送り仮名無しの漢字のみの文書でも偽の中国語では無い! | 日本の歴史と日本人のルーツ

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日本人は文書を漢字仮名交じり文で書くと、日本人自らだけで無く中国人も思い込んでいる。そこで、最近の日本の若いネットユーザーが送り仮名無しの漢字だけの文書を書いて遊んでいることに、偽の中国語を書いていると中国人が興味を持っているとか!

実は奈良時代の石碑に、この偽の中国語と同じ送り仮名無しの日本語文が書かれており、現代人の我々でも適当な送り仮名を足して読むことが出来た。また、秦の始皇帝が日本に送った徐福が書いたとされる宮下文書には、送り仮名を一種の万葉仮名で書いた日本語文が書かれている。

すなわち、中国語(漢民族などが喋る屈折語)には無くても良く、日本語などの膠着語に特有な、漢字の訓読みに必要な振り仮名や送り仮名、そして助詞などの付加が余計な作業として存在する。だから徐福は仮名を漢字で表した漢字仮名交じり文、記紀では漢文、又は漢字万葉仮名交じり文、万葉集で万葉仮名のみの文を書き、ついには平安時代の女達の仮名文字文化が発達した。そして、仮名抜きの文書も存在したことになる。

日本語は中国語に比べ面倒と言えば面倒ではあるが、微妙なニュアンスを表現できる文学的なメリットがあり、これが源氏物語などに繋がったと考えられる。


参考

① 何それ? 日本人が使う「偽の中国語」は興味をそそられる!

中国報道(2017/12/09、参考)

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日本語には「漢字」が使用されているため、中国人の多くは日本語で書かれた文章の漢字部分を見れば、大まかな意味を理解することができると言われる。近年、日本の一部のネット上で漢字だけを使用して会話する「中国語風」の会話が交わされているようで、中国人としては興味をそそられるらしい。

中国メディアの虎嗅は1日、「日本人はなぜ偽の中国語を使うのか」と疑問を投げかける記事を掲載し、日本でどのような「偽の中国語」が使用されているのかを紹介している。偽の中国語とは、日本語で表記した際のひらがな部分を除き、残った漢字だけで表記された文章だという。

偽の中国語の例として記事は、日本語で「貴方は明日何処に行きますか」という文章からひらがなを取り除いた「貴方明日何処行」という文章が偽の中国語だと紹介する一方、これはあくまでも日本人が遊びで使っている偽の中国語であり、本当の中国語の会話ではないとした。

偽の中国語を使用する現象について、日本でも原因を探る動きがあるようで、記事は、偽中国語の研究と翻訳を行っているサークルがあることを紹介。日本人にも漢字だけで大体の意味は伝わるので、ひらがなを使用しなくても良いのではないかという考えが一部であることを紹介し、特に文字数に制限がある場合などに、偽中国語は非常に有効な手段であることを紹介している。

こうした現象が起こる原因について記事は、日本語と中国語の間には深い関係があるためだと紹介する一方で、中国人としては本当の中国語ではないと言えども、漢字だけを使って楽しくコミュニケーションを取ろうとする一部の日本人の動きに興味をそそられると伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


② 8世紀の奈良時代の上野三碑に仮名を抜いた漢字だけの日本文が書かれている(参考)

山上碑の碑文はすべて漢字で書かれているが、日本語の語順であり、送り仮名を追加すれば現代日本人にも読むことができる。


③ 秦の始皇帝は漢文を定めたが、始皇帝が日本に送り出した方士の徐福の書いた宮下文書の支那震旦皇代暦記(参考)では送り仮名を漢字で書いている。