弁護士を選ぶ視点2-2・他の弁護士の相談ではこうでしたが?~弁護士を選ぶ(女性の方へ)・3-6 | 金沢の弁護士が離婚・女と男と子どもについてあれこれ話すこと

金沢の弁護士が離婚・女と男と子どもについてあれこれ話すこと

石川県金沢市在住・ごくごく普通のマチ弁(街の弁護士)が,日々の仕事の中で離婚,女と男と子どもにまつわるいろんなことを書き綴っていきます。お役立ちの法律情報はもちろんのこと,私自身の趣味に思いっきり入り込んだ記事もつらつらと書いていきます。

このシリーズの前記事弁護士を選ぶ視点2-1・弁護士3人集めれば昔の「行列の~」~弁護士を選ぶ(女性の方へ)・3-5の続きです。


 前記事では,弁護士の法律相談の際に,他の弁護士の法律相談を受けてきたことを伝えましょうと書きました。
 言いにくいとお感じになるかもしれませんが,堂々と,「他の弁護士の法律相談も受けたていて,その弁護士はこういう理由でこういう判断をしたのですが,この点はどう考えられるのでしょう?」と質問して下さい。

 ここで,他の弁護士の法律相談を受けたことを理由に不快感を示す人は,赤信号が灯ります。
 また,あまりにも熱心にご自身の判断の正しさを力説する人も,ちょっとどうかと思います。
 もちろん,事柄の内容にもよりまして,トンデモな見解をぶつけられたら,それはきちんとその見解はトンデモだということを指摘しないといけませんし。
 でも,ご自身の判断に固執する方は,謙虚という姿勢に欠けるように思います。また,最後に判断するのは裁判官であるという事実をどこかに置いてきているように思います。
 別の弁護士の判断もあり得ること,その判断の見るべき点を説明し,ご自身の判断の弱い部分とか曖昧な部分とかを率直に説明し,その上で,さらにご自身の判断をお話になる人が好ましいように思います。
 弁護士の方でも悩みがあるのですね。
 それは,自分が説明したことが相談者を介して別の弁護士に説明されるため,誤解・理解不十分といったものが介在する可能性があることです。

 ですからセカンド・オピニオンを求められた際は,私は,その相談者の説明する他の弁護士の判断が必ずしも正確ではないこと,また,その法律相談では伺い知れないその弁護士の判断理由があることを念頭に置いて,セカンド・オピニオンを言います。特に訴訟が係属中のセカンド・オピニオンは,裁判所にある記録を全部見て,さらにそこに現れていない事情を知らないと,きちんと検討した判断はできません。訴訟係属中のセカンドオピニオンは余談でした。

 私は事務所での法律相談の際は,対面モニターのあるPCを用いて,相談者から聴き取ったポイントと私の判断過程をピアニストのごとき打鍵スピードで打ち込んでいき,それをプリントアウトしてお渡しするということを弁護士になったときからずっと行っています。
 そして,法律相談にいらした方には,そのペーパーを他の弁護士に見せても何の問題もなく,むしろそうした方が,その相談者,他の弁護士,私の三者にとって有益であることをお話します。
 市役所とか法テラスなどの法律相談では,PCがありませんので,私は,説明をしながら,その相談者の面前で,箇条書きしたりフローチャートをつくったり判断の理由や複数選択肢とそのメリット・デメリットを書いて,それを最後にお渡しするようにしています。私はPCを使うようになってから漢字が書けなくなり,しかも字が汚いという欠点があるのですが,そんな中で,30分の時間で書きまくったメモでも,相談者は後から読み返せます。それを他の弁護士に見せてその弁護士の考えを聞くことができます。

次は,あなたご自身でできる工夫をお話しします。

つづく…




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