昨日の雨は凄かったですね~

駐車場から家までの間で靴がベトベトになってしまいました。


生徒さん作品

「宝石箱」


木材は楢と桐


木工教室探検隊
見た目は本当にシンプルな宝石箱

しかし

技術はシンプルではありません!

シンプルであればあるほど難しいんです。

蓋を開けると・・・・そこには

宝石はありませんが

木工教室探検隊

中には桐箱が
木工教室探検隊
下には抽斗

シンプルなデザイン

一番上の写真に引手はなかったはず!

では、どうやって開けるのでしょう?


木工教室探検隊
引手は付いていないでしょ~

工夫①

実は押すと抽斗が前に出てくる様になっているのです。

工夫②

中には宝石を傷つけないよう仕切り入りの桐箱


木工教室探検隊
工夫③

抽斗の前板は、木目がつながるよう

箱の前板から切り抜いて使っています。

この技法は失敗できないので緊張ポイントです。


木工教室探検隊
必要な構造の金物が販売されていなかったので

この金物は市販されている救急箱の金物を外して使いました。

工夫④

この金物を使うと、蓋が途中で止まります。

工夫⑤

同じ木を使い、蓋と箱の木目もつなげてあります。


木工教室探検隊
工夫⑥

箱の側板の木目がつながるよう

留形隠し蟻組接ぎ


木工をやっておられる方ならわかると思いますが

この組手は本当に難しく、めんどくさいく

苦労が分かってもらえないんです!!


木工教室探検隊-IMG_9648.jpg
加工の完成した状態の写真です

写真右の蟻の頭の様な加工を組合すのが蟻組


木工教室探検隊-IMG_4858.jpg

木工教室探検隊-IMG_6739.jpg
この二枚を合わせると


木工教室探検隊-IMG_9791.jpg
この様に組み合わさって


木工教室探検隊-IMG_2876.jpg
木目が繋がり

その上、合わさった部分の強度も非常に強いです


木工教室探検隊-IMG_4103.jpg
上から見た形

留めとはこの45°のことを言います。



木工教室探検隊
組み立てた後に蓋をカットしているので

上から見ると角が写真の様に見えます。


工夫⑦

意図してカットする部分に

隙間が見えない構造にしておられました。


木工教室探検隊

木工教室探検隊
工夫⑧

中の小さな桐箱は前後にスライドして動きます。


木工教室探検隊

工夫⑨

桐箱は綺麗に見えるように、すべて45°(留)で

壊れない工夫で木を入れてあります。


木工教室探検隊


木材を美しく見せる工夫=技術、アイデア


これほど難しい課題はありません


それをすべて=でつなげているこの作品は


「木目を生かす究極の箱です」


素晴らしい作品に出会えました。


           にほんブログ村 ハンドメイドブログ 木工へ                

木の素晴らしさを伝えるため応援よろしくお願いします