こんばん優☆ & こんばんポノック♪
この本が出るのを待ってました!
かつて『ルパン三世マガジン』に連載されていた、飯岡順一氏によるエッセイをまとめた一冊。
飯岡順一氏は最初のシリーズからテレビスペシャルに至るまで、
文芸担当として、30年以上に渡りルパン三世に携わって来た方。
文芸というのが具体的にはどんな仕事なのか、なかなかピンと来ないかもしれませんが、
簡単に言えば、作品全体のコーディネーター的な仕事と言えば分かりやすいでしょうか。
作画や演出に比べるとある意味、裏方仕事なのかもしれません。しかし、裏方だから
こそ今まで語られることのなかったルパンの製作の裏側が赤裸々に綴られています。
ルパン(特にテレビ第一シリーズ)の製作にまつわるエピソードは今まであちこちで語られて
いますが、シリーズ全般についてここまで突っ込んで語られることはなかったと思います。
実際、エッセイと言うより暴露ネタと呼んだ方がいいような
話がてんこ盛りで、連載時は毎回震えながら読んでました。
特に、テレビシリーズのスタッフによって劇場版第二弾の脚本が完成していたにも関わらず、
大塚康生氏が独断で宮崎駿氏に打診して『カリ城』の製作を始めてしまった話にはシビれた。
これに激怒した飯岡順一氏は東京ムービーに辞表を叩き付けたそう(結局は周囲に止められ撤回)。
他にも『死の翼アルバトロス』製作時の、鈴木清順氏(テレビ第二
シリーズの監修担当)と宮崎駿氏のやり取りにはビリビリ来ます。
テレビスペシャルでの出崎統氏のやりたい放題ぶりにも、つい『らしいなぁ』と思ってしまう。
ざっと読んだところ、さすがにここまで書く必要はないと
判断された箇所は、部分的に削除されているようですね。
連載時はもっと辛辣な表現が見受けられましたから。
巻末には路線変更によってお蔵入りになったテレビ第一シリーズの脚本を三本収録。
これもまた貴重な記録です。
そんなわけで、少しでもルパンに興味がある人なら間違いなく楽しめるはず。
数あるルパン本の中でも、資料性の点でかなり重要な一冊と言えるのでは。
残念なのは、飯岡順一氏が携わっていない作品には当然ながら触れられていないことですか。
『風魔一族の陰謀』の製作の裏側とか、凄く興味あるんですけど。
あ、あと誤字脱字もけっこう多いです。
さて、明日は時間もあるし、昼か夜、どちらかのライブに行こうかな~と考え中。
行くとしたら昼の秋葉原ですかね…夜のアメ横アイドル劇場はちょっと苦手なハコなんで。
では、今日はこの辺でおやすミサティ★