近現代の発明も実は古代には既にあったのかも知れない!? | 日本の歴史と日本人のルーツ

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「20世紀の発明「クロム鋼」は、”11世紀の古代ペルシャ人”によって最初に作られていたと判明!」と言う報告があった。

しかし、クロムメッキを施した剣が約2200年前の秦の始皇帝の兵馬俑坑から出土している。今まで、時代にそぐわない奇妙なものとして、オーパーツと呼ばれていた。

すなわち、クロムを扱う技術は2200年以上前からあったことを示唆している。

また、コロンブスがアメリカ大陸に到達したり、マゼランが世界一周した後に南極大陸が発見されたはずなのに、それより以前に作成されたと思しき世界地図に南極大陸らしきものが描かれているものがある。さらに、コロンブスの前にバイキングがアメリカ大陸に到着していたり、その前にアメリカインディアンがベーリング海を渡ってアジアから到達していた事実がある。

近現代に発見・発明されたとされるものは、本当にその時初めて得られたものがほとんどとは思うが、忘れ去られた古代の技術を再度、発見・発明したものも少なくないと思われる。

暦の作成や日食の予言については古代からあり、例えば邪馬台国の卑弥呼が皆既日食を予言に失敗したのでは?との説も聞いたことがある。すなわち、ニュートン、ガリレオ、コペルニクスなどが作った天文学や物理学なども、実は既に古代には存在したのでは!?と思っている。そして、縄文時代の遺跡の金山巨石群(岩屋岩陰遺跡)は太陽観測施設(参考)、そして大湯環状列石も天体の運行を記録する施設(参考)と推定している。


参考

① 20世紀の発明「クロム鋼」は、”11世紀の古代ペルシャ人”によって最初に作られていたと判明!

ナゾロジー(2020.9.25、参考)

大倉康弘

チャハク人と地層/Credit: RahilAlipour

20世紀の革新技術として知られてきたクロム鋼ですが、実はもっと前に生成されていた可能性があります。

ユニヴァ―シティ・カレッジ・ロンドン(略称: UCL)の考古学研究所の考古学者ラヒル・アリプール氏ら研究チームが、9月23日付けで『Journal of Archaeological Science』誌に古代ペルシャで見つかったクロム鋼生成の痕跡を発表したのです。

この発表によると、古代ペルシャ人はクロム鉱物をるつぼに定期的に加えていたとのこと。これはつまり「人類最初のクロム鋼生成」の証拠と言えるでしょう。

目次
・クロム鋼とは
・るつぼ製鋼の栄えていた「チャハク」を探す
・最初のクロム鋼は古代ペルシャで作られていた

クロム鋼とは

Credit: depositphotos

クロム鋼とはクロムを含有する合金鋼のことであり、私たちの周囲に当たり前のように存在しています。

例えばクロムが1%ほど含まれた低クロム鋼は耐熱性があるため、工具・歯車・軸受けなどに利用されてきました。

またクロムが10%以上含まれたものは「ステンレス鋼」と呼ばれており、錆びにくく建築・家電製品・食器・精密機器などあらゆる場面で活用されています。

このように現在の生活には欠かせないクロム鋼ですが、その普及は20世紀に入ってからでした。当然、クロム鋼が開発されたのも20世紀初頭であり、19世紀から続く実験に基づいています。

ところが、11世紀の古代遺跡から発掘されたスラグ(鉱石から金属を製錬する際に分離した鉱物成分を含む物質)にはクロムが含まれており、これはその時代に、既にクロム鋼が生成されていたことを示すものです。

るつぼ製鋼の栄えていた「チャハク」を探す

Credit: dailymail

クロム鋼の痕跡が発見されたのは古代ペルシャであり、現在のイラン南部のチャハク地方にあたります。

チャハクはかつて鉄鋼生産の中心地として栄えており、12世紀から19世紀までの歴史的な写本にも記載されてきました。またその地域からはイラン唯一の「るつぼ製鋼の証拠」が発見されていたのです。

しかし現在ではイランの多数の村がチャハクと名付けられており、古代のるつぼ製鋼の正確な場所を見つけることは困難とされてきました。

そんな中、研究チームは考古学ではなく農業で知られるファルス州のチャハク村に着目。そしてそこから見つかった「るつぼスラグ」と「鍛造スラグ」を研究することにしたのです。

最初のクロム鋼は古代ペルシャで作られていた

クロムが含まれているるつぼスラグ/Credit: RahilAlipour

チャハクのスラグから採取された炭片を放射性炭素年代測定することで、この製造年代が11世紀から12世紀だと判明。

さらにるつぼスラグに保存された鋼粒子から1~2%のクロムを検出しました。これは、当時のペルシャ人がクロム鉱石から低クロム鋼を生成していたことを示しています。

また、この発見はペルシャの博学者アブ・レイハン・ビルニ氏によって書かれた『al-Jamahir fi Marifah al-Jawahir(貴重な石に関する概論):10~11世紀』に含まれるるつぼ製鋼のレシピとも一致しているとのこと。

アリプール氏は、このレシピに含まれている謎の化合物「rusakhtaj」がクロム鉄鉱を指していると主張しています。

20世紀の発明「クロム鋼」が、既に11世紀には古代ペルシャ人によって生み出されていたのですから、この発表は考古学者や材料化学者たちを驚かせるものとなりました。

研究チームは今後博物館と協力することによって、より多くのるつぼを調査し、出所と製造年代を確認する予定です。

reference: phys


② 秦の時代にクロムメッキがあった(参考)