高齢者の生き甲斐 | ほっこり 知恵袋

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長年通院している患者さんで、素敵な高齢者がいる。
現役でお仕事をされていて、新しいことに前向きだ。今、自分が夢中になっていることが常にあるようだ。若い人とも積極的に会話を楽しむ。
若さとはどこから来るのだろうか?
老いることをどのように捉えたらよいのだろうか?
誰しもいつかは死を向かえる。老いるとは、時間と共に死に向かっていくことかもしれない。どのような時間を過ごすかによって、人生の満足度が変化する。
一昔前に、アンチエイジングという言葉が流行った。アンチである必要があるのだろうか?エイジングは悪いことなのか?
額に刻まれたシワの数や、目尻のシワは、人生という年輪のように味わい深いことではないだろうか。最近は、加齢を前向きに捉えていく傾向にある。
With Aging (加齢と共に)という考え方が主流だ。
何とも自然な考え方ではないか。
時間と共に芳醇な味わいを醸し出す人生こそが、加齢の醍醐味ではないだろうか。

その高齢者の方は、いつも粋な服装で、品のよい物腰。
言葉が素敵だ。反応がよいのは、現役でお仕事をされているせいかもしれない。
定期検診でおみえになるのだが、健康への関心はとても強い。
持病はあるそうだが、病気とうまく付き合いながら過ごしているようだ。
加齢を前向きに捉えるとは、あるがままをそのまま受け止めることから始まるように感じた。頑張りすぎず、マイペースを楽しむ。そんな肩の凝らない、柔軟な生き方は楽なのかもしれない。
先日読んだ「おのずからとみずから」竹内整一(著)を思い出した。
どちらも「自ら」と書く。「おのずから」は「みずから」と繋がっていること。
日本人の文化では、「みずから」とい主体が根底にあって、その流れで「おのずから」になる。老いるとも同じなのではないか?
「時間を重ねること」を、「一瞬という時間」を「年月の持続」という流れで捉えられないか?時間を楽しむ、意識して過ごすことができれば、繋がるように思う。
かけがえのない時間を共有する楽しみは、人生をより美しく豊かにしてくれる。
「加齢と共に生きる」それは、前向きな生き方なのだ。
(下記画像は、2017,12月に在宅医療カレッジで浅川氏が講演した画像である。)