『メンタル』『フィジカル』あと1つは? | パーソナルトレーナー清水広晃のブログ

パーソナルトレーナー清水広晃のブログ

トレーナー視点を通してトレーニングの方法や日常生活の
あれこれを綴っております。よろしくお願いします。

こんにちは、パーソナルトレーナーの清水広晃です。
前回の更新から少し間が空いてしまいましたが皆様いかがお過ごしでしょうか?

さて、今回は『メンタル・フィジカル…あと1つは?』ということで書いてみましょう。メンタル、フィジカルについて書かせてもらった際に関連してちょこっと触れているので、このブログを読んでくれている方はすでにお分かりでしょう。

メンタル(心)・フィジカル(体)、間に入るのは?
そうです!スキル(技)です。

競技における技を磨くにはやはり反復練習だと思います。そのためにメジャースポーツの選手として成功しようとする人たちは幼い頃からその競技に取り組み、他の子達より高いスキルを身に付けようと日々努力しています。

しかし前回までにも書いているように日本人はスキルの練習に割く時間が多すぎると思います。

スポーツ競技の経験のある方はコーチなどに『練習は1日休めば取り戻すのに○○日かかる!』などと言われた経験はありませんか?

僕はこの言葉、手放しで賛成はできないけれど反対もできないんですよね。

まず競技を始めたばかりの人ならば基本的なスキルが身に付く前に練習を休みがちになってしまうと、せっかく覚えかけた体の記憶をリセットしてしまう。そういった意味では最初のうちはキツくてもある程度続けてあげた方がいいと思います。

また『練習するのが嫌だなぁ』と思ったとしてもあえて練習することで『周りが休んでいても自分はキツいことをしているのだから負けるはずがない!』というようなメンタル面でのトレーニングにもなるでしょう。

こういった意味では練習時間を多く取るということはメリットであると言えるかもしれません。しかし裏を返せばそれだけ練習するということは危険も多く孕んでいます。
長時間の練習は当然集中力を低下させます。そうなると気が緩んだ隙の怪我などの確率が上がります。
さらにそこで怪我をしたなら、先程までメリットであると思われていた面が逆にデメリットとなる可能性が出てきます。『自分が休んでいる間に他は練習して上手く(強く)なっている。』とか、団体競技ならば『レギュラーの座を奪われてしまうかもしれない。』などマイナスの思考が働くのです。そこから怪我が治りきらないうちに練習を再開、知らずうちに他の箇所に負担をかけたり、同一箇所の怪我の慢性化が起こってしまう、といったことが往々にして起こりうるのです。

こういったリスクを軽減するためにスキルの練習は集中力が続くだけの時間に絞り、余った時間でフィジカルトレーニングや、ビデオなどを使ったイメージトレーニングでメンタル面を強化してあげる方がトータルバランスは良くなるのではないかというのが僕の考えです。

日本人は大抵生真面目で勤勉なので、納得がいかないとできるまでやる、それが土壇場の粘り強さを生むこともありますが先にも述べたような理由で両刃の剣になりかねません。

生来の勤勉さと忍耐力の強さを少しだけスキル以外の方向に使ってあげることができれば必ず心技体を兼ね備えた素晴らしいプレイヤーになると僕は考えます。

アスリートの皆さん、これからアスリートを目指す方々、是非頑張ってください。微力ながら尽力できればと思い、今回の締めとさせていただきます。