踏切を通過する秋田新幹線と在来線 | 日本の歴史と日本人のルーツ

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秋田県の角館市を観光した時、県道257号と秋田新幹線が交差する踏切にまで、わざわざ秋田新幹線列車の通過を見に行ったことがある。

踏切を通過する新幹線列車と言うことで興味津々であった。ここでは、新幹線の単線電化区間と在来線の単線非電化区間が並行して敷設してあった。

盛岡方面、右側が秋田新幹線の電化された単線の線路

盛岡方面、左側が秋田内陸線の非電化の単線の線路

秋田方面

秋田県仙北市角館町上菅沢の県道257号と秋田新幹線が交差する踏切


参考

新幹線と同じ線路を走る!?「ミニ新幹線」区間の在来電車とは

AERA dot(2019.12.9、参考)

植村誠

奥羽本線との単線並列区間である秋田新幹線の大曲~秋田間では、SLのイベント走行時に新幹線と並走するシーンが見られることも(写真/PIXTA) 

山形新幹線「つばさ」と秋田新幹線「こまち」は、在来線に乗り入れる新幹線電車として運行され、一般には「ミニ新幹線」とも呼ばれている。一方で、新幹線電車乗り入れ区間を走る在来線電車もあり、新幹線電車が行き交うなか地域輸送に徹している。そんな新幹線路線の普通列車とはどのような列車なのだろうか? 

*  *  * 

■ミニ新幹線の正体は在来線特急!? 

山形新幹線「つばさ」は東京~福島間で東北新幹線を走ったのち、福島以北は在来線である奥羽本線に乗り入れて新庄を目指す。この方式は「ミニ新幹線」とも呼ばれ、1992(平成4)年7月にデビューした山形新幹線「つばさ」が最初である。

下り「つばさ」は福島を出発するとただちに高架から地平に降りて在来線と合流するが、最高速度275キロで快走してきた「つばさ」も、「山形新幹線」区間では半分以下の130キロが最高速度となり、乗り心地にも変化が見られるところだ。 

「こまち」も同様で、「秋田新幹線」区間となる盛岡~秋田間は、在来線の田沢湖線(盛岡~大曲間)と奥羽本線(大曲~秋田間)では130キロが最高速度となっている。山深く曲がりくねった単線の線路を走り、小さな駅や信号場でさえ行き違いの停車をする新幹線電車。「こまち」の東北新幹線内での最高速度は320キロで、同じ列車とは思えない劇的ともいえる変貌をみせているのであった。 

これは、「山形新幹線」区間と「秋田新幹線」区間が在来線であるためで、新幹線を名乗りながらも実際には在来線特急として走っている。 

ただし、これらの区間がほかの在来線と異なるのは、レールとレールとの幅(軌間)がJR在来線で一般的な1067ミリメートルではなく、標準軌と呼ばれる1435ミリとなっていることだ。言うまでもなく、新幹線電車を走らせるにあたり軌間を変更したわけで、新幹線電車が東北新幹線との間で直通運転をする一方で、そのほかの列車は他線との直通ができない。言い換えると、この区間では専用の列車が走っていることになるのだが、それらはどういう車両を使用しているのだろうか。 

■ミニ新幹線区間だけで活躍する専用電車 

山形新幹線区間にあたる福島~新庄間と秋田新幹線区間にあたる盛岡~大曲~秋田間では、「つばさ」「こまち」のほかに普通列車が運行されている。このうち、秋田新幹線の大曲~秋田間は従来の狭軌(1067ミリ)とミニ新幹線用の標準軌(1435ミリ)がそれぞれ単線で並ぶ「単線並列」という方式が取られており(一部区間は線路が3本引かれた三線軌条)、「こまち」と狭軌用の列車が並んで走ることもある。それ以外の区間では専用の標準軌電車の出番となる。

山形新幹線で活躍しているのは719系5000番台電車と701系5500番台電車。前者はJRグループ初の在来線標準軌用車両として1991年にデビュー。外観は東海道本線などを走る211系と似ており、ステンレスボディーにグリーンとオレンジ色のラインが施されている。3扉車の2両編成が基本で、車内にはセミクロスシートを配置、1両はトイレつきとなっている。後者は東北本線北部や奥羽本線などに幅広く投入されてきた701系電車の標準軌タイプで、帯色は719系5000番台と共通。特色としては、急勾配対策にディスクブレーキや砂撒(すなまき)装置を備えていることだが、車内はすべてロングシートになっている。 

秋田新幹線には同じ701系グループの5000番台が充当されている。こちらは座席の一部をクロスシートとしているが、通路を挟んだ片側をロング、片側をボックス席とする「千鳥状」配置となっているのが特徴だ。車体にはパープル、白、ピンクの帯を巻いている。 

■「青春18きっぷ」泣かせの区間? 

この両区間を、あえて普通列車に乗ってみるのも面白い。筆者も何度か乗ったことがあるが、新幹線電車とはまったく異なるローカル線の味わいが堪能できるなど、好きな鉄道シーンのひとつでもある。 

山形新幹線の福島~米沢間には鉄道における難所のひとつとしても名高かった板谷峠があり、「つばさ」でさえ速度を落としているが、各駅に丁寧に停車していく普通列車で足跡をしるしながら行くのもまたオツなものだ。かつてスイッチバック駅だった赤岩、板谷、峠、大沢の各駅のうち、赤岩を除く3駅には雪避けのシェルターが設置されており、途中下車をしながらかつての鉄道名所を探訪するという楽しみ方もある。