今回の舞台で、田島亮くんが俳優に復帰します。
そこに言及するつもりなく、
セールスポイントにするつもりももちろんなく、
俳優のひとりとして迎え入れ、
ただ舞台をやるつもりでいたのですが、
彼が、全員のインタビュー動画の一環として話をしてくれたので、
それは、いろいろな方に観て欲しいと思いまして、
情報を共有したいと思います。
わたしは、彼が休んでいた時期に出会い、
彼からの求めで、ずっと演劇のレッスンをしてきました。
あてどもない稽古場から、
無料で行うクローズドのワークショップ公演、
それはいままで体験したことのない濃密な時間でした。
今後はわたしの舞台を中心に活動していく、という決意のもとに
今作品で復帰しました。
それには彼がこの舞台に出られないなら死んだほうがマシだ
とまで言った今年の12月に行う予定の舞台の構想と
取材が背景となっています。
そのあたりも動画の中で語ってくれています。
悩み、もがき、今回のバージョンアップに際しての
ほぼすべての取材に同行して準備をし、
並々ならぬ決意をしての復帰と思いますが、
そんなことはまるで関係なく、
彼のキャリアを知らない俳優たちから新人のようにいじられながら、
稽古場の彼は、いつもほんとうに幸せそうです。
彼が命をかけたいとまで言った舞台はまだ先ですが、
あの喜びに満ちた身体のまま舞台に飛び出す瞬間を見られるのは
おそらく今回だけでしょう。
その姿が、
彼を愛した人たちに少しでも届けばいいな、と思って
書いています。
彼は元気です。そして、いま、たぶん彼の人生のなかで
いちばん幸せです。
わたしの作品を、わたし自身より信じてくれている彼のために
いい舞台をギフトしたいです。
そして、素晴らしい舞台ができつつあると思っています。
あと一週間。最後の戦いです。
がんばりたいと思います。