DV夫,モラハラ夫との離婚交渉は危険地帯~弁護士依頼のメリット1 | 金沢の弁護士が離婚・女と男と子どもについてあれこれ話すこと

金沢の弁護士が離婚・女と男と子どもについてあれこれ話すこと

石川県金沢市在住・ごくごく普通のマチ弁(街の弁護士)が,日々の仕事の中で離婚,女と男と子どもにまつわるいろんなことを書き綴っていきます。お役立ちの法律情報はもちろんのこと,私自身の趣味に思いっきり入り込んだ記事もつらつらと書いていきます。


 日本の離婚のほとんどは協議離婚です。
 そんな中で,弁護士である私に相談に来たり,また正式に依頼されたりというのは,それなりに深刻なケースです。
 そんなわけで,私が日常経験する離婚の風景は,DV・モラハラのラッシュになります。

 弁護士に依頼するメリットはいろいろあります。思いつくまま書いていきます。


 まず,あなたをガードしてくれます。
 たとえ,身体的暴力や生命・身体等に対する脅迫がなくて保護命令が難しいケースでも,相手方に対し,代理人となった旨の通知を出し,本人への一切の接触を禁止します。
 それに違反した場合,民事刑事の法的対抗手段を取ることを明記して。
 離婚という法的紛争について,ご本人の代理人となって,相手に対する窓口になれるのは弁護士だけです。
 この代理人として窓口になるということは,とっても大きいんです。
 
 だって,DV夫やモラハラ夫の執拗な言葉の暴力から解放されるんですもの。
 安全と安心の確保…これが最初の重要課題です。

 この代理人として窓口になるということは,DV・モラハラ,ストーカー,民事介入暴力,サラ金・ヤミ金等でも同じなんです。
 話をすること自体避けないといけない法的紛争の基本対応です。


 弁護士ですから,まあ,DV夫とかストーカー君とかと話をするの慣れてまして。
 耐性ができてます。
 しかも,結構,弁護士,性格悪い。
 会話のやりとりでですね,相手にどういうことを言わせるかしっかり計算して話します。
 当然,証拠化しておきます。

 ま,慣れてるといっても…怒濤のハラスメントにげんなりすることもあります。
 弁護士がげんなりするんですから,そりゃ,当事者の妻は,どれだけひどい思いをしてきたことか。
 DV夫・モラハラ夫との電話で,消耗すればするほど,依頼者のこれまでの辛さに思いを馳せます。
 そして,彼女をひどい目に合わせ,さらに,今現在,私を消耗させているこのDV夫・モラハラちゃんを懲らしめずにはいられないパワーが湧いてきちゃいます。
 そういうわけで,依頼者の怒りに私の個人的な怒りをほんのちょっと上乗せして,とことんやってやろうじゃないのって気持ちになります。
 もちろん,依頼者の意思尊重ですよ。その原則の中でね。

 怒濤のハラスメント電話でぐた~っとなって披露困憊していると,素敵な事務職員のあっき~,ゆうかっち,ようこりんが,コーヒーを入れてくれます。
 そして,しばらく,そのDV夫・モラハラちゃんをやり玉にあげて,まあ,すごい会話になりますw。

 でね,次に依頼者にお会いしたとき,しっかりした共感ができちゃうんです。もちろん,私の消耗なんてね,依頼者の積年の苦しみに比べたら大したことありません。でもね,その片鱗でも実際に感じたというところから,とっても強い共感の関係ができあがっちゃいます。


 ちょいと具体例を。

 ある面会交流の事件。協議離婚後,。間もないケース。
 子どもがね,会いたがってるし,母は,面会交流自体をさせないというのは子どものことを考えるとやりたくない。
 ところが,面会交流の日時・場所を決めるやりとりが,とんでもないDV・モラルハラスメントの被害になっちゃう。

 で,早速,面会交流の調停を申し立てましてね,また,そのDV父に,私が窓口になる通知を送りまして。

 いやぁ,すごかった。

 でね,ある日の電話。
 例によって,そいつ,ねちねち蛇のようにいい,揚げ足をとろうとし,まあ,粘着ドやくざです。

 でね,私が,まあ,きちんと距離を取りつつ,対応してるもんですから,そいつね,焦れてきたんでしょうね。


 電話口で,叫びました。

DV父

 お前,いてまうど!


 ほほう!。今,なんとおっしゃいました?
 「いてまうど!」と聞こえましたが…


DV父(さすがにマズイと焦りつつ)

 いてまうど!…・やない…・…


 いってまうど

や。
 「これから,お前の事務所に,行ってまうど。そこでゆっくり話をしよう。」

と言ったんや。


 あ,そうだったんですか。
 この土砂降りの中,わざわざ,私をいてまうために,お越しになるんですか?

DV父
 いてまうんじゃなくて,「行ってまうど!」

 い・っ・て・ま・う・ど


(さすがに自分の言い訳が自分でも苦しいもんだから,DV父自分で笑っちゃってます。


 あの~,もしかして,…

  上方漫才

やってるんですか


…以下略…

 ちなみに,その方,別に大阪とか関西とかに縁があるわけでもなんでもなく,なぜか関西弁を使ってました。関西在住の方に対し,とっても失礼なことだと思います。

 毎回,こういう調子じゃなくて,聞き分けのいいときは,まあ,普通なんですよ。
 でもね,自分の要求を何がなんでも通そうというときは,まあ,すごい。
 波状攻撃ですね。押して引いて,譲歩して,かさにかかって,言葉尻とらえて,どなって,ちょいと物わかりのいい振りして。
 こういう押したり引いたりって,ほんと,ドやくざです。

 そしてね,彼,なぜか,素敵な事務職員たちには,まあ,普通に丁寧に話してましたよ。
 はぁ┐('~`;)┌

 しっかり,計算してるってことです。
 素敵な事務職員たちに,そういう態度をとっても,彼にはなんも得るところがない。
 しかし,私を揺さぶれば,なんらかの譲歩を引き出せるかもしれない。
 だから,私だけがターゲット。
 決して,いかりに任せての行動じゃないんです。
 こういう人は,こういう人の論理で,計算づくなんですねぇ~。

ランキング参加してます。よろしければ,ポチっと協力をお願いします。
にほんブログ村
にほんブログ村
恋愛・結婚(離婚) ブログランキングへ