今回もリブログ記事ですみません。

(本当はこの記事、もっと早く、

ご紹介するつもりでしたが、

少々立て込んでまして……。)

 

別ウィンドウでは↓

 

一応、「専門向け」記事としましたが、

特に難しい話は出てきません。

 

ただ「乙号事務」自体、一般の方には

何のことか分かりませんよね。

 

登記を扱う法務局の業務は、

大きく、甲号と乙号に分かれます。

(お役所は、甲乙丙丁……が好きです)

 

甲号:登記申請を受付けて、審査し、

  問題が無ければ登記記録に

  記載していくお仕事。

 

乙号:登記事項証明書(昔の登記簿謄本)、

  (会社等の)印鑑証明書、公図等、

  証明書の申請を受付けて発行するお仕事

 

まあ、こう考えると、甲号の方は

法律の知識が必要な難しいお仕事、

乙号は比較的簡単なお仕事、

と思われるかもしれません。

 

たしかに全般的にはそうで、

乙号の大部分は、現在の不動産や会社の

登記事項証明書等の発行です。

そのため、乙号は今は入札による

民間委託となっています。

 

ただ、そうは言っても、

甲号でも簡単なものもあるし、

乙号でも、複雑な権利関係のものなど、

法律知識が必要なものもあるので、

民間委託後、司法書士仲間から、

「最近はどうも……(省略)」

という話を聞いたこともあります。

(しかもその後、横浜の受託会社が、

社会保険逃れなど色々やらかして

いたことも分かったりして……)

 

一応、私の肌感覚では、

古手の民事法務協会や、

日本郵便の関連会社などは、比較的

きちんとやっている印象はあります。

 

それから、元記事にあるように、

乙号従事者の労働環境の問題もあります。

 

この辺になると、司法書士でも、

内情に詳しいわけではありません。

 

実は、とあるきっかけで、

某現役登記官氏と少しお話しする

機会がありましたが、

この方は昔は、民間委託化前の

認証部門(乙号ですね、登記簿謄本の

末尾証明文のことを認証文とも

呼ばれることからでしょうか?)

の経験が長かったそうで、その方からも、

「結局、民間委託後は、落札業者が

A社からB社に変わっても、

窓口の現場で働く方は、大抵同じ方で、

雇われ先が変わるだけ」と伺いました。

 

それで、元記事にある通りで、

入札額が下がるということは、

給料が減るか人数が減るか……。

 

う~ん、これで良いのか?

とは思います。

 

コンピューター化前の法務局は、

登記簿謄本(登記簿原本を

コピーして作っていた)や

印鑑証明書を取りに来る人で、

ごった返していました。

不動産の景気も今より良かった

というのがありますし。

 

今は、オンライン申請なら、

郵送でも窓口受領とほぼ同じ料金で、

また、インターネット普及により

ネットで登記情報PDFを取得できますし、

また会社の登記簿謄本を

申請時に添付省略できる事案も増え、

発行量も以前よりは減っているのでは

ないかと想像します。

 

そのために業務量の減少があって、

多少は人員は削減できるのかも

しれませんが、今回の落札額が

本当に適正なのかは私には

判断する材料を持ち合わせておりません。

 

法務局サイトにこの辺の情報が

出ているかどうか少しだけ調べました。

 

どうも全国統一のサイトは、

これだけのようで

https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/ZenkokuNyuusatsu.html

結局は、各法務局のページを

見るしかなさそう……です。

 

地元の横浜では……

https://houmukyoku.moj.go.jp/yokohama/table/nyuusatsu/all.html

 

こちらによると、一度目は入札不調

https://houmukyoku.moj.go.jp/yokohama/content/001410330.pdf#nyusatsukekka

2度目で何とか落札者決定

https://houmukyoku.moj.go.jp/yokohama/content/001412841.pdf

 

(元記事のブログ主様は、こうやって

全国分を調べたのだろうか?)

 

で、元記事のコメントにも書いた通りで

「関東での受託が多かった

日本郵便オフィスサポートさんは、
全面撤退」のようですが、

これについて、元記事主様によると、

「日本郵便は入札はしたのですが、

金額が低すぎて採算が取れないと

判断した……」とのことです。

 

利用者の立場、納税者の立場、

そして、現場で働く方の立場で、

色々ご意見は分かれるところかもしれません。

 

月並みですが、正確な執務作業と、

現場の方が気持ちよく働けるような

環境となることを願っております。

 

 

 


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