Webであなたの夢が叶う!のHirokoです。
Webで数学、
ウサギとカメのパラドックスです。
引き続き、
イソップ童話のウサギとカメのお話しです。
足の速いウサギと足の遅いカメが徒競争をしたところ
最後にカメが勝つという物語、
ウサギとカメがかけっこをしたら、
足の速いウサギが勝つことは当然なのですが、
ウサギはわざわざ
レースの途中で「ひと眠り」してしまい、
カメとの距離を縮めます。
さらには寝過ごして、
足の遅いカメにハンディキャップを与えます。
とうとう
ウサギがカメを追いかける形になって、
さあ、
数学の出番!となったのでしたね。
先行したカメと追いかけるウサギとの距離は、
100km。
足の速いウサギが、
1時間ごとに距離を半分に縮めたとき、
ウサギがカメに追いつくのは何時間後になるのか?
が問題でした。
答えは・・・
「ウサギはカメに追いつけない」です。
これはゼノンのパラドックスといわれる問題。
もし、
ウサギとカメの速さが分かっていれば、
距離の差 ÷ 速度の差 = 追いつくまでの時間
となります。
今仮に、
・ウサギ:時速20km
・カ メ:時速10km
とすると、
100 ÷(20-10)= 10
となり、
10時間後に追いつく計算になります。
ではここで、
本当に追いつくのか証明してみましょう!
ウサギとカメが10時間で移動する距離を求めると、
・ウサギ:時速20km × 10時間 = 200km
・カ メ:時速10km × 10時間 = 100km
カメのスタート地点はウサギの100km先なので、
10時間後にいる位置は100+100=200km先となり、
ウサギと一致します。
ゼノンのパラドックスの場合、
経過時間と両者の距離をあげると、
・1時間後:50km
・2時間後:25km
・3時間後:12.5km
と、どんどん近づいていますね。
5時間後なら100km×(2分の1の5乗)で、
3km程度まで追いつくことになります。
この計算をこのまま続けていくと、
24時間後にはわずか6mmのところまで近づくのですが・・・
答えは「ウサギはカメに追いつけない」
それ以降も1時間ごとに半分に近づき、
3mm、
1.5mm、
0.75mm
と間を縮めるのですが、
いつまで経っても距離はゼロにはなりません。
それは・・・
「÷2」を繰り返しているだけなので、
答えは限りなく小さくなっても
ゼロになることはないからです。
逆にゼロになってしまうと
自然数にゼロをかけると答えがゼロになるという
ゼロの定義が根本的に崩れてしまいますね。
パラドックスと呼ぶよりは、
基本的な数学の問題なのでした。
童話も読み方や着目点を変えてみると
新たな発見があって面白いですね。