九州大学大型電子計算機センター | 日本の歴史と日本人のルーツ

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九州大学は箱崎キャンパスは全て伊都キャンパスに移転することになっている。現在、箱崎キャンパスの南部から取り壊しが進んでいる。取り壊される建物には、戦争の痕跡が残っており、記憶遺産として保存するためにディジタル化などを行なっているとか!

著者の記憶としては、ベトナム戦争の時期(昭和30年11月から昭和50年4月30日の中の昭和43年6月)に米軍板付基地(現在の福岡空港)のジェット戦闘機が九州大学の建設中の大型電子計算機センターに墜落したことがある。実は箱崎キャンパスの上空は福岡空港に着陸する航空機のルートであり、羽田空港から福岡空港に行く民間航空機も、響灘から玄界灘を飛行して博多湾に進入し、箱崎キャンパスの建物の直ぐ真上を擦るように降下している。

この墜落現場はベトナム戦争に対する反戦運動のシンボルとなった。この記憶は特に保存して欲しいものである。


参考

① 九大の大型電子計算機センター

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昭和43年(1968年)6月2日、福岡の九州大学工学部に建設中の大型電子計算機センターに、米空軍の戦闘機F4ファントムが墜落した。日曜日の夜の事故で、人的被害などはなかった。


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現在の情報基盤研究開発センター

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箱崎キャンパスの南部の解体済エリアの北隣区画に当該センターがある。


② 消える九大「戦争の痕跡」 黒塗り建物、解体進む 箱崎キャンパス 資料デジタル化へ

西日本新聞(2017.2.4、参考)

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外壁に黒い塗料の跡が残る「旧航空工学教室」。近くでは解体が進む

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重機による解体が始まった「旧応用化学教室」

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旧応力研生産研本館

九州大の箱崎キャンパス(福岡市東区)の移転に伴い、戦争末期に米軍の空襲を避けるために施された黒い塗料跡が残る建物の取り壊しが進んでいる。1月からはタイル張りの「旧応用化学教室」の解体が始まった。九大文書館には各棟の約5千枚に上る設計図や塗装計画書が残っており、関係者は「ベトナム戦争中に米軍機が墜落した建物を含め、キャンパスに刻まれた記憶を後世に引き継ぎたい」と資料のデジタル化に取り組んでいる。

旧応用化学教室は1927年に建設。タイルの隅々には、空襲目標にならないよう塗装された黒い跡がわずかに残る。当時、大学の建物のほとんどが塗られていたが、建物によって微妙に色が異なるという。

25年に建てられた鉄筋コンクリート造り「旧応力研生産研本館(旧法文学部)」にも黒い染みがある。戦後、進駐軍が撮影した黒光りの建物の貴重な写真が残されているが、重機による解体が進んでいる。

塗装跡が最も残っているのが39年建設の旧航空工学教室。当時、特殊な塗料が用いられ、壁面のあちこちに黒い模様が残る。終戦により、連合国は航空学の授業を禁じたが、56年に学科を復活させ、宇宙飛行士の若田光一さんらを輩出。同教室は近代建築物として「取り扱いを検討中」(九大関係者)とされる。

箱崎キャンパスは跡地42・6ヘクタール全てを売却し、2018年度までに伊都キャンパス(福岡市西区、福岡県糸島市)に全面移転する。現在、旧工学部に続き、旧理学部の解体が進む。旧工学部本館など4棟は保存を前提に売却先と交渉する方針だが、ベトナム戦争中の68年、米軍板付基地に向かっていたファントム偵察機が墜落した大型計算機センター(現・情報統括本部)も取り壊される予定だ。

「このまま更地にされるのを待つのではなく、100年を超える歴史を形に残したい」。同大文書館副館長の折田悦郎教授(62)はそう話す。箱崎の歴史をさかのぼれば、1911年に設置された工学部の土地取得には農家の反対があり、最終的には土地収用法に基づき調達された。農学部については、九州帝大農科として佐賀県と鹿児島県が誘致に動いた経緯がある。

折田教授は、敷地を提供してもらった箱崎地域へのお礼の意味を込め、ドローン撮影による建物の映像記録や設計者の人物史などの作成を目指している。

=2017/02/04付 西日本新聞夕刊=


③ 九州大学箱崎キャンパスの移転範囲(参考)

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九州大学箱崎キャンパス


④ 米軍板付基地(現福岡空港)とF4 ファントム

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昭和39年当時の板付基地(参考)

1972年(昭和47年)4月 - アメリカ空軍より大部分が返還され、「第二種空港」として供用を開始(wikiより)。

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F4 ファントム(wikiより)


⑤ 福岡空港の飛行経路図(参考)

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⑥ 九州大学大型電子計算機センターに納入された電子計算機

FACOM 230-60は東大、京大、九大の大型電子計算機センターに採用された(参考)。

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FACOM230-60(参考)