弁護士を選ぶ視点2-3・大学ノート持ち込み共同作業?~弁護士を選ぶ(女性の方へ)・3-7 | 金沢の弁護士が離婚・女と男と子どもについてあれこれ話すこと

金沢の弁護士が離婚・女と男と子どもについてあれこれ話すこと

石川県金沢市在住・ごくごく普通のマチ弁(街の弁護士)が,日々の仕事の中で離婚,女と男と子どもにまつわるいろんなことを書き綴っていきます。お役立ちの法律情報はもちろんのこと,私自身の趣味に思いっきり入り込んだ記事もつらつらと書いていきます。

このシリーズの前記事弁護士を選ぶ視点2-2・他の弁護士の相談ではこうでしたが?~弁護士を選ぶ(女性の方へ)・3-6の続きです。


 前回は,私が法律相談で行っている方法…私作成のペーパーやメモをお渡しする…を紹介しました。

 今回は,あなたが主導権を握って,弁護士からきちんと法律相談の成果を受け取る方法をご紹介したいと思います。
 私は,ご自身で工夫できることとして,私は,以下の方法をご紹介します。


(1)
 大学ノートに,ご自身で,その弁護士が説明した内容をメモしていきましょう。
 ちなみに大学ノートはA4サイズです。なぜなら,裁判所も行政も,いまは全部A4縦の書類です。サイズが違うのは,後でストレスを増します。
(2)
 そして,弁護士に,「済みません,お手数ですが,はす向かいに座っていただいて,私が先生のお話をお聴きしてノートにメモしていきますが,先生の方でもお気づきの点があったり,また,図解したりしてご説明していただけることがありましたら,このノートに,黒板に書くように書いて私に説明していただけますでしょうか?」と申し入れてはいかがでしょうか。
 「厚かましいかしら。こんなことお願いしていいのかしら。」とお感じになってしまうかもしれませんが, このくらいのことを口に出してビクビクしなければいけないとしたら,まさに,DV加害者とのパワーとコントロールの関係が横滑りしてしまいます。思い切って口に出して,その弁護士の反応を確かめて下さい。そうビクビクすることもないのだとお感じになることが多いのではないかと思います。
(3)
 そして,あなた自身もしっかりとメモしつつ,その弁護士に説明してもらい,その弁護士にも,その大学ノートに書き込んでいってもらえれば,ぐっと理解が深まります。時間の短縮にもつながります。
 弁護士が口で言うことをあなたが理解してメモをすることも,とても大切なことですし,そのスタイルが自分に合っているという方はそれで何の問題もありません。むしろ,その方が,普通に行われていることだと思います。
 しかし,30分という限られた時間ですので,ここは,時間と効率を重視すると割り切るのも1つの選択です。弁護士は,多くの相談者に同様の説明をしていますので,パパパっと図とかフローチャートとかを書くことができます。それは時間の節約になります。
 また,弁護士としましても,早く理解していただけた方が快感を感じると思います。だって,人間だもの・・・・by みつおちゃん。
 自分の言うことをなかなか理解してもらえず,つっかえつっかえするよりも,早く理解していただいて,「なるほど~,とってもよく分かります~」などと思いっきり感動してもらえたら,それは弁護士にとって快感です(笑)。もちろん,つっかえつっかえでも,丁寧に丁寧に説明して,そして理解していただいたときの快感も大きかったりするのですが…。
(4)
 こんな風にして,法律相談の成果物としての大学ノートを弁護士との共同作業で作成できたなら,それは,とても素敵なことだと思います。だって,そのようにして下さる弁護士だということを確認できたではないですか。
 先ほどの申入れは,私の感覚では,そんなに弁護士の負担になることでもないと思うのですけれど。そして,もし,それを不快に思われるとしたら,「弁護士先生にそういうことを言うとは失礼な!」という感情が生じているような気がします。
(5)
 弁護士が書き込んでくれるかどうかはともかく,最低限,大学ノートにメモしていきましょう。その弁護士に見えるように,大きめの字でメモを取ることをお勧めします。間違いとかを指摘してくれるかもしれませんし,
(7)
 大学ノートにきちんとメモをする方法は,あなたが後で読み返して熟慮する資料になります。読み返す際に,さらに気づいたこと,疑問に思ったことなどを書き込んでいくのもよいでしょう。
(8)
 そんなの当たり前じゃん,と思う方,当たり前ではないのです。法律相談でメモを取らないで話を聞くだけの方,それなりにいらっしゃいます。

 このようにして作成したそのノートを,他の弁護士の法律相談に持参し,率直に他の弁護士の法律相談を受けたことを話して,そのノートを見せましょう。これがこの記事のもうポイントです。

 これは,あなたにもその弁護士にも有用です。
 その弁護士は,そのノートを見ることで,極めて短時間のうちに事実関係をつかみ,補足的に確認しなければいけないことをあなたからお聴きするだけで済みます。
 また,その弁護士は,そのノートに書いてあることで自分も同じように言うことは,そのノートに,「◎」とか「OK」とか書き込むだけで済みます。あなたも同じ説明を聞かずに済みます。
 このようにして法律相談の密度を高めて,判断の食い違う部分に集中させることができますし,プラスαのいろんな説明をする時間も出てきます。

 この大学ノートのテクニックは,随分前になりますが,自己破産の法律相談で,それを実践された方がいて,私は,その方がご自身でそうされた智恵と能力に敬意を表しました。

 同一の弁護士に継続して法律相談を行う場合にも,このような共同作業の成果物としてノートがあることで,先の法律相談を踏まえた法律相談をスムーズに行えるというメリットがあることは言うまでもありません。

 このようにして,高価な服を買う際には何着も試着して,鏡をあちこちの角度から見て買う服を決めるように,3人くらいの弁護士を比較検討するとよいでしょう。そうすることでお気づきになることも沢山あると思います。

 以上で視点2は終了です。次は視点3

③今後の見とおしについて,あなたが取り得る複数の選択肢について具体的に説明をしてくれ,そのメリット,デメリット・リスクを詳しく説明してくれたか。 

です。

つづく…
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