好きな作家
好きな作家は何人かいるのだが、
その多くは女性だ。
やっぱり、共感できるところが多い気がする。
かといって女性なら良いってわけでもなく、
文体が好みじゃない人もいるし、
感覚的に全然しっくりこない人もいる。
山本文緒さんの遺作になってしまった短編集『ばにらさま』を読んだ。
この人の書く短編小説が昔から好き。
初めて読んだのは大学生くらいのときかなあ。
どうしようもない日々の暮らし、
人間の愚かさ、人生のままならなさ、
そういうものを描きながらもどこかに救いを感じるような。
こういう歌を作りたい!と思わされる世界観。
山本さんは2021年に膵臓がんで急逝してしまったので、
もう新しい作品が読めないのがとても残念だけど、
手元にある作品をこれからもくり返し読むと思う。