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shin-1さんの日記

〇私の苦手なもの(その9・注射が苦手)

 「注射が苦手だなんてまるで子どもみたい」とか、「注射が苦手だなんてその顔で」何て、今でも回りから冷やかされていますが、同居している孫でさえ先日インフルエンザの予防注射をした時、「僕は痛かったけど泣かなかった」と自慢するのに、私は68歳になった今でもこの体たらくです。

 私は子どもころツベルクリンの注射をしてもいつも陰性で、その都度注射が待っていて、その注射がある日には「腹が痛い」とか、仮病を使って学校を休んでいました。その都度親に叱られたり、結局は一人で近くの医院へ行って、やらなかった注射をされるのでした。そんな経緯が私を注射嫌いにさせたようで、今でもインフルエンザの予防注射は一切しないし、極力注射から遠ざかっているのです。


 ところが12年前、職場の健康診断で胆のうにポリープが見つかり、摘出手術をしましたが、術後の経過が思わしくなく、67キロあった体重が退院後2ヶ月で54キロにまで13キロも激痩せして、妻や家族を含めた周りを多いに驚かせました。特に近所の人はその様子を見て、「若松さんはどうやらガンらしい」という噂話まで立ったのです。当の本人はいたってあっけらかんとしていましたが、病院の手術をしてくれた先生も少し気になるのか、2ヶ月毎に定期健康診断をするよう勧められ、その時以来次の健康診断の予約日を決め、忙しくも真面目に健康診断を受けているのです。

 健康診断で一番嫌なのは、毎回血液検査をすることです。その検査も全てを行うため、かなり多めの血液を採取されるので、注射のことを思うと2~3日前や、特にその日の前夜から憂鬱極まりないのです。それでも努力の甲斐あって、今では何とか嫌々ながら注射に甘んじています。


 3日前、今年最後の健康診断に出かけました。今は一年に一度CT検査、一年に二度エコー検査をします。CT検査は造影剤とかいう量の多い注射を打たれますし、エコー検査も腹部にグリセリンのようなヌルヌルした液を塗られるため気持ちが悪く憂鬱ですが、注射をされるよりはましだと思っています。

 注射が嫌いだと身構えるからなのか、時々看護師さんが失敗して二度も注射針を刺すことだってあり、そのときはもう最悪な気持ちになるのです。先日注射をした看護師さんから聞いた話だと、男性は注射の針を刺す瞬間を顔を背けて余り見ないそうです。ところが小心と思われる女性は、しっかりと自分の目で見ているというのですから驚きです。

 このまま健康だと、とりあえず今年は注射をせずに、正月を迎えられそうで、何はともあれホッとしていますが、注射が苦手な気持ちはこれから先も、死ぬまでずっと続くことでしょう。


  「その顔で 注射が嫌い? 皆が言う ほっといてくれ 言ってやりたい」

  「孫さえも 泣かずに注射 したという 泣きはしないが 泣きたい気持ち」

  「あと何年 生きるか指で 数えるが 死ぬまで注射 嫌いなままで」

  「目を背け 針刺す瞬間 身をよじる 故に失敗 故に二度刺す」