アメリカのスーパーマーケットは手を替え品を替え新しい事をやっていきます。
特にコロナのパンデミック以降は、各社は良い事ばかりじゃない大変な事を強いられてきました。
おそらく現時点で一番力を入れている事は、スマホのアプリやウェブサイトを使ったオーダーで、デリバリーとお客によるピックアップが好調な事はこれまでに何度か書きました。
これまでに翌日配送や半日後の配送などをやってきました。
例えば今日の午前中の発注では午後に配送し、午後の発注では翌日午前中など。
でも今の主流はアマゾン・フレッシュがやっている２時間以内という素早い配送で、アマゾンの場合はプライム会員として年間＄１１９、払っているとそれまでのプライムサービスに加えてこの２時間デリバリーの配送料が無料で受けられるのです。
普通のスーパーでは各社それぞれ１回＄５、や＄１０、等の配送料に、店舗と違う割増しの商品代金やサービス料等が乗って来る事が多いのですがアマゾンはそこに一石を投じました。
そしてそのアマゾン式の配送手数料を年会費式にする動きが一気に広がって、アマゾンプライムにはアマゾン通販関連のサービス他沢山のサービスがあって＄１１９、なので、競合各社は＄５０、から＄９９、程度の会費でやり始めました。
全米スケールで食品のデリバリーもするウォルマートでは、「ウォルマート＋」というメンバーシップを作って競合しています。
年会費は＄９８、で、使う月だけ払いたい人は月会費が＄１２、９５です。
多くのスーパーでは年会費制があり更に使う時だけのデリバリー料という場合もあります。
アマゾンのプライム年会費には、フレッシュの無料配達の他にアマゾン通販の翌日配達や無料の返品受け付け、ミュージックの配信など色々な特典があるので、競合各社の年会費は割安にしてその他の特典（ガソリン割引など）を付けるのです。
ブラックフライデーのセールの時は一般のお客より４時間前にショップが開始出来るなど。
フロリダ州でドミナント展開し現地では最強と言われ、アメリカのスーパーマーケットの業界でも全米トップの一つと言われる素晴らしいチェーンのパブリックスも勿論デリバリーをやっています。
それも通常のデリバリーに加えて、商品限定ですがコンビニ代わりに使って下さいという「クイックピックスと名付けられた３０分デリバリー」を始めました。
本拠地フロリダで最強と言われるパブリックスですが、実はそこに参入してきた競合のスーパーがあるのです。
全米のスーパーマーケット業界の最大手オハイオ州に本拠地があるクローガーです。
実はこのクローガー、フロリダ州には店舗が無いのです、ロボット仕掛けの配送センター（フルフィルメントセンターと呼ぶ）を拠点にデリバリーだけで進出し最強のスーパーを脅かしているのです。
そして更にデリバー範囲を広げる時には各地に小さい配送拠点を作ります、これをマイクロ・フルフィルメントセンター（M・F・C・）と呼びます。
そのシステムをリムと言います。
私が毎度感心するのは、地域一番店やメジャーチェーンでありながらも素早い決断とその次の動きの早さです。
今お客が求めているのは地産地消やSDG’sだとなればホールフーズは真っ先にそれに取り組んだ店舗を出します。
これこそが今日本が学ばなきゃいけない部分で、政府は勿論、大企業の多くはこれが疎かになっている様です。
今このコロナの直後で買い物の仕方が変わってきたところでクローガーは店舗が無いフロリダに進出し、そこでは全米トップが腕まくりして迎え撃つ手段を作っています。
アメリカの企業が考える事は何かと言えば、如何に企業が儲かって、更には我々ワーカーの給料を上げるかって事です。 日本はこれが出来ないから何十年も給料が上がらないのです。
先のブログで書きましたがシカゴとワシントンなどで展開するコロナ後を見据えたコンビニチェーンのフォクスロットでは、地域限定ですが１５分デリバリーをやっています。 素早いデリバリーを要望し、それに対してプレミアムを払う事、当たり前の事なのです。
アメリカだけの事じゃないですよ、ヨーロッパも同じ、アメリカより狭い分デリバリー時間もやはり１５分とかをやっています。 ３０分配達や１時間じゃないんです。 翌日配達なんか笑われちゃいます。
そういうベンダーがいくつもあってパートナー提携する事で、素早くそういうサービスを提供出来ます。
今こんな状況の中、日本のスーパーマーケットは何をやってますか？
私は今日本へ行けないのですが、アイデアをふるってもっと素晴らしい事が出来るのだろうと思っています。 もし出来ていないなら、出来ているところから学んで下さい。
取り残されちゃいけません。
オンラインズームやっています。
今月もまた予定作ります。
cs@shimojony.com
チャーリー下城
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