不祥事や問題起こした芸能人がテレビから干されるのは、制裁や罰則ではなく放送側の道義的自粛などでもなく、ましてや巷でガタガタ言われるからでもない。
イメージ至上のスポンサーが逃げたら儲からないという、営利企業としては至極当然の対応である。
あの程度の不祥事で番組全休止は過剰反応だとか、あんなことしてもう復帰は甘すぎるとか、外野の野次など彼らにしてみれば知ったこっちゃない。
提供スポンサー側にすれば、ともかく広告見せれば勝ちなんだから、観たい人が多ければ内容などど~でも協賛するだろうから、つまりは“あんなん観たくねぇ”という世論に、両者が敏感に反応しているに過ぎない。
個人が局の対応に釈然としないのは、それだけ自分が世間の風潮から乖離しているだけのことだ。
浮いてることは、自慢にはならない。
多くの民が“観たい”と手挙げれば、企業倫理とやらは営利の前では木っ端微塵に砕け散って、極悪人だってヌケヌケと出てくるに決まってる。どんなクズだろうとカスだろうと、号泣しようと居直ろうと、観ていて面白ければクドいくらいに垂れ流すのだ。
企業や大勢はいろんな御託並べながら、結局は“己が儲からん事はやらん”のが、ほとんどの本音だろう。
ところで話は変るが――。
海の向こうのあの御仁がもし日本人だったら――。
「我が国最優先。日本の利益のためならば、国際対応は二の次。傍若無人な大陸やネチネチとやかましい半島とは、迷うことなく断交。国内のウザい外国施設は閉鎖奪還。言うこと聞かない来日者は入国拒否。海外援助金は全額国内の大幅減税と福祉に充当。発展の障害となるものは徹底的に排除して国民の安寧と幸福だけを徹底的に実現しまっせ」
存外、当選しちゃったりして。