畠中恵 「まんまこと」
このブログを始めるずっと以前に読んだものを再読しました。
「しゃばけ」シリーズにはまって読むようになった畠山さんの作品ですが、
どのシリーズもあたたかみがあって好きです![]()
主人公は町名主の息子、高橋麻之助。
16歳まではがちがちの真面目人間だったのに、あることをきっかけにお気楽な遊び人になってしまった
町名主とは、奉行所が裁くまでもない町内のもめごとの調停役で、仕事内容から人品優れた者が
その役につくことが期待されているため、跡継ぎの麻之助のお気楽ぶりを目のあたりにするたび、
家族はもちろん支配町の住人までもが頭を抱えていた![]()
幼馴染の同じく町名主の息子八木清十郎と同心見習いの相馬吉五郎。
清十郎はとにかく見境のない女ったらし。 吉五郎は2人とは正反対の四角四面の超カタブツ。
一見そりがあわなそうな3人だが、時には殴り合いの喧嘩をしながらも持ち込まれるもめごとを協力して
解決へ導いていく。
嫁入り前の娘の腹の子、父親は麻之助![]()
家族を亡くして寂しい老人の作り話が本当に![]()
清十郎の弟、幸太の出生の秘密は・・。
嫁など来ぬだろうと思われていた麻之助に縁談が![]()
など、次から次へとやってくる難題に、麻之助が飄々と立ち向かう物語。
一見のほほーんと、悩みごとなどなくひたすら楽しみを求めて生きているように見える麻之助ですが、
忘れられない胸の痛みがあります![]()
清十郎の義母となっている幼馴染お由有にまつわることなのですが、いまだに割り切れぬ想いを抱え
思い出すことがあるようです。
そして、その事情をうすうす察している友達![]()
清十郎は家の事情にも関わるため複雑でしょうが、決して深く突っ込んだりはしません![]()
言動は乱暴な3人ですが、心根は優しいんですね。 本当にやっちゃいけないことはちゃんとわかっている。
そういう友達が近くにいてくれることは羨ましいと思いました。
遊びに年季の入っている麻之助は、盛り場の顔役とも知り合いだし、喧嘩も滅法強い![]()
周りが心配するほど頼りない聞き込みをするだけで、絡まった糸をほどくように事件の謎ときをします![]()
本当に不思議な人です。
そんな麻之助が一つだけ動揺したこと。 それが自身のお見合いです。
吉五郎から持ち込まれたその縁談には色々と深い事情があり・・![]()
だからこそ麻之助に持ち込まれたんですけどね。
許嫁となる武家娘野崎寿ずとその想い人水本又四郎をめぐる話はとても切なくて・・![]()
非常に読み応えのある作品でした。