【本】今日の一冊…橋本美香『脱がない、媚びない、NOと言えるアイドル』 | クズレコハンター下手のパンダはただ今授業中~ロックと映画とアイドルと…~

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Finolia Girlsの皆(特にSurvive-ZERO)、元SDN48の野呂佳代さん、AKB48チームK卒業生今井優さんを応援し、チームBの片山陽加さんも応援している日本語教師が仕事や趣味について語るブログ。

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深夜にこんばん優☆ & こんばんポノック♪




昨日は野呂さんのトレカを予約したついでに本を買って来ました。

制服向上委員会の元リーダーであり、現在は会長として、またソロシンガー
として活躍する橋本美香の『脱がない、媚びない、NOと言えるアイドル』。


一気に読み切って、うーむと深く考えてしまった。

読めば分かりますが、SKiは何から何までAKBとは正反対。



AKBとSKi、どちらも厳しい規律があるにはある。

しかしSKiの規律は本当に独特。


髪染め禁止、メイクも禁止、グラビアで水着にならない、ステージでも露出を
控える、カラオケ的な唱法になるのを避けるためカラオケも禁止、などなど…

またファンとの接触は基本的にナシで、ツーショットでも接触禁止。ファンからのプレゼントも禁止!



活動の中心はライブで、あくまでも歌とダンスで勝負(もちろん口パクは一切ナシ)。

それだけではなく、日頃から洋楽を聞いて音楽の視野を広げ、
新聞を読んで社会問題にも目を向ける様に言われているそう。


うーん、さすが社会派アイドル!

おバカもアイドルの売りといった風潮がありますが、SKiは人間としての向上も目指しているんですね。


ただ一つだけ『えっ?!』と思ったのが、恋愛はOKということ。

いや…何もこんなところまでAKBの対極を行かなくてもいいのでは??



とにかく読んでいると、SKi・AKB双方のプロデューサーの違いといったものをまざまざと感じる。


高橋廣行氏(SKiのプロデューサー)は、SKiのライブハウスにThe DOORSなんて名前
をつけるだけあって、基本的に70年代ロック的な思想を持った人なんでしょうね。

商売っ気がほとんどないというか硬派というか、VINYL JAPANの中谷哲也氏と似たものを感じる。


それだけに、インタビューでのグッズについてのエピソードは読んでて悲しくなりましたが…

なんだ、結局はAKBのガチャ商法と同じじゃんと…これだけは残念だった。



対して秋Pはやっぱり仕掛人。

AKBというコマを使って、まるでゴールのない双六を楽しんでいる様な感さえある。


どちらが面白いかと問われれば、何だかんだでAKBの方が面白いと答えざるを得ない。

のるかそるかを迫られて、一度のったらいろいろな意味で疲弊はしても、楽しませてもくれる。



しかしどちらのやり方にシンパシーを感じるかと言えば、個人的にはSKiの方。

その姿勢からはグレイトフル・デッドだけではなく、ピストルズ
やクラッシュ、ディスチャージ、果てはU2までをも感じさせる。


20年も活動を続けていられるのも、確固たるポリシーがあり、またそれを支持するファンがいるからこそ。



『アイドル10年史』という本の中で、吉田豪氏が“ステージで輝くのがアイドルのはずなのに、握手での
スキルが問われるのはおかしい。キャバ嬢や営業マンじゃないんだから”という様なことを言っている。

劇場がすっかり遠くなってしまった現在のAKBを見るにつけ、本当にその通りだよな~と考える。


公演も見ずに握手会での対応で好きになったり嫌いになったりって、どう考えてもおかしいもんね。



翻って、SKiはアイドルたるものどうあるべきかという基本を頑固に貫く数少ないグループだと思う。

…と、これはそんなことを感じさせてくれる本です。


まるでアイドル界の本宮ひろ志。

カッコいいぜ、SKi!応援するぜ、SKi!もういっそファンクラブ入るか!


最後に…

これ三省堂で買ったんですけど、三省堂のブックカバーが渋すぎる!