アメリカの健康保険について
3.アメリカ国内の動き:
 
 ご承知の方も多いと思いますが、オバマ大統領によってアメリカ国民の健康保険の在り方が変わろうとしています。 
 2009年の調査ですが、アメリカ人の中で健康保険に加入していない人は約5千万人(叉は全国民の16%以上)と発表されています。
 何故かといえば保険料(掛け金)が高いからと言う他ありません。 
 サラリーマンや労働組合員、その他諸々の条件で保険料は変わりますが、次に一つの例を載せました。

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  研修中に良く話題に上がる亊なので、仮に筆者の条件(ニューヨーク市近郊在住、50台の男)が個人で当地の主要で平均的な健康保険「ブルークロス・ブルーシールド」に入った場合で、見積りを依頼してみました。

 この保険の内容や条件を細く説明しきれませんが、先ず掛け金は「毎月$1,289.61」ですから、もし$1.が100円に戻ったとして、筆者一人で毎月12万円以上支払う亊になります。 年間150万円です。

 保険の内容ですが、診療所に治療で訪問する時には患者負担があり、毎回$15.掛かります。 処方箋薬は患者負担が1ヶ月分で$10.ですが、1月1日から始まる1年間の医薬品代の最初の$100.が免責です。

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 細い亊は抜き、私が健康診断を含めて数回医者に行き薬を貰ったとしたら、年間約5万円の追加出費です。
 緊急治療室に入ると$50.、手術があると$75.、入院の場合は更に$500.の追加です。 
 筆者は関係ありませんが、出産は$200.の追加+入院(当然ですが)では$500.の加算です。
 叉、これにはデンタル(歯科医療)は全く入っておりません。  

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  これは個人で保険会社と契約した場合ですが、多くの企業では従業員の為の団体保険が用意されています。
 上記の例とは大きな差があり、類似の条件でも掛け金が$400.程度(何と35%)という場合があり、その半分を企業が負担し、残り半分を従業員が負担する等となります。 これなら私にも払えます。
 筆者も視察で小売業や食品店を廻る中で、アメリカの生活費は全般的に安いという話しをしますが、こういう生活に必要な部分もあるので一言では語り切れない色々な亊があります。


続く