食べる行為はいつから始まっていると思いますか?
実は食べる前から始まっています。
お口の外で、食べ物を認知する(先行期)
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お口の中で、食べ物の匂いなどによって唾液がでる(準備期)
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食べ物を咀嚼し、食塊(しょくかい)をつくる(嚥下口腔期)
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食塊が咽頭へ送り込まれる(咽頭期)
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咽頭から食道へ送り込まれる(食道期)
咀嚼は食べ物を噛み砕き、食塊(しょくかい)をつくることを言いますが、咀嚼しているときは嚥下反射が起こらないそうです。嚥下反射とは、簡単にいえば飲み込む反射のことです。
つまり、咀嚼している間は飲み込まない。嚥下を待ってくれるということが起こります。すなわち、咀嚼することで嚥下のタイミングを無意識に計っていることになります。嚥下するタイミングが合えば、誤嚥を防ぐことができます。
自立摂食は、誤嚥を防ぐことができますので、咀嚼できるお口の環境を整えることも重要です。
摂食、嚥下リハビリテーションの必要性
1.口腔ケア
2.入れ歯、噛み合わせ
入れ歯を入れることで、噛み合わせの位置が整い、咀嚼能率が上がります。
入れ歯が筋肉に及ぼす影響は、咬合が安定することにより、嚥下しやすくなります。飲みこむときに働く舌を含む筋肉がスムーズに機能します。入れ歯があることで残った歯を守ることができます。噛むことで、脳の血流量が増え、認知症予防にもなります。
3.直接訓練
食べることによる機能訓練
*食べやすい姿勢 90度あると、視野が広く、上肢が動かしやすくなり、自立摂食がしやすい。逆流の危険も少ない。
*嚥下の意識
*食形態の選定、食器、はし、スプーンなどの工夫。
段階的に自立摂食できるようにステップアップを図る
自立摂食と介助のバランスをとる
4.間接訓練
舌、口腔周囲の可動訓練、筋肉トレーニング
唾液腺マッサージ
発音訓練(舌圧不足を補うためなど。)その他