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2024年1月追記
B社の製品は「激安」というだけでなく、優秀なヒット製品も結構あります。
しかし多くの場合、価格相当の理由が「何か」があるようです。
音場測定用として結構使われているのがこのECM-8000ですが、その「何か」です。このマイクは性能の個体差が大きい事とSN比に問題があります。
実体を調べるため、分解して回路をスケッチしてみました。
≪ECM8000回路図≫
これは2009年12月に購入したロット、今回Shinさんが現物よりスケッチ、書き出した回路図です、疑問点がずいぶん見えますね、ツエナーの問題だけではなさそうで。
<Shin spot traced schematic ECM8000>
ECM8000の回路図はネット上にいくつか発見出来ます。
初期モデルのTR1石でトランス出力の物やBill Wall's氏の書き出したものなどが存在しますが、私の現物はBill Wall's氏の場合とは別ロットと見え、条件はさらにきびしい。
このマイクカプセルはパナソニックの有名モデル数種が海外で噂されていますが、確定的ではなく、マイクカプセル部分を分解することが出来ないのでどうにもならない。
究極的には、マイクカプセルが外せれば、ボディだけであとは何もいらないのだが・・・・・・・
やむを得ずShinさんがやったことはこの内蔵AMPを「ファンタム式パナ改シリーズ」の例の超小型AMPと換装してみた。
しかしこの回路図にあるコテコテのAMPを使わないだけの事はあり、それなりの改善は果たしたがマイクカプセル固有の問題とソース接地・ドレイン出力の弊害であろう、低域は不足になりました、しかしSN比は改善。
ECM8000はソース接地・ドレイン出力の為内蔵FETのGmのバラツキがそのまま出力の差として現れてしまいます。
μ(ミュー・・・電圧増幅度)=gm(相互コンダクタンス) × rd(ドレイン負荷抵抗)
で表され、FETのgmは大きくバラツキますから当然ながら個体差は顕著に現れます。
一方、単にインピーダンス変換だけを目的とする「ソースフォロワ」では
常にμ=1.0 ですからバラツキようがありません。
また、音質・ひずみ率などが優れている為、民生向けECMを除きこちらソースフォロワが普通に用いられるはずなのですが・・・
【今回本当は・・・・・】
本当は、ソースフォロワに改造して内蔵AMPもファンタム式パナ改のものを使い、特性改善を行おうとしたのですが、マイク先端部分が外れず、マイクカプセル固有の問題とソース接地・ドレイン出力 には歯が立たないShinさんでありました。
【おまけ】
このECM-8000のOEM製品らしきものが2社から出ていますが大丈夫かな・・・
Audix:TR40 Nady:CM 100
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