ハセガワ 1/72
F-4EJ改 スーパーファントム
製作記 工作編
今回は久しぶりに「ファントム」を作ります。長い間日本の空を守ってくれた自衛隊を代表する戦闘機です。2021年に完全退役しました。
今までいろいろなメーカーで、何機作ったかわからないぐらいの大好きな機体ですが、久しぶりに作ろうと思います。
選んだキットは『ハセガワ』の新規金型(そうは言ってもなかなか古いキットですが…)の、E帯「F-4EJ改スーパーファントム」です。久しぶりの空自の機体です。
空自のファントムでは、『ファインモールド』から決定版的キットが出てますが、このハセガワE帯「スーパーファントム」もなかなか良いキットです。
ハセガワらしい繊細なモールドが流石です。一部深彫りする箇所もありそうですが、全体的に雰囲気ありますね。パーツ分割も拘りがありそうですよ。
パーツ数は、使わないパーツもあるとはいえ、赤いC帯の「ファントム」の2倍ぐらいありそうです(笑)
デカールは空自の機体ですから、コーション類まで細かく再現されてます。これを全部貼るのは大変そう…(笑)
今回は空自の「ファントム」と言えば一番有名な、尾翼の鷲のマークの那覇基地バージョンを作ります。一瞬、あの神栗コンビの「ファントム無頼」の機体も過りましたが(笑)、今回は真面目に作ろうと思います。
とりあえず仮組みします。全体のプロポーションは細身で良い感じです。
『ファインモールド』のキットと比較すると、胴体のクビレが良い感じです。このクビレは好みです。テンション上がりますね〜(笑)
後ろ姿もカッコいいですね。胴体の絞りが良い感じです。
バリはけっこうありますね。擦り合わせは必要ですが、パーツの合いはまぁまぁ良い感じですよ。そうは言っても、ヤスリとパテのお世話にはなると思うので、じっくり擦り合わせていこうと思います。
いつものように、コクピットから作ります。パーツを切り出していたら、シートのフェイスカーテンハンドルが、一つ何処かに飛んでいってしまいました。探したんですが、発見は不可能です(笑)
仕方がないので真鍮線で自作しました。ちょっと太いけど、後席だけ無いのも変なので、これで妥協しました。
コクピットのパーツ群です。メーターパネルが真っ平らなので、デカールに沿って、0.3mmプラ板を貼ってそれらしく凹凸をつけました。いつもの定番工作でず。
シートは5つのパーツから出来てまして、めちゃカッコいいですね。シートベルト類はありませんが、完成度が高いです。
コクピットパーツの塗装に入る前に、下地にブラックサーフェイサーを吹きます。ハセガワのキット全般に言える事ですが、モールドが繊細なので、なるべく薄く塗装します。
コクピットは黒サフの上から、ライトグレーをムラになるように吹きます。隅に黒サフが残るように吹いていきます。
塗装乾燥後、デカールを貼っていきます。メーターパネルはプラ板で凹凸をつけたので、細かく切って貼っていきます。全体的に大きめで、サイズが合わないので、セッターとソフターを使って貼っていきます。良い感じで立体感が出ます。
ここでアクシデント発生!後席中央部の125番のデカールを紛失(笑)仕方ないので黒く塗って誤魔化します。
貼り終えたら、スイッチ類に赤と黄色を適当に置いていきます。考証は全くありませんが、それらしくなったでしょ(笑)
で、完成したのがこちらです。赤と黄色のスイッチ類はちょっとやりすぎました(笑)まぁ組み込んでしまえば、このぐらい派手な方が丁度良くなりそうです。
この段階では、シートはまだ接着していません。作業性を考えて、シートの接着はまだまだ先です。
機首、胴体、主翼それぞれを接着していきます。接着には速乾では無く、タミヤの白の角瓶を使ってガッチリ接着します。極力、段差が出ないように一晩固定します。
継ぎ目は、やっぱり綺麗には埋まらなかったので、溶きパテを盛っておきました。
機首とレドーム、胴体の背中の部分。
主翼の継ぎ目にも隙間ができました。ここにも溶きパテを塗っておきます。乾燥後、薄め液を使って余分な溶きパテを拭き取ります。
インテークの内部を作ります。内側のパーツをダボで合わせると、盛大に隙間が空いてインテークも合わなくなり、胴体と段差が生じます。そこで、ダボをカットして擦り合わせを行うと、ある程度ツライチになります。その後、機種と胴体を接着。綺麗に合いました。
インテーク接着前に、フラットホワイトで塗装。一番奥はフラットブラックで塗っておきます。ここでインテークを接着します。ほぼぴったりと接着出来ました。モールドをガイドにして微調整しています。
左右分割されていたレドームの合わせ目を整形。スジ彫りを彫り直して機首に接着。こちらも問題なく合いました。
主翼は上下分割されていますので、主翼部位で組んでから胴体と合わせました。
…これが失敗の元でした。胴体の幅がキツキツで、主翼がパーツに合いません(笑)主翼の上パーツを接着してから、下パーツを合わせれば良かったんです。
仕方がないので、胴体パーツと、主翼パーツの干渉する部分をガリガリ削って何とか接着。テープで補強して、一晩放置します。
まぁ、なんとかなるもんですね(笑)
主翼と胴体の間に微妙に隙間が出来ました。ちょっと削り過ぎたかな?溶きパテで埋めます。
機首パーツと、主翼パーツの間にも隙間ができました。ここはちょっと広かったので、プラペーパーを仕込んでから、溶きパテで埋めます。どちらも乾燥後に薄め液で余分を拭き取ります。
パーツ同士の合いは、全体的にそれほど悪くも無いんですが、やっぱり今の目線で見ると厳しい所はありますね。
まぁ、この程度の整形なら想定内ですけどね(笑)
ハセガワのモールドは繊細で浅い部分があるので、一旦全てにスミ入れをしてチェックします。浅い部分は彫り増しする訳ですが、結局ほぼ全てのモールドを彫り増しする羽目になりました(笑)
古いキットなので、モールドが不均一で綺麗にスミが流れません。そこで便利なのが『シモムラアレック』の「ホーリー」です。
力加減の強弱が凄くわかりやすいので、飛行機モデルのスジ彫りに適してます。これ一回使ったら、手放せません。
吊るし物を作ります。自衛隊機なのでミサイルは無く、増槽が3つです。もちろんミサイルを作っても良いんですが、今回は増槽だけ作りました。正直言ってラクしました(笑)
合わせ目には溶きパテを塗って、整形してます。後はサフを吹いてチェックですね。
各パーツを切り出して、パーティングラインや、バリをとって整形しました。これでサフ吹きに進めます。
ヤスリ傷を埋めるのと、今までの工作をチェックする為に、全体に黒サフを吹きます。透け防止と、下地作りも兼ねてますので、この段階ではムラ無くなるべく薄めに吹いていきます。
一緒に他の切り出したパーツにも吹いていきます。ここから各パーツをチェックしていきます。
合わせ目処理や、パーティングラインの処理が綺麗に出来ているかのチェックです。残念ながらけっこう粗が目立ちます。ダメですね〜(笑)
一番ダメなのが、背中の合わせ目が完全に消えてませんでした。『タミヤ』の瞬着「イージーサンディング」で埋め直します。乾燥後、800番のペーパーで仕上げます。
各部の整形を終えたら、全体を2,000番のペーパーで中研ぎを入れていきます。この工程結構重要です。平滑な塗装面を作ります。
裏面もなるべく薄めに塗装します。これで気がついたところは、ほぼ直ってました。まぁ気がついて無い所もあるんでしょうが、見つけたら対処します。