不在で言耶本人の命、もしくは正一と言耶にもっと関わりをもたせた上で正一を人質に取られる方が自然の流れだった気がします。

 

おそらく探偵もののヒロインがピンチになった時に、ヒーローに「信じてるから…」と健気さと信頼と愛を見せるシーンを書きたかったのかもしれませんが、ぶっちゃけると「さんざん言耶の邪魔しといてどの口で言ってんだ?」としか思いませんでした…。最初から着いてこなきゃよかったのに…。

編集者としては優秀らしいですけど、読者は偲の優秀な場面を見ていないしね。

 

いやもうこれね、言耶と偲が付き合ってるならまだわかるんですよ…。

でもそうじゃないんなら、なんかおとなしく龍璽の言うこと聞いてる言耶にびっくりしました。流石に、ない!

 

游魔の運転する車で波美を出て、東京に連絡して、警察に通報した方がいいです。

というか本当に偲の命がかかっているなら、父親に頭を下げてでも警察を介入させるべきです。

だって相手は殺人事件すらもみ消すような人間ですよ。

事件を解決したからって、全てを知る言耶と偲をおとなしく開放してくれるう保証なんてどこにもないわけだし。

警察一択。一般人ならともかく、言耶は親子ともども警察もお世話になってる実績ある著名人なので、言耶の通報を完無視するってことはないかと…。

 

あと小夜子の監禁もね。監禁を長引かせた方がいい理由なんてないに決まってるのに、なぜそろいもそろって「今は下手に開放しない方がいい状態」って何それと。なぜ誰も突っ込まない?

正一が犯人ならすでに小夜子は殺されていますし、小夜子が犯人なら監禁された正一がいつ龍璽の手にかけられるかわからない状態なので、この時点で龍璽を射殺して終わりでしょう。

 

ちょっと矛盾が目立ちすぎましたね…。ほんっっっっっっっっっとうに偲の存在と偲とのラブコメを無理に入れなくていいです…。

偲とのラブコメのために、神男連続殺人事件にしなきゃいけない、偲が監禁されないといけない、龍璽を最後まで生かさないといけない…etcetc

物語がどんどん破綻していく…。本当に悲しいです。

 

 

四つの村に、四つの神社。二重山の沈深湖から流れる深通川。波美の地に伝わる水魑様の存在。

実際にありそうと思わせる「戦後昭和の時代、地方の山奥の因習深い村」の描写がバツグンにうまいのが三津田先生です。

三津田先生は民俗学に精通されているだけあり、儀式の描写も本格的でめちゃくちゃ魅力的かつ興味深いんです。

神饌が女体を表しているとかすごくよかったです。若芽、南瓜、瓢箪、蕪、細い大根、太い大根、水雲、猪の肝、鮑…。

もうゾクゾクしますね!供物の樽とか、もっともっと増儀と減儀について頁を割いてくれ!となりましたよ。

沈深湖周辺図だって、よくもまあここまで魅力的な舞台を思いつくな…と。なのに。

 

本当に魅力的な設定や世界観や舞台を用意できるのに、なぜこうなってしまうのか…。

三津田先生、ファンが見たいのはホラーミステリであって、矛盾しまくりの三流ラブコメではありません。

どうか後生です…。どうか、どうか。

 

 

正子の正体とは? 

 

まあ、愚痴はこれくらいにして…。

 

今作のレビューで読者が最も気にかかるポイントが、ラストの「正子」の正体だと思います。

ここで考えられるパターンは3つ。

 

①正子=正一(犯人は正一 or 犯人は小夜子だが洪水で死亡)

②正子=小夜子(犯人は小夜子)

③正一でも小夜子でもない、単なる他人の空似

 

まあ、おそらく③の可能性はほぼないと思うので‥‥‥。笑

正子は正一か小夜子か意見が分かれるところですが。

 

一番オーソドックスなのは②ですね。

多分三津田先生も、読者がそう受け取ることを見越して書いている?と思うし。(ミスリードの可能性もありますが)

流虎にも「非常によく尽くした」とありますから、未遂とはいえ殺そうとした義父への小夜子なりの罪の意識、禊という意味かなと。

ただねぇ…。

 

上述しましたが、勘違いととばっちりで龍吉郎や辰卅を手にかけた小夜子があっさりと普通の幸せを手に入れている、というのが何とも違和感で…。

 

これ被害者が龍璽と龍三だけなら正子が小夜子でも全然ありだったんですよ。

正直、珍しいハッピーエンド系だったのに、正子が小夜子だと、結局龍璽と同じように人の命を簡単に奪える人間がハピエンを迎える、という何ともスッキリしない終わり方で…。

 

辰卅はまだしも、龍吉郎なんて相当よくしてもらっていたはず。母と恋仲であった世路の父親だし、自分たちを引き取ろうとしてくれていた人ですよ。

なんというか…もうちょっと何とかならなかったんですかね、シナリオ…。

 

まあ、偲とのラブコメのために無理やり連続殺人にした(と私は勝手に考えていますが)から仕方なかったのですが、個人的に龍吉郎は死んでほしくなかったキャラクターでもあったし、小夜子や鶴子、正一は当然ですが辰卅にも救いが欲しかっただけに、本当偲とのラブコメさえなければ‥‥!!!!

 

いや、本当小夜子にも鶴子にも正一にも幸せになってほしいし、小夜子にも生きていてほしいのですが。

実際、小夜子が犠牲になった、と判明したシーンではあまりの悍ましさとショックに私も読んでいて震えましたし。

だから本当もったいないというか、残念というか‥‥、本当偲とのラブコメさえなければ‥‥!!!!

 

はぁ‥‥汗あーあ…。

 

 

閑話休題。

 

 

個人的には、正子=正一説の方が好きなルートではあります。

 

正一が女の子なのではないか、と匂わせる?とまではいかないけど、暗示的な箇所もいくつかありますよね。

 

・最も左霧の力を受け継いでいるのは正一だった(力は双子の女児に受け継がれる)

・魔を遠ざけるためにあえて犠牲を思わせるような名づけの例

・魔を欺くために性別すら偽って育てた過去作の例(妃女子と長寿郎)

・正一たちの身代わりとなった佐用家の子供たちが全員「男の子」だったこと(「三姉妹」の対比?)

 

游魔と小夜子は本編ではほぼ関わりがないですし、どちらかというと小夜子のなかで游魔の評価は低いと記述がありますから、游魔と幸せな夫婦になったというのであれば正一の方がしっくりくる気がします。

それに正子が小夜子だった場合、小夜子生存=犯人は小夜子になりますから、重蔵はまだしも罪のない正一のその後に触れられることなく終わるのも何か不自然な気も。

 

引き揚げ船のなかで正一が小用を足すシーンがありますが、これも絶妙なんですよね。

「揺れる便器に向かって小用を済ませ」如何様にも受け取れるというか…。

 

また鶴子逢引きの洞穴(笑)でも、おや?と思ったシーンがありました。

鬼女が追いかけてきている最中、ずぶぬれの正一はあろうことか洞穴を出る前にわざわざ服を着てるんですよね。

正直、男の子なら全裸で逃げてもいいのでは?と思ったので、大分印象に残ったんです。

でも女性だったとしたら、いくら後ろからやばい何かが追ってきてるとしても、さすがに全裸で逃げるのには相当の抵抗がありますから…。

 

鶴子がおかしくなりかけた時、左霧があっさり受け入れたということは、怪異が追いかけてくる覚悟は出来ていたということですし、末子の正一に呪いとして、性別を偽って育てたとしてもおかしくはないのかなあと。

 

でも、6歳から13歳までの年月を過ごして、留子や龍璽に女の子だとバレない、というのは果たしてありえるだろうか…。

13歳って微妙な年齢ですよね。男の子でもまだ成長期を迎えてなければ、声変わりもせず身長も伸びず、女の子に見える子もいなくはないし。

女子でも、まだぎりぎり初潮を迎えていない年齢ともいえるし。

 

それに、ソ連兵襲撃の際に正一だけ部屋に残されたことを考えると‥‥‥。

でもあそこは一か八か一番女らしくない正一(鶴子、小夜子の年齢から察するに3~4歳と思われる)を残すしか全員助かる道はなかったし‥‥。

非常に難しいところ。

 

 

ただ、事件の犯人は正一というよりも小夜子の方がしっくりくる気がするんですよね…。

なので、「犯人は小夜子だが、当の小夜子は洪水で行方知れず。生き残った正一が実が女の子であると知った游魔は、愛らしい女性に成長した正一を「正子」と名前を変えさせて嫁に貰った」というパターンもあり得るのかなと…。

 

正直、小夜子=正子なら、誰も彼女の正体に気づかないものなのか?という疑問も残るところですが、もともとは正一という男の子が、数年後正子という女性になって登場したら誰も気づかないというのは納得です。

三津田先生もあえて、正子が小夜子とも正一ともとれる書き方をしていますし、「明るくて優しく、すぐ村に溶け込んだ」というのは気の強い小夜子よりも優しい正一の方がしっくりくるかな。

 

というわけで、私としては「犯人は小夜子、正子は正一」説を推します。小夜子がなんとも可哀そうですけどね‥‥。

 

 

 

 

ひとつ気になったのは、鶴子と芥路の関係。

結果夫婦になったみたいですが、鶴子が初対面の世路を「お父さん」と呼んでいますし、もしかしたら鶴子と芥路は異母姉弟かもしれませんよね。

左霧は否定していましたが、唯一真実を知る左霧も、真相に近づけそうな世路もいません。

 

正一たちの父親が宮木家から勘当されたのも、他の男の子供を身ごもった女を嫁に取ったから、とか…。

色々と深く考えると、やはり考察しがいのある不穏なラストではあるなと思います。

 

 

総評 

 

今作がとても人気なのは、ホラー要素が薄く、ほとんどがミステリとして解決されたからでしょう。

私的にはホラーミステリのジャンルって大好きなんですけど、三津田作品のレビューを見てるとよく目にするのが、「全部が解決されなかったことへのフラストレーション」なんですよね…。

 

個人的には全部が解決されてほしいならミステリを読めばいいじゃない、と思うのですが、うーん…。

まあそういう強気な姿勢で読者をシャットアウトするのもって感じなのかもねえ。

やっぱり万人受けするのは「ミステリ」なんだろうなぁ…。

 

あとは、相棒役の子がいる方が書き手としても話が広がりやすくて書きやすいっていうのもあるし、女性読者へ向けて恋愛要素も入ってる方がいい。

そう考えると、水魑はシリーズ1、多くの人に受けやすいバランスのいい作品だったと言えると思います。

 

表紙は、鶴子かな?

ワンチャン、若かりし頃の汨子とか、龍璽に生贄にされた巡礼の親子とかも考えたのですが…。

まあ多分鶴子かなぁ…。左霧や小夜子、青柳富子ってこともなさそうですし、泥女?とも思うけど、泥女は今作のメインではないから…。

水魑様が女性の姿を取っていて…とも考えられますかね?うーん…。表紙の中で一番誰だかよくわからないのが今作ですね。

 

 

 

次回は幽女についてです!

こちらのレビュー雑記はすでに読了された方向けです。

壮大なネタバレを含んでおりますので、まだお読みになられていない方はご注意ください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私実はこの作品そんなに好みじゃないんですよね‥‥。初っ端からごめんなさい。

 

理由は単純明快いたってシンプル。

ほぼ刀城言耶が出ていないからです。

 

私は三津田作品に流れる民俗学の空気がすごくすごく好きなのですが(イチオシは「蛇棺葬」)、キャラクターへの愛も同じくらい重要視しています。

ミステリーでいえばアガサ・クリスティ最推しで、もう心の底からクリスティを敬愛しているんですが、「そして誰もいなくなった」は超傑作と思っているけど、一番好きなのはやっぱりポアロが出てくる作品なんです。(イチオシは選べません、ポアロの全てです)

なぜなら、魅力ある探偵の魅力には、どんな素晴らしいトリックも叶わないと思っているからです。(※完全に個人の見解です)

 

例えばこの作品が刀城言耶シリーズではなかったら、私は普通に満足して読み終えていたんですよ。

現に「首無が一番好き」とか「首無は傑作」というレビューをよせている方も多い人気作ですしね。

 

でもこれ…刀城言耶ほとんど(というか、ほぼ)出てこない‥‥よね?

 

 

 

 

別の作家さんの話なのでタイトルと内容は伏せますが、某超有名作家さんの人気シリーズでも一回あったんですよ。

主人公である名探偵の登場シーンが、実は犯人の妄想(幻覚?)でしかなく、主人公の探偵は最後の方にちょろっと登場しただけだったというオチ。

めっちゃ賛否両論あって「この作品は〇〇(主人公探偵の名前)シリーズと銘打ってはいけない」って。

 

これ、一緒じゃない?笑

 

 

 

人気作家さんでも「新作書き下ろし!」より、「人気シリーズ最新作!」の方が俄然売れるんですよね。売れ行き違う。

でも作者からすれば書きたいものと売れるものが必ずしも一致するわけじゃないから…。

 

物理波矢多シリーズの1作目「黒面の狐」も当初は刀城言耶シリーズとして書いていたけど、世界観違うから途中で違うシリーズとして書き直したと先生が仰ってましたしね。

そういわれると、やっぱり刀城言耶がどう絡んでいたのか読んでみたかった気もしますが‥‥。

 

まああとはいつもと同じ構成だと書いてる方も飽きちゃうというか、違うことをしたくなるんだと思うのですが。

やっぱり、シナリオ展開としては「厭魅の如き憑くもの」のように、オーソドックスなもののほうが好きです。

 

※この「刀城言耶ほとんど出てないよね問題」については更に後述します。

 

 

 

 

 

あと、首無がNot For Meであるもうひとつの理由が、斧高視点であることです。

三津田先生はコ〇ンくんのようなIQ値がずば抜けて高く、やたら行動力のある少年視点にすることが多いのですが、多分少年探偵団への憧憬の念があるのでしょう。

 

ただなあ…。

 

はやみねかおるさんの「名探偵夢水清志郎シリーズ」(少年ではない)や、松原秀行さんの「パスワードシリーズ」なんかはすごく好きなんですけど、それって児童文学だからなんですよね。

 

大人向けの作品で子供が語り部として出てくるとなるとどうしても「子どもそんなことせんやろ」的なことを思ってしまうというか。

別に作家さんの技量や文章力の問題ではなくて、シンプルに「子どもは早く帰って寝なさいな…」と思ってしまう。私が子供に興味ないからだろうけど。

 

首無で言えば、斧高が十三夜参りについてっちゃうとか。

いやこれ長寿郎様の後をつけないと話が始まらないからシナリオ上どうしようもないんですけど。

 

あと子供が語り部だと作中で、「大人は子供の言うこと信用しない」or「どうせ信じないから大人には秘密にしよう」的なシーン出てきて、それも「あぁ‥‥」ってなる。子供じゃなければ…的な。

だからこそ、「はじめに」で「この話は斧高視点で書くわね~」と妙子さんが前置きして「あちゃー」って最初になってしまったこと、いつまでたっても刀城言耶が出てこないこと、待ち望んで200ページあたりでようやくクロさんと一緒に出てきた!ってなった途端に離脱したことでガクッと…。

 

 

 

とはいえ、作品としてはやっぱりとても面白い。何より題材としてはめちゃくちゃ好みです。

長寿郎と妃女子の性別入れ替えとか魔除けの呪い(禁厭)とか。男児を守るために徹底的に女児を犠牲にして、性別入れ替えまでするとか、こういうシナリオは個人的に大好きなのでウキウキしました。

私が東京生まれ東京育ちのシティガール(死語)だからかもですが、こういう因習深い地域での跡目争いとか呪いとかもう聞くだけでテンション上がるんですよね。

 

それに婚舎や栄螺塔などめちゃくちゃ魅力的ですよね!!!!!!三津田先生の民俗学が絡む描写やアイディアは冴えわたってて最高にクールです。

本当どこかに媛首村(媛神堂+栄螺塔+婚舎)を再現してほしい。絶対聖地巡礼するから。

 

まあ欲を言えばもっとカネ婆さんの呪い見たかったし、妃女子(男)さまの喋るシーン欲しかったです。妃女子(男)さまがもっと生前にセリフあれば、性別入れ替えが分かった後さらに読み返すのが楽しくなったと思うなあ。妃女子(男)さまにはもっと斧高と絡んでほしかった。

妃女子(男)の心理描写も欲しいです。淡首様の目を欺くためとはいえ、魔除けのために女として過ごしながら離れで冷遇され続けるって相当なストレスだったはず。

 

あと、紘弌さんはもっと跡目争いにがっつり絡んでくると思っていたので、あっさり退場してびっくりしました。紘弌さんが生きていたらもっとおもしろかったのに。

 

でも結末は満足です。他作品と被ってしまうので、妃女子(男)さまが真犯人説はないと思っていたけど、結末はまさかのまさかでした。個人的には鞠子と蘭子(女性と思ってた)の入れ替わりはあるだろうと思っていたけど、まさか長寿郎さまと妃女子さまも入れ替わっていたなんて!

 

昭和設定の話とはいえ、同性愛に関しての描写が結構攻めてるなと感じていたので、なぜわざわざ同性愛というテーマを盛り込んだのは何故なんだろう?と不思議に思っていたのですが、長寿郎さまと妃女子さまのためだったんですね。

この作品が2000年はじめ頃の執筆。令和ならちょっと勇気いるよなあという言い回しとかちょいちょいあったので…。

でもどうせだったら鞠子と長寿郎さまの見合いでのやりとりも読みたかったかなあ。何があって突発的とはいえ殺人にまで至ってしまったのか気になります。長寿郎さまなら鞠子に殺されるような迫り方しないと思うんだけど…。

 

ところで、刀城言耶シリーズの表紙って毎回すごく世界観にマッチしてて最高にカッコいいと思うんですが、首無の表紙って多分妃女子さま(男)ですよね?

淡姫かお淡か?とも思ったのですが、どちらかというと他の表紙の女性陣よりもキツイ顔立ちで輪郭もシャープ気味なので妃女子さま(男)かと思うのですが、どうでしょう?

厭魅は紗霧(早霧?)、凶鳥は朱音かなと思ったのですが、これが妃女子さま(男)だったら最高じゃないですかね!!

 

私だけ?笑

 

 

24章・幕間(四)・終わりに の刀城言耶は刀城言耶なのか? 

 

 

個人的に首無の中で一番重要だったのはここです。笑

 

結論から申し上げますと、私はここの言耶は斧高であると思っています。

斧高はそもそも謎の怪異によって育ての母と義兄弟を殺され、淡首様の祟りで秘守家へ帰ることになった、というホラーミステリのホラー部分を採用している設定と思っているので、この三章の言耶は言耶ではなく斧高ですし、鞠子を殺したのも斧高でしょう。

 

年齢的にも合致します。妙子が執筆を始めたのは還暦、お見合いを発端とした連続殺人からおよそ20年後なわけですから、

十三夜参り:斧高6歳、長寿郎13歳、紘弌20歳、紘弐18歳

お見合い:斧高16歳、長寿郎23歳、紘弐28歳、言耶20代半ばくらい?(神々櫛村にも鳥杯島にも行ってない=1作目よりも前)

妙子の執筆:60歳、言耶40代半ば~後半、斧高36歳

 

最初にジーンズの男を見た時に「30代半ば」と言っていますし、その後言耶の容姿に言及したときも「10歳は下に見られる」とわざわざ書いてあるくらいですからね。

 

ただ最後の言耶=斧高であった場合、妙子と鞠子を見分けられないのはおかしいと言えるんですよね…。

例えば20年の間にめっちゃ老けて別人のようになっているとか。でも子供が大人になるならまだしも、20代半ば➡40代半ばで顔の判別がつかないほど老けるだろうか?

よって、言耶ではなく斧高ではあるけども、淡首様の怪異に魅入られていると思われる状態か何なりかの状態にあったのではないかと…。(まあもしくはシンプルに鞠子が整形して顔を変えているとか)

 

斧高が斧高であるけど正常な斧高ではないのではないかと思う理由に、最後の首無し遺体のニュース記事もあります。

疑問なのは、ここで妙子まで首無し遺体で発見されたということです。

 

妙子を殺して庭に埋めたのは鞠子でしょう。その鞠子を殺し、首を切断して庭に埋めたのはおそらく斧高です。

鞠子の首を切断したのは、淡首様の祟り絡みと説明できなくもないですが、一番は鞠子が長寿郎の首を切断したからだと思います。

でも鞠子にも斧高にも、妙子の首を切断する理由がないんですよね。

遺体の身元がわからないとされているから、妙子と鞠子の首は持ち去られていることがわかります。

鞠子からすれば蘭子と長寿郎の首を持ち去るのは性別取り換えトリックのためにも必須なわけですが、紘弐の首を切断したのは必要だったというよりもおそらく一連の事件の流れに沿っただけでしょうし、その後一番重要である蘭子の首以外は返しています。

 

そして斧高にも遺体の身元を隠す理由はないと思いますし、むしろ媛首村で可愛がってくれていた数少ない味方のひとりであった妙子の遺体を冒涜するような真似をするだろうか?

そう思うと、斧高は単なる復讐のためだけでなく、淡首様の祟りのもとに何らかの怪異の影響を受けていたのではないでしょうか。幼い頃に家を訪ねてきた謎の女と同じく、鞠子を訪ねる時は雨が降っていたようですし。

そして、新人賞を受賞した作品のタイトルからもわかるように、持ち去ったふたりの首は、媛神堂に隠したのでしょう。

 

レビューを見る限りでも最後にモヤモヤさせる終わり方が好きじゃないという意見も多かったのですが。

私は基本的に幽霊とか呪いとかの類は全く信じてないんですが、小説のなかの世界なんだし、合理的に解決できる部分のほかに1~2割くらい超常的な力が働いているほうが面白いと思う方なので、ミステリー(犯人がいる)+ホラー(人間の起こした事件とは別に怪異も発生する)という塩梅の方が好きです。

 

が、上記を踏まえるとやはり最後の言耶は言耶ではなく斧高になると思いますので、私の推す言耶はほぼ出てこない、との結論に至るので、最初に述べたように「ちょっと好みから外れる」シリーズ作となりました。

まあそもそもがこの妙子の語り自体が本編軸(言耶20代後半)の約20年後であることを鑑みても、この作品は刀城言耶シリーズの番外編・スピンオフくらいの感覚でしょうか。

 

まあ刀城言耶の活躍は次回以降に期待ということで…。

 

 

次回雑記は山魔です!(未定)

先に断っておきますが、私は三津田作品をほぼ読破してる三津田ファンです。

私は三津田先生も三津田作品も大好きですし、なんならTwitterアカウントをフォローして三津田先生の投稿する猫や食事の画像を見て「先生の日常」を微笑ましく見守るくらい好きです。

が、あえて言います。この作品には納得がいかない!

 

自分でも読後なぜこんなに腑に落ちない気持ちになるのか…を真剣に検討しました。

下記より壮大なネタバレになります。

レビュー・解説というよりファンの戯言です。ご不快になられた方がいましたらごめんなさい。

また、最後まで読了していることを前提でのレビューになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

犯人の動機薄くない?問題 

 

 

読了後、「なんだよ‥‥」とモヤモヤが止まりませんでした。多分「シンプルに真犯人の動機が弱く感じられた」というのが一番の理由かもしれません。

日本人的な感覚ですと「宗教=カルト」という図式が成り立つからなんでしょうけど、宗教が絡むと途端に心理描写や動機が杜撰になる気がします。

「カルトなんだから仕方ないじゃん。宗教が一番大事なんだから殺人だって平気なんだよ!」的な。

 

いやいや違うだろと。

たとえば私はクリスチャンではないのでキリストを崇拝する気持ちはさっぱりわからないのですが、西洋の作品でカルト教団が絡む作品(小説でも映画でも)だと大体動機は「教団の教義に沿った」ものになります。が、この凶鳥~~にはまずその動機は全くあてはまりません。

 

Amazonのレビューで「儀式から生還してこそ奇跡。死んでいいならわざわざ面倒なことしないで崖から飛び降りればいい」というものがあって「なるほど」と思ったのですが、それは多分代々の巫女が「大鳥様=影禿鷲への生贄になることで兜離の浦に幸いが訪れる」という鵺敷神社の信仰を狂信していたからでしょう。

赤黒が敬愛する巫女の儀式成功を見届けたあと巫女に殉じるのも、赤黒という登場人物の設定上納得ができます。(どちらも私はやりませんが)

 

お読みになられた方はご存知でしょうが、この話の中でおこる殺人は突発的なものであって「第一章」の段階では犯人自身すら、これから先こんなことになるなんて全く予想だにしていないわけです。私からすると、いくら身内のためとはいえ、なぜそこまでするのか?ということがどうしても納得いきませんでした。

 

結局、動機となった「巫女の名誉を守りたい」という心理ですが、これも正直鵺敷神社への信仰心のない私には「影禿鷲への贄になること」がなぜ殺人を犯してまで隠し通さないといけない不名誉なのか?ということがあまり感じ取れませんでした。生存者である行道が「私が声を大にして、朱音の巫女の名誉は守りますけぇ」と言っていましたが、この場合の「名誉」とは何を指すのか…。

 

正声の希望した筋書きは「儀式は成功を収めたけど、正声が人殺しになってしまった」と言ってほしいとのことでしたが、いわば鳥人の儀の犠牲になり続けた彼の人生が最後に「人殺しの汚名」をかぶってまで守りたい巫女の名誉がどこにあるのかが全くピンとこなかったです。

 

実際こんなことが起こってしまった以上、いくら儀式は成功していたとしても兜離の浦の人々の信仰心は戻らないのではないでしょうか。もう朱音の巫女はいないし、まともな好青年だったはずの鵺敷正声はシリアルキラー、婆様はもともと身体も巫女としての力や求心力も弱く生い先も短いですし、残された幼い朱里は「将来鳥人の儀を行わないこと」を他ならぬ正声が望んでいます。

何より、18年前の鳥人の儀。結局、成功したのかしてないのかわかりませんが、畏怖こそされ結局は真相を知らない兜離の浦の人々は朱名の巫女は駆け落ちしたと思ってます。そりゃそうです。だって鳥人の儀を知らない浦の人々からすれば、どういう経緯があれただの「失踪」ですから。

 

むしろ「贄になる」ことを知られる方が畏怖と尊敬を集めそうというか、結婚をよしとしない宗教の巫女なのに修験と駆け落ちしたと思われるほうが不名誉では‥‥?

 

これ三津田先生に無礼を承知で言いますが、「影禿鷲に食べ尽くされる」という人間消失トリックを先に思い付いたことによる後付けのストーリーだから、なんかよくわからん微妙なシナリオになっちゃってるんではないかと…。人間消失トリックとしてみたらすごく好きなので、「殺人の被害者の遺体を消す」方で使う方が自然だったのではないかなとも思うのですが、刀城言耶・民俗学という要素を取り入れると「宗教・巫女・儀式」に寄せたくなるよなあ‥‥。

 

 

 

 

ラスト1ページのどんでん返し 

 

 

あと、賛否のあるラスト1ページ。これは読者のご判断にお任せします系ですかね。

言耶が見た巫女装束の人物、考えられるのは以下のパターンでしょうか。

 

・朱音

・正声

・鵺敷の巫女(怪異)

 

これはですね~。こういうの考察するの私好きなんですけど。笑

私が最初読んだ時は「怪異」かなと思いました。

ホラーミステリなのですから、ホラー・怪異を否定されないですからね。

「犯人」の存在がある以上、どうしてもミステリ要素が強く出がちなので、最後にホラー要素を出してバランスを取ったのかなと。

 

でもこれまたAmazonのレビューで激怒されている方がいまして「何だあれ。今まで読んだのが台無し。推理が全部間違ってたってことじゃないか。長時間が無駄になった」と。

この方はおそらく、巫女装束の正体は「朱音」だと思った方でしょうね。作中で語られることのなかった更なる真相が存在するも、もう言耶がその真相に辿り着くことはない…的な。

 

また別のレビューでは「あれは怪異的なものではない。最後までちゃんと読んでいた方なら、最後の巫女装束が誰なのかわかるはず」という意見も。この方はおそらく「正声」だと思ったのでしょう。

 

いや~、難しい問題ですね!(楽しい)

私的にはどれであってもそれなりに自分の中で落としどころを見つけられるのですが、果たしてどれが正解なのか。。

 

三津田先生的には最後の巫女装束は「正声」として執筆されたのかな、とも思います。

というより、ミステリー的にはそれが一番しっくりきますよね。

でも私的にはうっすら好みじゃないんですよね。いや、オマエの好みなんて知らんわと言われればそれまでですが。

 

駆け落ちしたと思った母親は、実は生贄になっていた。

信仰心の解釈の違いはあれど、慕っていた姉も生贄になった

愛する母と姉に、鵺敷の者として殉じたい。

こんな自己犠牲は姪に強いたくないし、自分で終わりにしたい。

 

そんな気持ちを抱きながら、巫女装束をまとって影禿鷲が飛び交う拝殿へ‥‥というのは一見すごく切なくて美しい気がするんですけど‥‥‥‥‥。

 

まあ確かに言耶たちを見送ったあと、後片付けをして隠したいものを処分して崖から身投げするってストーリーとしてのインパクトは弱いけども…。

 

実家の信仰に懐疑的であった常識人である正声が、殺人を犯してまで母や姉の名誉?を守ろうとした結果、自分も影禿鷲の贄となる。で、そこの真意は何だったんだろうと。

残される朱里に鳥人の儀を望まないけれど、そもそも彼女をこれから育てていくのは孫の朱音と娘の朱名を鳥人の儀に捧げた生粋の鵺敷の巫女・朱世です。あと鵺敷神社を信仰する人々。

 

今回の儀式成功=鵺敷神社への信仰・求心力の復活がなされることを生前の朱音が目的としていたなら、どちらにせよその時に自分は死んでいるわけですから、朱音のいう「巫女の生還」とは数年後の朱里のことでしょう。それを踏まえると、朱里が巫女としての役割を引き継ぐための準備をしてある、もしくは終えているはずです。なぜなら、最もその役割を頼めそうなはずの赤黒が朱音に殉じて死を選んでいるから。赤黒なら、もし朱音から朱里の今後を託されていれば、あのタイミングで自決しないでしょう。

 

ここで正声までもが巫女装束を纏って姉や母に殉じた自決をするのであれば、結果的に正声は鵺敷の信仰を受け入れ、朱里に次代の巫女としての役割を望んでいるのと同じなのでは?姉とほとんど記憶のない母のことは殺人や自決をしてでも守ろうとしたのに、同じく血を分けた姪にはほとんど意識を向けていない。これは好青年であり人格者として描かれた正声の矛盾です。

 

「名誉を守りたい」

贄になる自己犠牲は不名誉なんでしょうか?

姉と母が死してなお守ろうとした秘密を守りたいと思うのはいいとして、もし鳥人の儀の真相を事前に知っていたら、正声は絶対に止めたはずです。それは「畏怖はあれど基本は信じてないスタンス」からです。

にもかかわらず、母と姉の死に様を模倣するという矛盾。うーん‥‥‥‥。

 

(人道的観点の話ではなく)個人的に正声は死ぬべきではなかったキャラだと思います。

むしろ彼は殺人を犯してでも鵺敷の巫女に連綿と受け継がれる生贄という負の歴史の連鎖を断ち切る方に動いてほしかった。そのためにはむしろ母と姉の不名誉を晒してでも浦を変えていってほしかった。

 

でもねえ、三津田先生ってなんだかんだでロマンチストな気がするんですよね。

だって最終章での瑞子に「私もここに残る」って言わせようとしてるくらいですから。

私正直このセリフが一番のびっくり衝撃ポイントでした。やっぱり三津田先生は男性だなあって。

女性に夢を見てくれてるんでしょうね。笑

これ女性作家だったら、瑞子の設定と今までのあらすじを踏まえたら、絶対出てこないセリフだと思います。

 

残って何するつもりだったんだろう?一緒に死ぬの?もしくは正声の最期を見届けて後処理をする?

 

いや~、ないない!!笑

 

 

と、いう上記の流れを踏まえると、「巫女装束は正声だった」というロマンティック展開よりも、いっそ「怪異」もしくは鵺敷の信仰は本物であり、超人的な力を持って生還した(もしくは生きていた)朱音、という方が個人的にはおどろおどろしくて好きです。

 

 

 

 

 

長々とうだうだ言いましたが、私は三津田作品も三津田先生も刀城言耶シリーズも大好きです。

(一番好きな三津田作品は「幽霊屋敷シリーズ」です)

私にもっと民俗学や宗教史などの知識があれば、もっとこの凶鳥~~を深く理解できてより楽しめたのかもしれません。

実際にAmazonのレビューでも「チベットって言われた時点で、生贄として禿鷲に食べられるトリックってわかった」と仰っている方がいて、チベットって割と序盤のほうで出てきた単語なので、それくらい様々な知識に精通している方であれば、もっと違う感想が出てきたと思います。

 

刀城言耶は5本の指に入るほど好きな探偵さんなので、これからも折を見ては読み返して考察を深めていきたいですね。

 

 

 

次回は首無についてです!

 

 TODAY'S
 
陰ラブのベストEDを考えてみる

 

 

 

どうも、未だ熱冷めやらぬ状態です。本当に困った…………。

レトさんの影響による大人気もあってか、どんどん陰ラブが実況されはじめていますね…。

TwitterでのFAも日に日に増えていますし、ゲームも4000DL達成しましたがまだまだ伸びそう。

これからすごいことになりそうです。

 

 

ところでだいだいくんの隠しエンドで終わっていくこの陰キャラブコメ。

やっぱりだいだいくんとのあのEDが正史なのかなあ、とかいろいろ考えていまして。

 

いや、別に正史というものが陰ラブにあると思っているわけではないんですけど、正史というか、一番しっくり来るEDはなんだろうな?と考えてみたわけです。

 

私個人的には一番お似合いだと思ったのはやっぱり番井さんだったんですが、陰ラブ好きな方の考察ブログを読んだときに「番井さんルートってグッドエンドでも結局積んでる」という意見を発見してですね。いや、本当そうだよなあと。

 

「番井さんはタカヒトを肯定されたいけど、愛する女性(会長さん)がタカヒトを肯定する日は来ないから、会長さんに認めてもらうべく数字伸ばそうとして結果闇落ちする」

 

すごい深い考察ですね。

本当その意見は100%納得の100%同意ですし、そう思ったときにあのベストカップルも結局は救いがないように見えてきました。

 

以前の考察記事で会長さんの下心について考察したときに、色々と理屈っぽいことをごちゃごちゃと述べたのですが、それからまた色々と理屈っぽいことをごちゃごちゃ考えた結果。

ふと「結局、会長さんが救えたと思っているだけで、実は誰のことも救えていないんじゃないか?」という疑問が頭をよぎったのです。

 

色々考えたんですけど、そもそも「救う」っていう発想がもうすでにスタートから何か違う気がします。神様じゃないし、人には簡単に人なんて救えません。そんな力が自分にあると思っていること自体が傲慢というか…。

会長さんの存在がきっかけになっていい方向に進んでいく、会長さんの存在が癒しになるということはいくらでもあると思います。

でもそれって、結局は彼らが自分で自分を変えていくしかないんですよね。

 

あのグッドエンド4種、本当にみんな救われているんだろうか?

 

以前の考察で「ashさんだけは救うことができなかった」と言いましたが。

なぜ救えなかったかといえば、それはashさんの親子関係も女装趣味も、表面化されていないから会長さんにはashさんを救う方法がわからなかったからなんですけども。

だから、ashさんは厳密にいえばこのゲーム(会長さん)の価値基準でいうところの「陰キャ」に該当しない、というのが私の結論でした。

 

 

ただ。

会長さんって「救いようのない陰キャ」が好きな人ですし、会長さんがやりたかったことは陰キャとの恋愛ではなく、陰キャの洗脳依存。

その大前提を踏まえると、あの微笑ましいグッドエンド4種でも、会長さんは彼らを「救った」とは思っていないのかもしれません。

 

 

隠しEDでは、だいだいくんの「傍にいて」という想いに応え、だいだいくんのミニチュア世界は消滅。最後手を繋いでゼリアに行くという綺麗な終わり方をしましたが、でも会長さんの存在によって過去がなくなるわけでもないし、これから先の人生でだいだいくんが笑われることがなくなるかといえばそうじゃないですよね。

あくまで、会長さんによってだいだいくんは自分の心の扉を解放しただけなわけです。これからもオタク活動は続けていくし。

西村くんも大体似たようなことが言えるかと思います。

 

番井さんのグッドエンドも微笑ましくて素敵だったんですが、先ほど言った通り、あれっていずれバッドエンドに向かうまでの序章に過ぎない気がします。

 

番井さんバッドエンドでだいだいくんが番井さんに「どの口がwwwwww言ってるんですかwwwwww」とえげつない正論を畳みかけてましたけど、あれって本当にその通りで、会長さんと麗しい交際が始まろうが始まらなかろうが、いずれタカヒトが辿る道なわけです。

 

番井さんが完全にビジネスと割り切ってタカヒトをやってるならまだしも、炎上させた相手が自死すれば罪悪感で苦しむし、そもそものきっかけって「ミーチューバーになって再生数伸ばして一稼ぎしたい」じゃなくて承認欲求やら自己実現が動機なので、いずれ破綻する日が必ず来るんですよね…。

 

もう、バッドエンド待ったなしというか、時間の問題な気がします。

 

ashさんのグッドエンドにしてもそうですね。すごく美しいEDでしたが、そもそもashさんって突き詰めて考えると、救う救わない関係なく、会長さんの下心を満たせる存在ではないので、いずれ会長さんの方から関係を終わりにする日がくると思います。

 

それとも、親への依存を自分への依存にうまくすり替えることができるでしょうか…。あのバッドエンドの崩落っぷりを見ると、ashさんは会長さんの攻撃で自我崩壊するほど傷ついてしまう繊細な人なので、なるべくならもっと安定した関係性を築ける人と一緒になってほしいです…。西村くんも飽きられたらバッドエンドに向かいそうだし。笑

 

 

そう思うと、この陰ラブ、やはりベストEDはだいだいくんとの隠しルートED、ということになるでしょうか。

会長さんが番井・ash・西村と恋愛or深く介入する=闇堕ちになるので、だいだいくん隠しルートEDがやはり一番平和ですよね。

 

だいだいくんってオタ活できればそれで問題ない人というか、恋愛にももちろん興味はあるけど、一番は自分の居場所が欲しい人。会長さんに傍にいてほしい、のあとにみんなと陸奥守に行ったりしたい、とも言っていたし、だいだいくんなりに叡ゲ同をとても大事に思っています。

それにバッドエンドであれだけ痛めつけられたのに、会長さんを受け入れただいだいくんって、やっぱりよほど孤独を感じていたんだなと思います。みんな仲良しED最高。

 

 

でもだいだいくんの隠しルートEDって西村くん多分消されてますよね。笑

 

それに、このだいだいくん隠しED後、だいだいくんのセリフで陰色の春に戻るかスタート画面に戻るかを選ぶことになるじゃないですか。

全EDを見てもタイトル画面に変化もないし、そう思うと、あくまであのルートのだいだいくんが救われただけであって、やはり「観測者」としてのだいだいくんの存在が残っている世界線は存在しているかもしれないですよね……。

 

そう思うと、やはり会長さんには西村くんと交際関係をはぐくんでもらい、5人で執事喫茶をやってほしい。。。

番井さんもすぐには闇落ちしなさそうだし、ashさんとも最低限うまくやれていそう。

最悪、交際後闇堕ちして西村くんバッドエンドルートに突入しても、観測者のだいだいくんにふたりが消されてしまう?ので、叡ゲ同の3人+丼さん、西村くんと会長さんは別次元でそれぞれ幸せになれるし、一石二鳥な気がしませんかね!(ひどいww)

 

なので、結論。

陰ラブのベストEDは、西村くんのグッドエンドルート。

 

やっぱり西村くんルートの叡大祭スチルが個人的にはベストEDであってほしいなと思いました。

早く丼さんにも復帰してほしいな。

 

 

 

ただ、ワンチャン続編ができるとしたら、やっぱりだいだいくんの隠しEDルートですよね。

だいだいくんとはバッドエンド後、血濡れた唇にキスしてましたが、それともまた違う世界線ってことなんでしょうし。

先日公開されたVDやWDの特別動画は番外編という扱いなんでしょうが、もし後日談として受け取るなら、だいだいくん隠しEDルート後の世界と想定するのが一番しっくりくる感じがします。

 

 

 

 

あと、本当にどうでもいい余談ですが、先日、我慢できずについにashさんのアクスタぽちりました…。そして届きました!

日ごろ配信やブログを拝見させていただいている、陰ラブ好きなVTuberさんが、アクスタ5種を大人買いされているツイを見て「あ、私も買おう」と。笑 何を迷ってんだよ私はよ、と。笑

 

これでもう完全にashの女ですね! 早く設定資料集も注文しなきゃ…。

 

あと、SUZURIで販売されてるSDキャラのサーモタンブラーも欲しいんですよね…。

あのSDキャラめちゃくちゃ可愛くないですか?

4人のキャラクターがうまいこと表れてて、とっても好き‥‥‥‥。

 

 

この陰キャラブコメというゲーム、分岐によるマルチEDシナリオであるように見えて、実は綺麗な一本道のシナリオになっているような気がしませんかね。

 

 

【陰キャラブコメ・(おそらく想定された順当な)プレイルート】

①最初に番井さんをプレイして番井の女になる

②次にだいだいくんをプレイして陰キャラブコメのコメディ部分を楽しむ

③ashさんを先にプレイして、仕掛け通り番井さんを肯定し、番井さんのラブの強さに更に愛が増す

④最後に西村君をプレイすることで、会長さんがクズだと知る

⑤だいだいくん隠しルートをプレイし、会長さんの下心の意味と真意に気づくことになって驚く

 

 

まず、共通パート。プレイしたほとんどの人が番井さんに好感を抱くはずです。(ほかにいないから‥‥笑)

だから大半の人が、最初のキャラ選択で(だいだいくんと迷った後)番井さんを選ぶ。

それでもって、あの分岐選択肢で「続けてもいい」を選ぶんです。

 

あの二択、何かずるくないですか?「続けてもいい」と「やめるべき」

「続けた方がいい」ではなく、「続けてもいい」

「やめた方がいい」ではなく、「やめるべき」

 

これ初見で、知識なしでプレイして、この時点でどちらか選べと言われて「やめるべき」って言える人あまりいないと思うんです。

選択肢の前に、番井さんがタカヒトをやめられない理由を、非常に綺麗な言葉で美談にように話しているし、心理的にもとりあえず番井さんに寄り添った選択肢を選びたくなるからです。

 

そうすると、おそらく多くの人が1周目で番井さんのグッドエンドを見るわけです。

で、そこでまた多くの人が「番井さん、素敵‥‥‥‥ラブ」って思うんです。

 

で、番井さんのバッドエンドで闇落ちした番井さんを見て「ゾクゾクしたよだれ」と喜ぶ番井の女たちが量産されるわけです。そいでもって、ashさんの華の告白エンドを見るわけです。

 

ashさんルートって、あまり甘さはないし、ホビランで絡まれるashさんを庇っても感謝されるどころか罵倒されるし、暴言を吐かれるし、あまり心が動かない人も多いと思います。

 

そこで(おそらくほとんどのプレイヤーが先に番井さんを攻略しているのを踏まえて)番井さんが明確に「オス」の部分を見せながら嫉妬してくるので、そうすると、いつまでたっても乙女ゲーっぽい展開にもならず、デレもしないashさんより、番井さんの方が気になるような気がするんです。

 

そんな状態で、あの「華の告白」エンド。

ashさんは確かに態度も悪いし横柄だし、嫌われても苦言を呈されても文句を言えないだけのことをしてるし、それに「タカヒトへの侮辱」という番井さんの地雷を踏みました。

 

でも、それはあの仕打ちを受けるほどのことですかね…?

正直、番井さんが刺さらなかった私からすると、私がもし叡ゲ同のメンバーにいても、タカヒトの動画なんて見ないし、アカウントのフォローもしないし、面と向かっては言わないけど、番井さんのいないところでは、多少オブラートには包みながら否定的なことを言っちゃうと思うんですよね笑

それがタイミング次第では番井さんの地雷になり、ああやって私がタカヒトの私刑の対象になる可能性はゼロではないと思います。こっわ……魂が抜ける

 

 

このゲーム、会長さんの価値観で会長さんの気持ちに寄り添ってプレイをした時、番井さんという一見まともだが実は救いようのないヤベー人間が、一見やばいけど実はまともなashさんを裁くEDを受けいれられるように計算して作られているように見える気がするのは私だけでしょうか‥‥?

 

陰ラブってどの順番でEDを見るかでゲーム全体への印象が大分変わると思うんですけど。

 

けど、作者様の誘導に沿ってゲームを進めると、会長さんと番井さんを好きになるようになってるし、華の告白EDも、タカヒトの裁きの最大の動機は(以前の考察記事でも述べましたが)「タカヒトを侮辱された私怨」なのに、「会長さんを強く愛してしまったが故の、恋心による嫉妬」に見えるようになってるんですよね汗

でも予備知識なしで共通パートやって初回でグッドエンド見ると、全EDクリアしてもなお性格までイケメンに見えるという乙女フィルターを外せなくなるというか…。

 

 

そう思うと、全てが明らかになるだいだいくん隠しエンドが、他のすべてのEDを見てからじゃないと辿り着けないようになっていたり、番井さんグッドエンドを最初に攻略するようにうっすら誘導されたりと、会長さんや番井さんの真の姿に序盤で気づくことがないよう、すごく丁寧に作られている気がして……。番井さんばっかりずるいよ!!!物申す

 

まあ確かに、番井さんが刺さらなかった私でも、番井さんのバッドエンドはこちらの性癖を歪ませる威力がありましたし、「いいねぇ…よだれ」と思いました笑 番井さんにハマリきらなかったのは、私が単純に「こんなに依存されるのって超めんどくせえな…」と思うような、超面倒くさがりだからです。

 

レト〇トさんが「ashさんは作者さんの推しなのかな」と言っていましたが笑、どう見ても作者さんの推しは会長さんと番井さんではないかと思うのですが、いかがでしょうか?作者様はこの二人をプレイヤーさんたちに好きになってもらえるように陰ラブを作ったのではないかと思いました。番井さんばっかりずるいよ!!!2物申す

 

 

 

ところで、だいだいくんのバッドの会長さん、マジで鬼畜だったじゃないですか。で、それまで会長さんを女神のように思っていた人が超ショックを受けるじゃないですか。

でも、だいだいくんの真の隠しエンドをみて、「な~んだ!やっぱり、会長さんはいい人だったんだ!よかった~~~!!!」ってなってる方が結構多いのを見て。

 

やっぱりどうしても、人って「この人はいい人」とか「この人は悪人」とか、そういう風にどちらかに決めたくなる人が多いんだなあ…と改めて考えさせられました。

 

だから多くの番井ファンは「あれだけ素敵な番井さんなんだから、いくらタカヒトをやってるとはいえ根はいい人!華の告白の時は愛が強すぎるあまり、嫉妬で拗らせちゃっただけだよね飛び出すハート」ってなるのと同様に、会長さんの鬼畜で悪魔な一面を「あれはだいだいくんの特殊世界に呑まれて、本来の会長さんじゃなくなってたんだ、よかった」みたいになるんだなあって。

 

いいだけの人も、悪いだけの人もいないと思うので、私は会長さんは「偽善と欲にまみれた、メンタル弱めでエゴイスティックな人」という感想は変わらないのです。

でも決して悪人ではない。会長さんなりの正義感とか倫理観がちゃんとあって、「人を燃やすことを生業とするタカヒト」を肯定・賞賛することはないし、自殺者まで出してしまった番井さんを「(傷つきたくないとか)それは番井さんが言っていいセリフじゃない」と一蹴したり、だいだいくんは変なやつだからハイウェイではハブられる的なことを言った西村くんに「それを言って、私に何を言ってほしいかわからない」と突き放したり。そういう誠意や実直さって言うのもやっぱりある人で。

 

だから「会長さんマジ天使~~~。え?会長さん怖いんだけど‥‥会長さんって悪い人なの??え?え?‥‥‥なーんだ、やっぱりいい人じゃん!よかった~~~~」みたいなのって、結局、なんかこのゲームのあのすげえ結論・結末は一体どこに行ったんだろう‥‥‥?みたいな気持ちになりました。

 

人間なんて、全員「人に知られたらドン引きされるような一面や醜さや薄汚さ」ってあると思うんですけど‥‥。

やっぱり誰しも、自分の中の醜い一面に目を背けたいって思いがあるし、そう思うと「タカヒトはあくまで人に望まれてやってること」と思いたい番井さんは一番人間らしいキャラだし、自分をクズであることを認めたうえで開き直って偽善を貫く会長さんって、やっぱり精神的にバランス取れた大人なんだな…と思いました。

 

そう思うと、番井さんだけが唯一どのルートでも(多分)自ら会長さんに好意を寄せてくるキャラクターなんですけど、番井さんは、本当は会長さんみたいになりたいという気持ちが心の奥底に眠っているからなのかもしれないですね。やっぱりベストCPだなあ。

 

 

 

 TODAY'S
 
グッドエンド後の初デートを考察

 

世の中はバレンタインですね。(昨日)

公式様から14日0時にあがったバレンタイン動画があまりにも面白すぎたので、今回は考察というか、妄想です。

妄想が気持ち悪いという方、夢女子が苦手という方、過度な同担拒否の方などはそっと画面を閉じていただけるとお互い気持ちよく過ごせるかと思います。

 

まあグッドエンドでめでたく会長さんとお付き合いが始まったわけですが、彼らはデートってどこに行って何するものだと思っているのか、心配&不思議&シンプルに妄想したくてですね。

 

・叡ゲ同メンが考えそうなデートプラン

・待ち合わせからバイバイまでの流れ(書いてて「あ会長さんもうごちそうさまですかww」を思い出した)

・デートで手を繋ぐかどうか

 

ちなみに、カラオケや居酒屋やゲーセン、買い物といった、つきあってなくても成り行きで行くことになりそうな場所は除外しました。がっつり「恋人同士じゃないと行かないデート」についての妄想です。

 

設定は、付き合って1カ月後くらい。初めて一日休みが被ったので、大学の帰りとか何かのついでではなく、丸一日一緒に何かをしましょう、という日のデート。

大学生で付き合いたてなので日帰り、秋葉原・新宿に簡単に出られて、四ツ谷と思しき場所に大学があるので、デートエリアは東京都内を想定しています。

 

ちなみに、ashさん以外のグッドエンドの記憶がかなり曖昧なので、この考察をするにあたって、全員のグッドエンドを舐めるように見返してきました。

 

 

では、考察していきたいと思います。

 

 

 

まず、だいだいくん。

だいだいくんについては相当悩んだのですが、やはりカドショは除外しました。おそらくだいだいくんと付き合っていたら、一緒にカドショ、陸奥守、ゼリアは通常デートコース圏内というか、日常になると思います。そんなデートプランはおそらく今更考察するでもなく皆様も思いつくでしょうから、ここはだいだいくんの新境地を開かねばならない…。

 

本当に色々考えました…。こんなに真剣にデートプランを練ったことは現実でもありません笑

だいだいくんはオタ活以外にお金を出し渋る人なので、動物園は「臭い動物見るのにわざわざお金払うとかww」ってなりそうだし、水族館も同様の理由でNG。やはり、秋葉原やその周辺…?

 

ガチ〇ポン会館やラジ〇会館、ホ〇ー天国2、アニ〇イト、ヨドバ〇アキバのバッティグセンター、UDXで何かイベントはやってないか…メガホビ…時期が違う、コラボイベントや何かのアニメイベントがやっている場所とかあったっけ…?いや、はたまた原画展とか、いっそ聖地巡礼…?

 

いや、ラーメンしか食べないって言ってたし、ここは遠出だけどラーメン博覧会ラーメン…?

いやでもラーメンにこだわりあるっていうか、単に陸奥守のラーメンしか面倒だから食べないってだけっぽいしな…。

 

とこの数日の中で一番だいだいくんのことを考えた私が提案する、だいだいくんのイメージするデートはこちら。

 

10:00 現地集合。「RED゜TOKY〇 T〇WER」へ(伏字の意味。笑))

やはりだいだいくんがお金を出してでも行きたいデートスポットといえば「VR・eSports」系じゃないかと!

 

個人的には私がashさんと行きたいスポットなんですが、どうしても他に思いつかなかったので、だいだいくんに譲ります。

 

入場パスポートでいつでも入場可能、時間制限なしで遊べていつでも再入場できるので、おそらく営業時間の10時~22時まで遊びたおすと思います。ミスると奇声をあげながら罵るだいだいくんを微妙な顔で宥める会長さんが目に浮かぶ。

 

で、おそらく手は繋いできますね。待ち合わせ場所で集合した途端に手を繋いでくるでしょう。ああいうある種空気を読めないことをガッツリしてくるあたり、結構「恋人っぽいこと」をすることへの抵抗はない、むしろ逆に憧れがある気がします。可愛いね。

 

食事は、館内のレストランとかは高そうなので、持参したパンかおにぎりを食すだいだいくんおにぎりパン

 

東京タワー展望台メインデッキチケットとセットのプランもあるので、おそらくだいだいくんはそちらを購入しておいてくれると思うんです!(会長さんの分のチケットはきっちり割り勘請求されると思いますが)

「女性ってww夜景とか好きなんですよねww僕知ってるんですよwwwwwwSNSとかによくあげてるでしょいや別に僕興味あるとかじゃないんですけどww親に聞いたらそう言ってたんでwww」とか言って、途中抜け出して東京タワーから見える夜景を見に行く笑星空

ここで、手を繋ぐを通り越して、人口呼吸のようなキスをしてきそう。

 

多分、だいだいくんは彼女ができたらすぐに親に報告してると思います。

 

22:00 駅まで手を繋いで帰る。超元気に朝会った時のテンションで解散。

 

自分の乗る沿線の改札でサッと帰りそう。だいだいくんを見送るのは会長さんの方。

送ってはくれないけど、帰りの電車のなかでもずっとレスコが途切れず来そう。

グッドエンドでも、「そーゆーこと」で勘違いしただいだいくんからどうでもいい連絡の頻度があがっていたので「マメな男がモテる」とか、そういうピンポイントにズレたモテテクを駆使してくれそう。

 

会長さん、大事にされてるね!

 

 

 

お次は番井さん。

私はashさん推しなので基本番井さんはノットフォーミーなのですが、あの闇深裁きエンドがなければ、もっと「面白い男」として彼を大好きになっていたと思います。ちょっとまだ解像度低めだなあ。

 

ほりあきの自叙伝(大嘘)を素直かつ真剣に読んでいたくらいなので、おそらく雑誌とか本とか買って念入りに検討し、何なら事前に現地調査も済ませた上でデートプランを練ってくると思います。なので、最初はオタクらしさを完封した「デートらしいデート」を提案してくるのではないでしょうか。

 

13:00 待ち合わせ 会長さんの家の最寄駅まで迎えに行く

本当は家まで迎えに行かせたかったんですが、そうすると会長さんのご両親に挨拶しなければ…!→タカヒトバレ→アンハッピーエンドという結末を迎えてしまうので、会長さんの家の最寄でガマンしてもらいました。

さすがにタカヒトの姿ではこないでしょうが、会長さんが「タカヒトとデートしたい」と言ったら泣いて喜びそう…。まあ多分そんな日は来ないですが。

 

14:00 映画館デート映画座席はプレミアムシート&ポップコーンとドリンクを買ってくれる気配り

映画は多分「オタクっぽいもの」になると思います。番井さんは最初流行りの恋愛映画とかハリウッド大作とか一応検討すると思うんですけど、さすがに何の映画を観るかに関しては会長さんの意向を尋ねると思うし、会長さんも陽キャがデートで選びそうなものを選ばないと思うので、今やっているものでの中なら、間をとって新〇誠で。

座席も多分、プレミアムシートみたいなやつ。カップル用っぽい寝そべって見られるような。ポップコーンとドリンクは言わずもがな、「おなか減ってないですか?」って下手したらホットドッグとかも追加で買ってくれそう。会長さんに目立たない額の小金をじゃぶじゃぶ貢ぐイメージ。

 

17:00 夕方、夕陽差す公園を映画の感想を話しながら散歩。改めて「僕とつきあってくれてうれしいです」という告白…するとごこからともなく流れる音楽カラオケ突然沸き上がる噴水、そして歌いだし踊りだす通行人‥‥!バレエフラッシュモブ&配信用撮影

 

番井さんと付き合う限り、常につきまとう配信される危険性。笑

 

いや多分絶対こんなことしないと思うんですけど笑

なんというか、会長さんを大事に思うがあまり、一番トチ狂って変なことしそうなのが番井さんというか。まあ多分カップルユーチューバーをノリノリでやってたくらいだから、会長さんも平気なんじゃないかと思うんですけど。

 

でもフラッシュモブって陽キャのノリだからやっぱダメかな。でもつきあって1か月の記念日とかちゃんと覚えててしてくれそうじゃないですか?どうだろう。私が番井さんを「面白い人」と思っているせいかもしれない。そして番井さんは絶対に彼女が出来たら配信で匂わせてしまうタイプ。

 

19:00 夜景の見えるオシャレなお店でディナー星空

おそらくここは反逆者の皆さんに教えてもらったお店。笑

番井さんはタカヒトで広告収入とか得てるんですかね?広告外されてそうですが…。

なんとなくお金には困ってなさそうなので、ちょっとドヤりながら会長さんの方が落ち着かないようないい感じのお店に連れていかれそう。カジュアルフレンチか、こじゃれたイタリアン。

番井さんはお酒は飲むのかな。ザルでもいいし、酒乱の気があってもいい。できることなら、酒乱の気があってほしい。

 

「会長さんはワインはお好きですか?赤ワイン

そしてデザートと一緒に店員さんが花束花束とか持ってきてほしい。

もうそういう人であってほしいです

 

21:30 駅まで遠回りしながら散歩。

番井さんは手は繋いでこないでしょう。どんなにいいムードでも、会長さんの許可なく触れる人ではなさそう。彼については、進展させるなら全部会長さんがリードする形になると思います。ここいらで会長さんから手を繋ぎます。

 

22時 帰宅。会長さんの家まで送っていく

番井さんはデートの基本は全て押さえてくれると思います。

番井さんって一人暮らしなんですかね?もう帰ったら今日一日を何度も振り返って反芻して繋いだ手とか洗わなそう。そのまま色々しそう。

 

で翌日動画撮影(反逆者様用のやつ)するんだけど、「昨日!プライベートで映画を見てきたんだが」とか言っちゃう。

あと番井さんは、会長さんとのデートのためにおもむろに教習所とか通い始めそう。彼女が生活のベースになりそう。

 

 

 

では西村くん。

もう西村くんに関しては、「遊園地一択」なんですね。だいだいくんとかぶっちゃうんだけど、もう他のことが思い浮かばなかったので…。彼は絶対デートって言ったらテーマパークをチョイスする男。

行先は遊園地といったら…な舞浜か、ジョ〇ポ〇スか真剣に悩みまして。

 

個人的には舞浜に行きたい。行ってすぐに陽キャ感出して耳カチューシャとか、ミッ〇ーに頭食われる帽子とか被ってほしいし、人気のフードワゴンとか人気のフォトスポットとか多分西村くんは調べてきてくれそうだし、ミッ〇ーねずみたちに遭遇したら、「イエーーーィ」とか言いながら陽キャ感だしてツーショ写真撮りつつ「大丈夫ッスか?着ぐるみ暑そう笑笑」とかちびっこいる前でいらんこと言ったり、勝手に三半規管弱めなイメージがあるので吐くまでア〇スとティーパーティさせたしたいんですが。

 

なんか西村くんと気合入れて外デート計画すると、雨降りそうな気がして‥‥‥笑雨

心配なので、天候関係なく室内で遊べるところがいいね。

 

12:30 経由駅ホーム電車待ち合わせ

行き方調べてる段階で、途中合流する駅で待ち合わせしよってなるタイプであってほしい。

 

13:00 お台場海浜公園到着。陽キャっぽいけど、デック〇東京ビー〇で台場一丁目商店街お団子とかたこ焼きミュージアムとか猿回し猿を冷やかしながら回る。悪気なく猿をディスリそうで心配。

あのふたりがこんなところ言って楽しいのかわかんないけど。笑

昼ご飯食べずに来たからたこ焼きたこ焼きとか食べてもいいですね。分け合えるし。間接チューでテンションあがってわたわたしてそう。で、ここで自信つけて西村くんから手を繋ぐ。

 

オタク陰キャ要素を考えたらダ〇バーシティか…?とも思ったけど、会長さんってガン〇ム好きかわかんないし、ZEPPも行かなそうだし、それにダ〇バーシティもヴィー〇スフォ〇トもアク〇〇ティも買い物したい人向けですよね。

逆に振り切ってラウ〇ドワ〇とかも考えたんですが、西村くんってボウリング不得意そう。ボウリングで盛り上がるのとか陽キャっぽいと思ってそうだけど、興味のない会長さんの方がストライク出せそう。

ところで、私何を勘違いしたのか、ゲーム中に会長さんと誰かがボウリングするシーンがある気がしてたんですけど、そんなのない…ですよね?なんでそんな勘違いしてたんだろう…。夢?

 

16:00 ジョ〇ポ〇ス到着(ナイトパスポート)

人気デートスポットをフルコースで遊んでこそ陽キャ(に憧れる陰キャ)。

デッ〇ス東京〇ーチ内にはレゴランドとかマダムタッソーとかトリックアートとか色々あっていいけど、やっぱり大学生カップルが遊ぶならベタだけどこっちかな。だいだいくんとかぶっちゃうけど、VRとかもありますからね。

でもがっつり対戦するより一緒に楽しむ方が好きっぽいので、普通にアトラクションとかで一緒に盛り上がるといいと思う。あと、プリクラとる。あと西村くんは中でこの後に備えてアルコール飲む生ビール


20:30 シーサイドデッキでYAKEI星空

またかよと思われそうですが笑

私個人的には夜景にほとんど興味ないんですが「叡ゲ同のみんなはきっとデートの締めは夜景って思ってそう」という勝手な憶測と偏見で組み込みました。

 

本当は、シーサイドデッキのYAKEIよりも密室で二人きり大観覧車に乗るプランを出しそうと思ったんですけど、コロナ禍の影響でしょうか。2022年の8月末でお台場の観覧車解体されてるんですね…。

一応ゲーム本編は令和3年4月スタートの話のようですし、ギリ行けるかなと思って観覧車にしようかと思ったんですが、とりあえず今でもできることにしとくか…と思って夜景にしました。

 

なんとなくここで雰囲気盛り上がって3時間コースチョコ(爆)とか期待しそうな浅はかさが感じられるのが西村くんだと思います。笑

他の3人(というかashさんと番井さん)が「それはまだ早い」と思ってうっすら思い描きながらも頭から消してるのに、西村くんは顔に出ちゃう。

 

22:00 モゴモゴしながら解散。

ほら、今から3時間だと終電なくなっちゃうから。笑

色々名残惜しいのだけど、一応ちゃんと会長さんの最寄り駅まで一緒に乗ってきてくれて、改札出ないでバイバイすると思います。ここでもずっとモゴモゴしてそう。笑

 

西村くん、次があるから大丈夫だよ。

 

 

 

 

ラストはashさん。

ashさんについては、グッドエンド後とノーマルエンド後どちらにするか迷ったのですが、とりあえずそういった細かいことは抜きにして、最大限恋人らしいデートについて妄想してみました。

 

多分グッドエンド後であれば、まず最初にあのメンズの花柄の服のお店に行って一緒にショッピングデートをすることになるんですが、おそらく多くの方が既に想定済であると思うので、その次、のデートについて考えてみたいと思います。

 

ashさんの場合「プロゲーマーを目指す」という目標を持ち始めたので、基本的に日々の中心がマスストになっていくんだと思うので、一応寄り添ってみました。

 

14:45 待ち合わせ場所近くのゲーセンでなんかやってる

丸一日だって言ってるのに15時集合。ashさんは夜の方が効率的に作業できるとか言ってるので、基本朝は遅いと思います。というか、見るからに夜型ですよね。

正直言えばデートの前夜にもしもえかの配信やってたら激おこですが、とりあえずマスストのトクモかオンライン対戦で夜更かししちゃったということにしときましょう。

 

でも遅刻してくることはなさそうなので、なんだかんだ先に着いていて、近くのゲーセンでゲームしながら会長さんを待ってると思います。カッコいい…。

 

15:00 温泉施設入館→各自入浴&露店温泉

照れ屋さんなのでなかなかラブい感じにはならなそうですが、恋人っぽさを醸し出すにはやはり「他の人には見せない姿」が見られるところがいいなあ、という私の個人的願望により、温泉施設。

ダサい館内着を着ている姿や、風呂上がりで濡れ髪な姿が見られます。

 

ashさんが自ら温泉施設に行きたがるとは到底思えないんですが、多分会長さんが「温泉に行きたい」とか「温泉っていいよね」とか、だいだいくんや番井さんと話してたのを聞いてたんだと思います。

会長さんがそんなこと言うのかどうかは知りませんが、ashさんに関するときの「会長さん」っていうのは主に私のことなので、そこは生暖かい目で見て許してください。

 

場所は東京ドー〇シ〇ィを想定しています。あの攻めた髪色と黒い柄シャツも繁華街で見たらチン〇ラですが、ドー〇シ〇ィで見たらレイヤーにも見えなくないので、ぴったりだと思います(失礼)

 

男性用館内着があまり可愛くないのが難点というか、マジでashさんには似合わないと思うんですけど、それはそれでまた想い出で楽しいので…。いつも花柄をクールに着こなすashさんのダサい館内着姿とかよくないですか?

 

一瞬、「いや、待てよ…?男性浴場内にもえかのリスナーがいたらどうする…?」というashさん貞操の危機の不安がよぎったのですが、おそらくあの空間にもえかのリスナーはいないでしょう‥‥多分。

 

16:30 一緒に岩盤浴エリアへ。ゴロゴロしながら一緒にマススト対戦

ashさんとのデート先は温泉施設にしよう、と決めた後、色々検討した結果、東池袋と迷ったんですが、スパ〇〇ーアにはには岩盤浴・低温サウナのエリアがあって、一日中そこでゴロゴロできるんですよね。おそらくそこでほぼ一日中一緒にマスストします。

 

その後もまた露天入ったり、館内のSHOP見たり、うろうろしたり、デッキでて外の風を浴びてみたり、またゴロゴロしたり。レストランもあるのでそこでご飯も食べたりして、本当に普通に過ごす。そういう普通の時間なんだけど、普段生活感ない人だからそういう時間が逆に特別な感じでいいと思います。

ashさんは手とか繋いでこなそうですね。人前でそういうことしなそう。逆に怒られそう。私からベタベタ触っていいのかな。

 

23:30 退館し、帰宅。なんだかんだ家まで送ってくれる

多分、ashさんもなんだかんだそういう基本を押さえる人だと思うんですよね。

でも娘の彼氏が銀髪に黒地柄シャツの男だったら、会長さんの父親びっくりしそうだよ。「オタクだと思ってたんだけど…」ってなるだろな。

あと、帰りが遅くなったashさんのことをデートだと見抜いた両親に色々また嫌なこととか言われそうで心配。そんな家早く出て一緒に暮らそうよ本当。

 

 

 

ちなみにですが、グッドエンド後のashさんが「いつどのタイミングで告白リベンジをするか」というのも検討してみました。

 

あの告白って、ガチマスに出場したあとの興奮感みたいなものがまだ冷めてなくて、その勢いで言ってきてるような気もするので、改めてとなると逆にタイミング掴めなくてなかなか言えない気がするんですよね。

なので、まあショッピングデートとかごはん食べに行ったりとかするんですけど、しばらく言えないと思う。で、3~4か月くらい経って、しびれを切らした会長さんがけしかけて強引にその流れにさせる気がする。いやどうなんだろ。チラチラしてくる番井さんに危機感を覚えて意外とさっさと告白するかも…。

 

ashさんなりにも色々シチュエーションとか考えてるんだと思うんですけど、それを実行に移すことへの照れとか、また「まだ早い」になったらきついとか、「ガチマスでリザルト残せたら言おうか…?」とか色々考えすぎて、部屋で悶絶していてほしい。部室ではあの緑のアイツに心の中で話しかけて相談とかしててほしい。

 

番井さんも素敵なんですけど、私はどちらかというと、Sを上回るSでいきたいので、ashさんを可愛がりながらイジリ倒したいです。あー、可愛い…。

 

あと、この付き合う前の微妙な時期にレスコで他愛もない連絡とかが増えてたら本当に可愛い。常にスマホ持ってるし、レスはめっちゃ速そう。でもashさんの他愛もない連絡って何だろう…。

「今日何時に(バイト)終わんの」「あそ。じゃあ〇時に(電話する、とかオンの個人部屋集合で)」とかかな。

 

自分からリベンジ言えたとしても、最初がだいぶ唐突な感じだったから、それこそ「お、これは来るな。来るぞ来るぞ…」みたいなシチュエーションでは言ってこない気がします。想像してたら楽しくなってきたんですが、さすがにブログに起こせないほど気持ち悪いので割愛します。

 

 

 

 

 

 

 

 

いやー、楽しかった。

 

色々突きつめて妄想すると、やっぱりみんないいですよね!みんな好き。

自分的にはバレンタイン企画ハートのプレゼントクッキーのプレゼントのつもりでしたが、全然バレンタイン関係ない内容になってしまった上に、間に合ってないという…バレンタインガックリ

 

イベントって思うと、番井さんはクリスマスクリスマスツリー、ashさんはお花見桜、西村くんは夏祭り花火金魚、だいだいくんは芋ほり焼き芋かな笑 イベントに絡めて色々妄想できそうで楽しい。

今後も続々と公式や作者様からも色々と情報が出そうだし、まだまだ楽しめそうですね!

 

 

 

 TODAY'S
 
番井さん・西村くん・だいだいくんについて(うっすら)考えてみる

 

はい、今回は、そろそろashさん以外のメンバーについて考察してみたいと思います。

というか、単純に彼らをプレイしてみた感想です。

 

ではまず大人気・番井さんから。

 

番井 孝人(つがい こうと)哲学科3年 4/21生まれ おうし座おうし座 182㎝

好きなもの:真面目さ、協調性、コーヒー&パイ(ケーキも好き)、ファッション

嫌いなもの:トマトサラダ、思い通りにいかないこと

 

なるほどなあと思ったのが好きなもの。真面目さと協調性。

彼は一見すると真面目で協調性に長けた人に見えます。おそらく「真面目で協調性のある人」というのが、番井さんにとっての「人から賞賛される人」のモデルなんでしょうね。

だから、そういう風に振る舞うし、またそういう振る舞いのできる自分が好き。

 

でも彼の本質はタカヒト。真面目で協調性のある紳士の顔の裏で「オーディエンスを焚き付け、人を燃やし、叩かれてるのを見るのが好き。そのきっかけを作れる自分に万能感を覚える」という本性。

 

と、強い言い方をしましたが、まあ別にそれはそんな問題じゃないんですよ。人間の奥底に眠る下心の範疇です。

問題なのは「タカヒトは仕方なくやっているだけなんですよね‥‥」という綺麗事を、どこか自分でも信じ込んでることの方じゃないですかね。

 

これ諸刃の剣だなと思うのが、番井さんって多分「自分をクズだと割り切れない人」なんだと思います。人間なんて大なり小なりクズな下心はあるし、完璧な聖人君子なんていないので仕方ないのに、どこかで「自分はそうじゃない」「理想の自分でいたい」と足掻いている。

 

でも本当の自分を抑えて生きるのって難しいし辛いです。ashさんだって花柄が好きで男らしくない自分を抑えるのが辛かったから捻くれたんです。

番井さんが捻くれずに「真面目で協調性のある自分」の仮面を守り続けるには、「タカヒトという本性」をあくまで別人格と(自分に言い訳)して表面化させるしかなかったんだと思うんですが、それって本当に危険な賭けなんですね。

 

開き直るって「受け入れる」ってことなので、受け入れるからある程度強くなるし、諸々処理できるようになるんですけど、受け入れられないうちに本性を全世界に曝け出しちゃったから、タカヒトが否定されるたびに、自分が隠したい・否定したい自分の醜い本性をその都度目の前に突き付けられた上で全否定される、っていうめちゃくちゃしんどいことを日常的に繰り返さなきゃいけなくなるんです。

 

そんなのね、壊れるんだよ当然。そりゃあ壊れるんだよ。せめて実名を晒してなければ…。

 

「俺は人を燃やすことを生業とするクズなんだよ、タカヒトが生きがいなんだよ、何か文句あるか?オメーに20万人のフォロワーがつくような動画が作れるか?こっちだってタカヒトの動画伸ばすために必死で努力してんだよ!ああ?」くらい開き直って言えていれば、「俺の恨みはこんなもんじゃねえんだよ!このクソカス!」(うろ覚え)とかやらずに済んだんです。

 

そう思うとね、彼もね、悪い人じゃないんだけど‥‥‥‥。

 

‥‥‥‥‥‥番井さん、元気だして? はい、ケーキとコーヒーコーヒーショートケーキ

 

ちなみにバッドエンドでやばくなったときに、会長さんに救いを求めて「傷つきたくない」と縋り、「それは燃やしたあなたが言っていいセリフじゃないっすよね」と一蹴されるところが好きです。会長さんって本当すげーなと思う。これが割り切った人間の強さですね。

 

個人的に推したい番井さんポイント

そのミーティングで「え‥‥‥番井くんって、こういうの見る人だったの?え、番井くんってアニオタ?」ってびっくりするゼミ仲間になりたい。

 

ほんとうに普通の異常オタクという名言。

 

落単さんのツイ。やっぱりタカヒトにもガチ恋勢いるんだよね。本名バレてるし、絶対大学バレもしてると思うんだけど、どうして番井さんはガチ恋勢とつきあわなかったのかな‥‥。やっぱり奥手だからかな…。それとも「歪んだ醜いタカヒト」を賞賛するような女は嫌だったのかも‥‥‥。

その心の内なる矛盾に気づけ!コートさん!

 

 

 

お次は西村くん。

 

西村 陽日(にしむら はるひ)商学科2年 11/7生まれ さそり座さそり座 185㎝

好きなもの:ダンス、友達

嫌いなもの:変な人、出来ないこと、空気読めない人

 

哀しいですね。嫌いなものって、これ「全部自分のこと」ですよね。

 

個人的には、西村くんのビジュは昔のほうが好きです。

 

彼に至っては、そのバックボーンがほとんど描かれてなかったので、大分想像でしかないのだけど。

みんなから「浅い」「薄っぺらい」と言われてますけど、それって過剰なまでに人からの評価や目線を気にしてしまうので、自分の意見より「正解」が気になるってことだと思うんですが。

 

正直、彼は自分で言うほど無能に見えないんですよね。成績は優秀だし。多分、彼が「普通」にできないことって「人間関係」なんだと思うんですけど。

 

自分の意見や意志よりも「この場の正解は何か」を異常なまでに気にするようになるっていうのは、多分に過干渉気味に育てられてきたからでしょうか。正解の基準が「過干渉してきた人」になるので当然、その人以外との人間関係を上手に築けなくなるし、ついでに言うと人生を生きていくのに必要不可欠な主体性と判断力が全く養われないしで、結構積むんですよね…。

 

ashさんが椅子を蹴ったときにビクッと怯えていたので、キレて怒鳴る人とかヒス気味な人が身近にいたのかも。西村くんも結構闇が深そう

 

彼も自己肯定感の低さが髪色に現れているキャラだと思います。ここまではっきりした金髪ってなかなか珍しくないですか?

ashさんは「めちゃめちゃ女を殴ってそう」な銀髪でしたが、あれは多分ashさんの思う男らしさの追求が銀髪とピアスなんじゃないかなぁと思うんですが、西村くんにとって金髪っていうのが「陽キャの象徴」なんだろうね…。

 

承認欲求強めで愛に飢えてはいても、親に肯定されて育ったと思しき番井さん・だいだいくん組は、外見が攻めてない黒髪っていうのも面白い対比ですよね。

 

個人的には冒頭の共通パートでだいだいくんにイキッた瞬間からちょっと苦手なキャラだったんですが、その後実況などを見てもう一度検討した結果、叡ゲ同の3人、特にだいだいくんに強くあたっていたのって、「陽キャらしい行動の模倣」だったんじゃないかという気がしてきました。

 

たしかにだいだいくんの様子はおかしいし、ハイウェイに行ったら浮くこと間違いなしで弄られることになると思うんですが、陽キャの仲間入りを必死でしようとしてる西村くんが一生懸命考えた結果、「弄っていいとレッテルを貼ったやつの悪口で盛り上がる」のが陽キャのコミュニケーションだと思い込んでるんでしょうね。

 

「バカにする側」に回ることで「自分はされる側ではない」と安心したかったというようなことを言ってましたが、西村くんにとって陽キャの中でも害悪寄りの人間を手本としてしまったために、起こった悲劇何だと思います。

 

そう思うと、当初は全く興味がなかったのですが、だんだん可愛く見えてきました。叡大祭の出し物を提案した時にはだいだいくんにハマっていたし、これから肩の力を抜いて、徐々に叡ゲ同のみんなと打ち解けていってほしいなと思います。個人的には、グッドエンド後の変化が一番楽しみなキャラです。

叡大祭のEDスチルも、唯一4人そろってて、平和的で好き。

 

 

 

最後は、だいだいくん。

 

大橋 大河(おおはし たいが)情報工学科1年 5/5生まれ おうし座おうし座 177㎝

好きなもの:ネット(本当のことが書いてあるから)、オタク(一般人よりよっぽど経済回してるから)

嫌いなもの:陽キャ男、キラキラ系女さん(笑)、写真系SNS(パパ活やってる奴しかいないらしい)

 

だいだいくんって結構年齢相応の性欲を持ったキャラですよね。

グッドエンドの終わりで、大学前で恋人繋ぎしてくるのとかすごく好きです笑

カドショの店舗大会に彼女連れてくのが夢だったんだって。夢が叶ってよかったねニコニコ

このEDタイトルも秀逸です。「彼女wwwwできたんですよねw」笑

 

だいだいくんの長所。

この切り替えの早さ。謝ってくれたなら許す。彼の心根のよさとか素直さ、潔さみたいなものが現れてて、ここも好きです。多分、親御さんに愛されて育ったんだと思う。いや単に異常オタクなだけかも。

会長さんと番井さんとashさんが卒業したら、西村くんとだいだいくんが残るので、今から友好度を深めておいてほしい。

 

ついでに、私のイメージでは、だいだいママはいつもにこにこ、おっとりした美人だといい(笑)

 

だいだいくんの好きな畳みかけベスト3

 

回帰能力があるなかで、ashさんの本音を知っているからこそ、煽っているともとれるこのセリフ(笑)

でもこういうことを素直に言えちゃう純粋さもいいよね。だいだいくんの魅力のひとつです。

 

なんだかんだいって、陰ラブにハマった人たちでだいだいくんを嫌いな人っていないと思います。

私結構最初から好きだったんですよね、だいだいくん。クチャラーなところが唯一気になるけど、私は決して嫌じゃないんだよなあ彼。裏表がないし純粋だし、わかりやすくて楽しいです。

ashさんいなかったら普通に一番好きなキャラはだいだいくんでした。

 

まあ浪費家なので結婚には向かなそうだけど…笑

 

メタキャラだったので、あの終わり方を見ると、会長さんとだいだいくんのCPがベストエンドかなぁとも思うのですが、個人的に一番お似合いなのは番井さんだし、でも西村くんとつきあってくれると叡大祭で5人で執事喫茶できるのがいいですよね。

 

 

この執事喫茶マジで行きたい。

 

 

 TODAY'S
 
ashさん徹底解剖

 

今回は考察というより、ashさんに関してのまとめになります。完全に私得用。

 

誕生日:9/15 おとめ座おとめ座

おとめ座っぽい~~~~~~笑

実は私もおとめ座です。ashさんと合同誕生日祝いデートできますねバースデーケーキ

 

身長:168センチ

小柄で華奢と思いきや、しっかり男性の体格を残している女装だと会長さんが喜んでいたし、意外と筋肉はついているのかも…?実際、バッドエンドでのもえかスチルを見る限り、結構いい身体してる感じがします。

 

好きなもの:たまごサンド、勝つこと

確かにイメージ的にごはんよりパン派っぽい。たまごサンド美味しいよね~~~!

 

ちょっとコンビニ行ってたまごサンド買ってきますランニングダッシュ

 

嫌いなもの:調子のってるバカ、否定されること、ブラックコーヒーコーヒー

 

ashさん、たまごサンド買ってきたよ~。

コーヒー淹れたから一緒に食べよう~(鬼)

 

ちなみに、番井さんの好物は「コーヒー&パイ」早速趣味が合ってない笑

 

ついでに、西村君ルートでは、ashさんの食事事情がちょっとわかります。

「空腹とかいう人間の欠陥のせいで仕方なく食べてるだけ」

 

いや~~~、根暗っぽいですねえ。

まあ、でも、あの空気感の家庭のなかで食べる食事を美味しいとは思えないですよね。

家庭環境悪い人って食事に興味ない人多い気がする………。

 

ashさん、これから美味しいもの一緒にいっぱい食べよう!ナイフとフォーク

 

 

ファッション・外見

「言っとくが、別にこういう服が好みで着てるわけじゃねえよ…

 これしか持ってねえからこれ着てんだわ……

 勘違いすんなよ……」

 

最初にこのシーン見た時は何言ってんだコイツ?と思ったんですが、改めて見ると本当可愛いですね。

本当に可愛い。男子中学生みたい。

 

花柄が好きですね。それに似合ってます赤薔薇

私個人的な好みで言えば、男性がこういうガラシャツをオシャレに着こなせるセンスは相当好きです。

 

花柄だけじゃなく、可愛いものが好きなのでしょうか?猫しっぽ猫あたま

がっつりレディースを着たいのか、花柄など好きなデザインであればメンズでもいいのか、どちらなんでしょう。

 

できることなら、バッドエンドではない状態のもえかのスチルor立ち絵、欲しかったですね。

もえか配信の時には、メイクとかしてるんでしょうか?シャベキャスではマスクしていましたが…。

スキンケアとかメイク道具とか女子より詳しかったら萌えますね!

 

ashさんのソファの横にいる何か可愛いぬいぐるみみたいなやつ、もしかしたら誰もいないときはこっそり可愛がってるかも。名前とかつけて。そういう乙女チック要素持ってたら猶いいな。

ちなみに、靴下は白です。ソファに寝転がる時はブーツを脱ぐスタイル。

 

スマホケースはシンプルな黒。カバンはセカンドバッグ。クロス十字架のピアスをしています。

 

髪色は、青とも銀ともつかない色、だそう。

ゲーム中に「銀色」との表記されている箇所もありました。青みがかった銀。結構尖ってますね笑

 

陰ラブ男子の髪色と性格や自己肯定感は反比例してますね。

春くんにも「めっちゃ女殴ってそう」「その髪色だと教授もビビる」「さすがに黒に染めるやろ」などと言われてましたが、これは男らしさの追及でイキった結果なんだよ!えーん触れてくれるな!

 

西村君も必死でイキった結果が金髪なので、ashさんは必死でイキって青銀髪。

ashさんは西村君より繊細そう。。

 

 

生活リズム

昼夜逆転してそうですね。これ夜に何してんだよ?って感じなんですけど。

誰も見てないところではあんまりマスストもやってないみたいなので、作業ってことはもえかの配信かな。

会長さんが授業中に発見したもえかのシャベキャスは真昼間でしたが‥‥。

でもその時に、こんな時間から下ネタやめて…的なこと言ってるので、夜は下ネタにつきあってんでしょうね。

 

……なんか腹立ってきたな!!笑

 

 

余談ですが、ashさんの使用キャラ「ロルスタール」ですが、私はスマブラに全然詳しくなくて、元ネタがわかりませんでした…。

だいだいくんが使用してる飯飯は麺麺、カルキはルキナのことかと思うのですが…。

元ネタキャラはいるのでしょうか‥‥。

 

 

お次は、人間関係を見てみましょう。

 

家族:父親・母親(兄弟はいないかな?)

ちなみに、父親のことは「お父さん」と呼んでます。多分母親のことはお母さん呼びでしょう。

関係は悪いですね。バッドエンドで2か月部屋にひきこもっても何も言われていないし、部屋に鍵かけてるし、自室で女装の配信していても家族にバレてなさそうだし、この髪色と服装にも文句はつけられても本気で止めようとされてないところを見ると、なんかもう色々見放されてそうで辛いです。

 

投資した割に結果は散々とひどいことを言われていますが、おうちも裕福そうだし、父親もなんか仕事で成功してそうな感じだし、投資したということは、小さい頃は塾とか習い事とか結構いっぱいやってきてそう。

ピアノとかヴァイオリンとか習ってたことあったりしたら、キュンキュンしすぎてむせび泣きます。

 

叡聖には一般入試で入ってるのでしょうか?大学レベルがよくわからないのですが、なんとなく親御さんの反応からすると、もう期待されてなさそうなので、叡聖に入ったことも不満に思われてるかもしれないね…。

 

しかし外であれだけイキってるのに両親には反抗ひとつしないんですよね。

女装配信って、ありのままの自分を愛してくれなかった親への恨みからくる反抗心がきっかけで始めたのかなと思うんですが、まあこっそりだし、表立ってグレることもないし、もともとの性格は絶対控えめで争いごとを好まない温和なタイプな気がする。

全然似てないけど、金八先生の兼次郎を思い出すんですよね…。けんちゃん…。

 

 

叡ゲ同仲間

この4人のスチル、西村くん・番井さんの目が死んでて好きだな~。

 

 

西村君については、「浅い」と思っている様子。

「ただまあ 浅い 全部が」

 

ついでに、相当イラついてます。公式ツイのプロフでは「不快」とも思ってることが明かされてます。

「……あいつ見てるとマジで……イラつく」

 

西村君は、彼の思う陽キャの振る舞いとして、軽いノリでウザ絡みしてきますからね。

それでいて発言の中身はペラッペラだし…。

 

まあでも嫌いではないのかな。

西村君ルートの土下座シーン、結構辛辣でしたが「会費払ってる限りいる権利はあると思う」と言ってるし、土下座を見て「悲劇のヒーロー気どりならうざい」というのも「そこまでする必要はないよ」という意味かなと思ってます。

(このブログでは全力でashさんを擁護し、全てをよく捉えていくスタイルでお届けしております)

 

番井さんの動画は見てないみたいですね。多分本当に見てないでしょう。

「…見ねえよあいつの動画とか……

 あんなの、大げさに騒ぎ立てて話題になったら勝ちなんだろ…

 大抵ろくでもねえ……」

 

正論。

 

公式ツイのプロフでは「うざい」と思ってることが明かされてますが、唯一「不快」とは思ってなかったみたいです。番井さんは協調性ありますからね。

番井さんはマスストもそこまでちゃんとやってないっぽいし、基本的にお互いに興味がなさそう。

 

会長さんの前でかっこつけたい番井さんがashさんに絡みだしてからですよね、歯車が狂ったのは…。

番井さんは攻撃性が強い人だし、ashさんは自己防衛意識が働くとめちゃくちゃ噛みつきだすタイプなので、実は相当相性が悪い。

 

そして、だいだいくん。

「…いや、必要だろ。今回に限ってはこいつが正しい」

 

私もそう思う。

「だいだいくんになら強く出てもいい」と思って序盤からきつく当たってたこと、私は忘れてないぞ西村!

 

西村くんへ厳しめの正論を言うだいだいくんに賛同してますね。

しょっちゅう一緒にゲームやってるし、オンの個人部屋で対戦したとか言ってるから、なんだかんだ叡ゲ同の中では一番仲良しっぽいですね。

まあ公式ツイではだいだいくんのことを「うるさいし不快」と思ってるということだけど。

 

だいだいくんがうるさいのは事実だし、ashさんは大半の人を不快がってるので、多分「不快」以外のキーワードが一番の感想なんだと思います。ということは、

 

番井さん→うざい 西村くん→浅い、だいだいくん→うるさい、会長さん→むかつく、バカ、お花畑

 

ほら、だいだいくんのこと結構好きじゃん!笑

 

 

マススト関係

科学大サークル:春くんクローバー

あまりにも突然出てきて笑ってしまったんですけども。

 

春くんは、おそらくashさんが欲しいけど持っていないものをすべて持っているキャラとして描かれていますね。陰陽の対比としておそらく同い年。10月から留学に行くということなので、多分3年生でしょう。

そして多分だけど、ashさんのお父さんが思う「理想の男らしい息子」の具現化イメージともいえそう。

 

留学する知性や積極性。(あと留学はとにかくお金かかるので家の財力。太い親)

彼女の存在。(でも遠距離になったら別れようとかいう執着のなさ。他にいくらでも恋愛の相手はいるという余裕。)

マスストの腕前。(「256人規模のオフ大会でリザルト載るぐらい結果残してる奴と俺が5分」とashさんが言ってた人はおそらく春くんでしょう。ガチマス?でも興味ないからプロの誘いを断る)

 

あのashさんがうっすら敬語使ってるし「さん付け」。コンプレックスの表れでしょうか。

そんなashさんが「欲しいけど手に入れられていないもの」をすべて持っているのに、それらを春くんは「ほとんど価値のないもの」と感じている。

 

きっつい。きっつい描写が本当うまいですこのゲーム。

 

で、これ帰宅後にあの地獄のような佐伯家の一家団欒シーンですからね…。

 

 

マスストプロプレイヤー・永劫

平日大会でも大型大会でも海外に遠征行ったりして結果出して、最近頭角を表しているそう。

明言はされてませんが、おそらくashさんの憧れのプロプレイヤーですね。

だいだいくんが永劫さんの名前出した時に過剰反応して珍しく饒舌になってますし。

DCG(Dancing Cat Gaming)可愛い笑

 

 

では、お次はashさんのハンドルネームについて考えてみましょうか。

 

ハンドルネーム「ash」

由来は明かされていませんが、これだけ作りこまれているゲームですから、作者さんに何かしらの意図があるのではないかな?と思います。「ash」という言葉には、以下の意味があります。

 

1. 灰、灰色、灰分、燃え殻

2.《ashes》遺灰、遺骨

3.《植物》セイヨウトネリコ

 

タバコの灰も火山灰も遺灰も全部「ash」です。(遺灰の意味では、正確には複数形)

また、「灰」のほかに次の意味もあるそう。

 

・灰燼(壊滅させられた都市の残骸、廃墟)

悲しみ、悔悟、屈辱を象徴するもの

・灰色

 

ちなみに「悔悟」とは、自分のとった態度やしたことを、まちがっていた、悪かったと自覚すること。

 

…………………………………………泣くうさぎ

泣く…誰か助けて……。

 

 

 

あと、ashは英語圏の姓/人名にも使われます。特別珍しい名前ではないみたいですね。

ashという人名は「トネリコの木の開拓地」を由来とするそうです。

 

ちなみに、wikiでトネリコについて興味深いことが書かれています。

 

「トネリコ属の植物は木材として頻繁に利用される。北欧神話の世界樹・ユグドラシルはセイヨウトネリコのこととされている。また、同神話では最初の人間の男性はトネリコの流木から創られたとされる」

 

ashというのは、北欧神話では最初の人間の男性の源。

意図されたものかどうかはわかりませんが、本当にashさんが「男性性」を求めていることの象徴のような気がして、切ないです。

 

 

 

うーん…ちょっと今度時間のある時に、陰ラブと北欧神話の類似・親和性がないか検討してみようかな…。

 

 

 

 

徹底解剖といいながら、考察してる内容が少ないですね…。公式からあまり情報が出ていないので、何とも難しいです。

バイトしてるのかとか、学科の友達いるのかとか、そもそも学科どこだとか、色々明かされてないけど気になる要素が多いのですが。

 

作者様のツイによると、今後設定資料集?を企画されているようです。

4月の叡大祭オンラインが楽しみですね!

 

 

 

 

では最後に、需要があるのかないのかわかりませんが、ashさんルートのED分岐選択肢について。

 

〇グッド「あなたは花のような」:追いかける→言うのがはばかられる感情

〇ノーマル「俺と〇〇」(※〇〇はプレイヤー苗字。ここで激しくときめく私ニコニコ笑):追いかける→優しくしたいor興味、放っておく→優しくしたいor言うのがはばかられる感情

〇バッド「Flowers Died」:放っておく→興味

〇バッド「迷惑な男でしたね(1)」:じゃあ出禁で

〇バッド「迷惑な男でしたね(2)」:そうする→そのまま帰る

〇バッド「華の告白」:そうする→見に行く

 

 

 TODAY'S
 
会長さんの下心の正体とは?

 

 

※人によっては不快な思いをされるかもしれないので「強火な番井の女」や「会長さんは女神!大天使天使!会長さんは私!」な方は読まないことをおすすめします。

 

また下記の考察はあくまで「考察」という名の完全な私見になります。

「それはあなたの感想ですよね?」というやつです。

 

ということを最初にお断わりしておきますので、どうぞご了承ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

正直言いまして、私は強火のash推しなので、「華の告白」ED以降どうしても番井さんがノットフォーミーだし、「Flowers Died」ED以降会長さんに忸怩たる思いを抱いております。

 

そんな大人気の番井さんですが、ファンの間では、結構ashさんと番井さんって似ているからこそバチバチやりあう、みたいな風に言われがちなんですが。

 

番井さんとashさんには、イケメン、配信という共通点がありますが、どちらかというとashさんは、番井さんじゃなくてだいだいくん寄りのキャラクターだと思うんです。

「自分も散々虐められてきたんだから、人に配慮なんてできない」だいだいくんと、親から散々理不尽な扱いを受けてきて、その親からのコミュニケーション法を他人にも実践しているashさん。

 

でも会長さんってだいだいくんには「うん、ごめんね。だいだいくんへの配慮が足りなかったね」と謝るのに、ashさんに対しては「そんな過去は私には関係ない」と一蹴するんです。この矛盾

 

これED見た時、私結構本気で憤ったんですけど、でも西村君バッドとだいだいくん隠しエンドを見て、わかりました。会長さんの行動原理は常に、ちょっとの善意、そして下心。

 

「言うのがはばかられる感情」そう思うと、すごくうまい表現ですよね。会長さんはきっと、誰のことも好きなわけじゃないし、事実会長さんは終始、誰とも恋愛していません。

作者様の言うように、陰ラブは恋愛ゲームではなく「恋愛風ノベルゲーム」なんです。

 

そもそも、会長さんって「好き」という言葉でオブラートに包んではいますが、陰キャのこと完全に見下してますよね。

会長さんの陽キャに対しての差別意識って相当なものですが、裏を返せば、陽キャへの差別意識は同時に陰キャをも差別していることに繋がります。だいだいくんバッドエンドでは、会長さん(=プレイヤー)は明確にだいだいくんをに見ていますし。

 

会長さんはガハハと笑うし、声はデカいし、ちょっとイタイオタクのような喋り方をしますし、一人称だって自由に設定できますし(公式の一人称設定は「ワイ」)、ちょっと「変人」寄りに描かれているから、こういう人って「変人だけど実はいい人」なのが定石なんです。

 

でも、西村君バッドエンドで会長さんは自分のことを「クズ」だと明かしています。そのうえで

「私が西村君を選びたいと思っている限り、私が西村君にあげる言葉は、全部本当だから」

 

これ、最初見た時はなんとなくスルーしたんですけど、だいだいくんバッド・隠しエンドと併せて考えると、恐ろしい答えが見えてくるんですよ。

 

だいだいくん隠しエンドで「だいだいくんは私に下心ないの?」と妖艶に微笑んでみせたことで、「下心=性欲」的な意味合いの連想を誘発させているんですが。

 

ちょっとの善意と、あとは下心。人に言うのがはばかられるような感情、人に知られてしまえば悪意と呼ばれるようなものたちで構成されている会長さんの行動原理。

 

会長さんの残酷な下心が垣間見える表現が、ashさんのバッドエンドで使用されています。それは

 

「ケア」

 

という言葉です。

 

ケア。広義的には「世話や配慮、気配り、手入れ、メンテナンスなどをすること」ですが、英語のcareには、以下の意味があるとされています。

 

care:弱者、患者、障碍者の世話をして「あげる」といった強者からのサービス(という含み)。

 

会長さんが求めているのは、強者である自分がケアしてあげるべき弱者。逆を言えば、自分でも強者の立場に立てる弱者。会長さんは好きな男性と恋をしたいのではなく、可哀想な陰キャをケアする圧倒的強者になりたいんです。

 

「哀れな陰キャに手を差し伸べる優しい私」「他者を懐柔し自分に依存させたいという征服欲・支配欲」そして「このゲームのプレイヤーたちから、みんなを救ってあげた素敵な女性キャラクター」として賞賛されること。多分、これが会長さんのいう「下心」の正体なんじゃないでしょうか。

 

 

「私が西村君を選びたいと思っている限り、私が西村君にあげる言葉は、全部本当だから」

みんなを救ってきた大天使のような会長さんの名言の数々は、会長さんが彼らを選びたいと思っている限りは、本当のものとしてかけてあげる言葉たち

本質を突くことができる知性と、それを言語化できる能力を持っているだけで、会長さんは自分でいうようにクズなのです。

 

 

バッドエンドがすごく唐突ですよね、このゲーム。

グッドエンドでは大天使っぽいのに、バッドエンドで急に会長さんの人格が変わる。

 

浅くて薄っぺらい西村くんを飼育して可愛がるバッド。

タカヒトをやめるべきと進言したのに、言うことをきかずに自滅した番井さんへの粛清ともいえるバッド。

だいだいくんへの今までの苛立ちを「死ね」とぶつけるリンチエンド。

 

対して、ashさんバッドだけが毛色が違いますね。他の3人は結局会長さんの下心につかまってしまうのですが、ashさんだけがどのEDでも会長さんに救われてもなければ、依存もしてません。

 

確かにガチマスへの出場は叶いましたが、ashさんってファザコンなので、ashさんが本当の意味で救われるには、ありのままの自分で親に愛されるか、親を捨てて精神的に自立するしかないんです。

 

「狂っているからここまで追いかけられた。でも、もう私にできることない。だから、教えて?」と会長さんも言ってますが、ashさんは会長さんにしてほしいことはないし、会長さんがashさんにしてあげられることもないんです。

ashさんのような人に周囲ができることがあるとすれば、未熟で幼稚な精神が成熟するよう「寄り添う」ことだけなんですけど、会長さんが望む関係性は、寄り添いではなく依存です

 

会長さんって陽キャと陰キャしか世界にいないような話し方をするんですけど、それは単に陽キャと陰キャにしか関心がないんだと思います。それ以外の人とは当たり障りのない関係性を築き(上下関係を築けないので)、会長さんに対して上からくる陽キャは害悪、会長さんが強者になれる陰キャのみが会長さんの興味の対象になる。

 

そう考えると、このゲームの陰キャの定義は、会長さんと共依存関係になれる人ということになりますかね。そうすると、実はashさんだけはこのゲームの「陰キャ」の定義に当てはまらないという事実が見えてきます。

 

おそらくashさんの女装配信も、始まりは「可愛いものが好きで、男らしくない」というありのままの自分を愛してくれなかった親への反抗です。ashさんはまだ未熟で幼稚な反抗期の子供なんです。ashさんを会長さんに依存させるには、まずashさんの父親への依存心を断ち切らないといけません。

 

でもそれってashさんの精神的自立を意味してしまうので、そうなると今度こそ本当に「陰キャを強者である自分がケアしてあげる共依存関係を築きたい」会長さんの意に反した存在になってしまうんです。

会長さんはashさんを陰キャだと思ったから選んだんです。なので、先に会長さんの信頼と善意を裏切ったのはashさんの方ということになります。だから、あんなにも冷酷な言い方でashさんを突然突き放せるし、バッドエンド後、やる気と情熱をなくして部室に行かなくなるのも頷けます。

 

 

 

ちなみに、ashさんだけ、ED分岐ポイントに他の三人との明確な違いがあります。

①「放っておく」か「追いかける」か。

②「優しくしたい」のか「興味」なのか「言うのがはばかられる感情がある」のか。

 

これ実はどちらもashさんに直接介入しない選択肢なんです。ashさんが会長さんによってどんな影響を受けたか、ではなく、あくまで会長さんがashさんをどう思うかでEDが決まる

 

「私が西村君を選びたいと思っている限り、私が西村君にあげる言葉は、全部本当だから」

 

 

ガチマスの大会を見ていた会長さんの一言。敗北したashさんに実況解説者もひとことサラリと触れただけで、ashさんが配信に映るのが終わった場面。「まあ、そっか……こんなもんか」

これashさんがガチマスで好成績を残せていたら、依存は無理でも、女神になれていた可能性も0じゃなかった、というか会長さんはむしろそれを期待していたのでは…?でも現実は厳しかった。

 

それでも、ashさんを追いかけ、言うのがはばかられる感情がある会長さんというのはおそらく、会長さんがashさんのことを無自覚ながらも好きになっている状態と解釈することもできます。

 

逆に、ただの興味でashさんに近づき、ashさんを放っておくような会長さんは、弱者として会長さんの支配下にくだることがなく、会長さんを女神にも出来なかったashさんを、不快な奴とみなします。

 

バッドの西村くんのように「可愛いね」とは到底思えない。可愛くない、かわいそうで、不快な男。

そんなashさんを、会長さんは選びたいと思えなくなったんです。

 

 

 

そう考えると、ashさんのノーマルEDは非常に意義深いものに見えてきますね。一見、マスストの大会に出場する決意ができたことで、会長さんは彼を救った女神のようにも見えます。

ですが、ashさんルートではそもそもの根本的な苦しみの原因である、ashさんの自己肯定感の低さや、両親との関係性、女装趣味など、彼の根本的な部分に強く関わる要素の全てで、会長さんはashさんに介入できていません。ashさんは会長さんに感謝はしても、崇拝はしない。

 

この「俺と〇〇」EDは、陰ラブというゲームのED中唯一、会長さんが主導権を握り切れていないEDです。依存させることも、女神として崇拝の対象となることも出来ていないこのEDのタイトル「俺と〇〇(苗字)」。これは二人が対等であることを暗に示してますし、だからこそ会長さんにはこれから先、彼とどんな関係性を築くことになるのかが未知数なのです。

 

 

最初は、番井さんも会長さんも、人気の出るキャラクターだろうなぁと思っていました。でもだいだいくんの隠しエンドを見て、全ての印象が覆りました。そして番井さんが裁くのは、哀れで薄っぺらい西村君でも哀れでイタイだいだいくんでもだめです。そう思うと、ashさんだけやたら要素が多く、分岐もEDも多かったのもうなずけます。

 

それに、番井さんや西村君が刺さらない人や、会長さんになりきれないプレイヤーさんって絶対いるんですが、そういう人たちの心に、ashさんがちゃんと刺さるようになっています。番井さんに裁かれ、会長さんに突き放されたあとに壊れていくashさんを放っておけなくなるんです。まさに私がそうです。

 

 

そんなキーマンである番井さん。キャラ選択画面で、ちょっとした仕掛けが施されています。

「番井さんはまだいいかな」

まだいいかな。これは明らかに、このキャラ選択で誰かを選んでEDを迎えたあと、2周目の世界が存在することを、他でもないゲームキャラクターである会長さんがしっかりと認識していることを示しています。

 

つまりだいだいくんも言っていましたが、会長さんというのは「そこのあなた」なんです。PCモニターの前にいる「あなた」です。陰キャラブコメをなぜ遊ぼうと思ったのか?最後の最後で明かされた、会長さんの残酷な下心。会長さんというキャラクターが抱く陰キャへの差別意識。それは会長さんになり切ってこのゲームを楽しんでいる「あなた」の心の奥底にも、同じものが眠っているのではないですか?

これこそが、陰ラブをプレイし、熱狂するファンの皆への作者さんからのメッセージなのではないかと思いました。

 

 

 

というのは、全て私の勝手な妄想かもしれません。

でももしこれを意識的に作成したのであれば、作者さんは本当にものすごい方だと思います。心理学に精通されているのでしょうか…。

 

 

 

あと最後に誤解のないように言っておきますが、会長さんはクズだけど悪人ではないんですよ多分。なぜなら会長さんのいうクズな要素ってすべての人間が持ち合わせているし、結局人間ってみんな汚い部分があるクズなんです。

 

多分、多くの人が何か・誰かに依存しないと生きていけないんです。よっぽどメンタルが強くない限り。会長さん自身も「メンタルが弱い自覚がある」と言ってます。要するに会長さんは「弱者である陰キャをケアしてあげている自分」じゃないとメンタルが揺らぐんです。

 

だから会長さんみたいに強者に立って弱者のケアをしてあげたい人と、強者によってケアされたい弱者のふたりが共依存関係にあるのって、文字にすると不健全ですが、当人たちはそれで幸せなんです。

逆にそういう関係性が築けなかったら、そういう人たちっていつかメンタル崩壊しちゃうんです。だから、陰ラブは結論としてハッピーエンドなんです。

 

 

最後に、色々なことを考えながら、この記事をこそこそ書いて、陰ラブの考察記事を書き始めるきっかけとなった当初の目的を達成することができました。

 

会長さんじゃない私でもashさんを救いたい。

その答えは「ashさんは会長さんと深く関わらない限り、多分大丈夫」です。

グッドエンドでも、逆恨みした番井さんにいつ何されるかわかんないしね‥‥。深く関わらないのが一番いい。

 

もし私の身に何かあって、転生した先が陰ラブの世界だったら。

その時は、会長さんを遠ざけつつ、花柄を一緒に買いに行って、ashさんと全力で付き合おうと思います。

 

ashの女、ここに爆誕。

 

 

 TODAY'S
 
ashさんはいつ会長を好きになったのか?

 

今回の考察はこちらです。これも多くの方が疑問に思ったポイントではないでしょうか?

告白されて「え?会長さんのこと好きだったの?」って皆思ったと思います(笑)

 

 

結論 : ガチマスへの参加を決意させた喧嘩※ただし異性としては最初からバチクソ意識していた

 

私の考えとしては、好きになったのは二度目の喧嘩で会長さんが全力でぶつかってきてくれた時。

でも、女性としては最初からめっちゃくちゃ意識していた、のではないかと。

 

ashさんと初めてケンカした後のashさんの回想シーン、新会長が女であることをかなり意識していたことがうかがえます。

もちろんこれは、単に異性へのときめきだけでなく、男らしさコンプレックスを刺激する存在の登場への動揺も多く含まれます。

 

ashさんルートで引っかかったのがこちらのセリフ。

 

 

男性なら解る感覚なんでしょうか?私は「うん??」となったのですが。

 

ここでわかるのは、少なくともashさんにとって、会長さんに優しくする=性欲という図式が成り立っているということです。まあ番井さんもそうですけど。

 

そう思うと、初対面からそれまでの態度がいかにわかりやすいことか。

 

 

初対面では「うるせ~よ」というだけで表情は見せない。

ここはむしろ、意識しすぎるがあまり、女性の方を振り向けなかったのでは。

 

その後、会長さんがひとりで部室を訪れた時、部屋でひとり寝ていたashさんは初めて会長さんに振り返ります。

 

 

二人きりの時、要するに番井さんやだいだいくんが見ていないところでは最低限の会話も交わせる。

 

また、買い出しで秋葉原まで行く電車の中。

「お前ゲーセンとか行くの」と会長さん自身に興味を示し、その後初めて微笑みを見せています。

 

これも、傍に番井さんやだいだいくんがいないから、意識はしてしまっているけど、ある程度普通に会話できるのです。男らしさコンプレックスを刺激する存在ではあるけれど、やっぱり女性に興味あるんだね‥‥。

 

でも女性を意識しすぎるがあまり、落ち着かないから距離をとりたいし、並んで歩くの恥ずかしいし、一緒に買い出しも恥ずかしいから逃げてしまう。(恋愛経験値が中学生で停止)

 

女性に親切にするのは下心由来であって、そんな生々しい性欲や下心を持っていることを周囲にバレたくない恥ずかしい、だからみんなの見てる前では話さないし優しくできない、ってもう本当健全な男子中学生の発想ですよねえ…。もはやだいだいくんの方が成熟してるかもしれない。

 

 

その後、オタクリスナーにもえかバレしたショックと、それを「女性」である会長に見られたショックから逃亡。この時点ではまだ、(女性という生き物として)意識はしているけど、恋愛感情としての好きではないでしょう。

 

その後の、謝ってよ!のケンカ①。会長さんを突き飛ばしてしまったことを忘れてしまっているあたり、会長さんという存在がまだashさんの中で特別な存在でないということが窺えます。

 

初見時、ashさんの両親との関係性で苦しんでいたことを知って、だいぶ同情的になっていた私も流石に「なんだコイツ」と思いました。

まあここも基本的に、人前で強がるクソガキの要素が全面に出てますよね。だいだいくんの「吐いたことは別に恥ずかしくないむしろあの店員の態度悪い晒してやろうか」と同じ方向性の発言です。ただashさんの場合、だいだいくんと違って照れ隠しの攻撃の対象が店員さんではなく会長さんに向かっているのでよりタチが悪いと言えます。

だいだいくんバッドよりも、はるかにここのほうが殴打ポイント。

 

 

で、イラついたashさんが番井さんを煽って内なる獣を目覚めさせたり、だいだいくんが珍しく会長さんをかばってくれたり、だいだいくんがフォローしているように見えて実は番井さんにとどめを刺したりする会話シーンが入り、科学大サークルで謎のポッと出キャラ春くんに煽られたりして家に帰ったashさんを待っていたのは、地獄のような両親とのやりとり。

 

鬱状態になったashさんは自室に引きこもります。

 

 

 

よっぽど人から評価・ジャッジされることが怖いんでしょうね。

いや、もちろん私も嫌だし怖いですけども。

私的には、あんな両親と同居している家の中で、自室が安全地帯であることがびっくりです。

 

以前の考察でも触れましたが、父親はashさんのことを「投資したのに散々な結果」と言っています。すでに半分ashさんについては諦めている・見切りをつけているのかもしれません……。

だから息子が家の中で何してるかとか興味ないんだろうな…。

 

そう思うと、「もえか」というのはあくまで安全地帯限定のキャラクターなので、現実・外界では絶対に登場させたくない一面であり、もえかバレ事件はショックなだけでなく、唯一の安全地帯の象徴的存在であるもえかが、外界に引きずり出されてしまう、つまり楽園の崩壊の始まりを意味していたともとれる。そう思うと、彼にとっては本当になかなかの大事件だったのでしょう。

 

 

ashさんはここで、「こんな理不尽に晒されている」とも言っています。

 

よかった、ちゃんと気づいていました。

そうです。理不尽なんです。ashさんが親から受けている扱いは「理不尽」なんです。

ついでに言うと、ここで母親から「結婚して孫の顔を見せること」も要求されています。

「がんばるよ…」と力なく答えるashさんが痛ましすぎる………。

 

ashさんは理不尽に晒されているから、周囲にも理不尽な態度で接する。これは本当に叱咤ポイントですけど、ある意味だいだいくんバッドでの「さんざん虐められてきたから人に気遣うとか必要ない」発言と同じですよね。

 

でもここでようやく、会長さんは自分に何の役割も押し付けてこなかったことを思い出します。

「あいつは俺に何の役割も押し付けない」

第一弾の意識ポイントはここです。少しだけ女性としてではなく、会長さん自身を意識し始めました。

理不尽だとちゃんとわかっているからこそ、自分に対して正当な扱いをしてくれる人に好感を抱けるんです。よかったです。

 

で、最終段階です。激しめの喧嘩②を繰り広げ、ashさんにマススト勝負を挑んだ会長さんは、自身を「狂っている」と称しながらも、だからこそあなたをここまで追いかけられた、と手を差し伸べるわけです。

 

あれだけ頑なだったashさんが、ガチマスに一般枠で参加することを決意しました。

この時点で多分もうほとんど好きです。

大会に向けてガチマスのトクモをしている間、ずっと会長さんが頭をよぎっていたことでしょう。この会えずにひたすら練習に打ち込んでいた時に、好きだという思いを募らせ、自覚を深めていったのではないでしょうか‥‥‥‥思い込み激しいピュアですね。

 

 

 

俺を変えてくれた感謝。背中を押してくれた感謝。

皆が面倒くさがって大人の対応をしながら遠巻きにしていたashさんに、最後まで食らいついてきた会長さん。

いやぁ、このタイミングで告白するって相当早いんですけど、本人の中では多分ストーリーが出来上がっているんですよね。恋愛経験値低い系の人にありがちです。思い込みで行動しがち。

もう、そんなところも可愛いよ!ラブラブ

 

 

本当そうだよ!!!!!!

さぁデートするわよ!!!!

 

考えさせてと告白を了承しないのがグッドエンドなのも、とてもいいですよね。

西村君はいいとしても、ashさんは今後の為にも、ここでそこまで甘やかしたらだめ。

よく見たらちょっと泣いてる?可愛いね!

 

さえきゆう。佐伯優。

 

佐伯も優も全然イメージと違いましたが、やっぱり佐伯も優も響きが優しくて、優も中性的な名前でやっぱりashさんらしいですね。

 

ここで、だいだいくんが教えてくれた、貴重なashさん情報。

 

 

北南線かぁ。地下鉄ってことは南北線でしょうか。叡聖大が四ツ谷にあったっぽいけど、ashさんの家はどこらへんかな…。

ashさんの部屋に遊びに行きたいね!!!!両親にめっちゃ色々言われそうだけど!