
新くりにっくです。
今回は、当院のコラム『曖昧模糊』から。
読書好きなナースが綴ります。
どうぞお付き合いください。
読書の秋ですね![]()
書店には、いつも沢山の健康本が並んでいます。
そんな中、300年前の健康本を読んでみました!
みなさんは、300年以上前、
江戸時代に多くの人に読まれた
健康本をご存じでしょうか。
江戸時代の儒学者、貝原益軒が
1713年に著した
『養生訓』です。
当時、医学や健康について書かれたものの多くは、
専門家など限られた人が読むものだったようです。
そんな時代に『養生訓』は、
一般の人にもわかりやすい言葉で、
「自分の健康は、日々の暮らしの中で自分でも守っていく」という考え方を伝えました。
江戸時代に広く読まれ、
300年以上たった今も読み継がれているなんて、
すごい本ですよね。
「300年以上前の本が、
今読んでも参考になるのかな?」
そんなことを思いながら読み進めていくと、
意外にも、
「これ、今にも通じるなぁ」
と思うことがたくさんありました。
食べること。
眠ること。
身体を動かすこと。
そして、心の持ち方。
なかでも目に留まったのが、
「病気になったら、悩むより養生に打ち込め」
という教えです。
もちろん、病気になったときには、
適切な診断や治療を受けることが大切です。
そのうえで、
病気のことばかりを心配するのではなく、
食べること、
眠ること、
身体を動かすことなど、
自分にできることにも目を向けていく。
病気になると、
「もっと悪くなったらどうしよう」
「これからどうなるんだろう」
と、病気のことや、
まだ起きてもいない未来のことばかり
考えてしまいがちです。
でも、心配するだけではなく、
自分の身体に目を向け、
今できることをする。
これまでを見直し、
これからを整える。
私は、
この言葉をそんなふうに受け取りました。
そして読んでいて、ふと思ったのです。
「これって、
当院の院長が
普段話していることにも通じるのでは?」
院長は診察で、
病気や検査結果だけではなく、
「何を食べている?」
「ちゃんと眠れている?」
「ストレスはある?」
と、
患者さんの
毎日の暮らしについてよく尋ねています。
その方がどんな環境で暮らし、
何を食べ、
どのくらい眠り、
どんなストレスを抱えているのか。
一見、
病気とは直接関係がないように思えることもあります。
でも、
私自身、
診察室に入っていると、
「毎日、何を食べているか」
ということは、
本当に大切なんだなと
患者さんを通して感じることがあります。
実際に、
「この食品を控えるようにしたら
体調がよくなった」
「食事を変えてから調子が違う」
というお話を患者さんから聞くことがあるからです。
もちろん、
体調が変わる理由は
食事だけとは限りませんし、
誰にでも
同じ食事法が合うわけではありません。
それでも、
毎日口にするものが身体をつくっている。
そんなごく当たり前のことの大切さを、
診察室にいると改めて感じます。
病気や検査結果だけを見るのではなく、
その人の暮らしごと身体をみる。
暮らしから、
身体はつくられている。
そうした考えの延長に、
当院が取り入れている
栄養療法もあります。
食事や栄養、
睡眠、
腸のこと。
年齢とともに変化する身体のこと。
そして、
足や歩くこと。
当院が
いろいろな角度から
身体を考えているのも、
根っこには
同じ考え方があるのかもしれません。
300年前には、
今のような検査も薬もありませんでした。
医学は大きく進歩しました。
それでも、
「病気だけを見るのではなく、
日々の暮らしから
身体を整えていく」
という考え方は、
300年前も今も、
それほど変わらないのかもしれません。
『養生訓』を読みながら、
「あれ?
これって院長がいつも話していることと同じなのでは?」
と思ったのは、
そんなところでした。
時代を
超えて読み継がれてきた一冊、
今の私たちが
「なるほど」
と思わされる。
貝原益軒著『養生訓』。
なかなか面白い一冊でした。
クリニックの待合室にも
置いてあります。
ご興味のある方は、
ぜひ手に取ってみてください。
貸出も可能です![]()
気になる方はスタッフまでどうぞ!