里山の自然保護について
質問
枚方の東部地域には豊かな自然が残っています。
外来種のアライグマは、農作物を荒らすとともに、日本古来のカニやカエルなどを食べ生態系に悪影響を与えています。近畿圏内でも被害が年々増え、近畿地方で2009 年には約1億6千万円の農作物の被害が出ており、捕獲数も増えていると聞いています。今のうちに手を打たなければ手遅れになるとの声が私のところにも届いています。
東部地域の里山におけるアライグマによる農業と生態系の被害の現状についてお尋ねします。
回答
平成20年度から鳥獣による農作物の被害状況調査を行い、大阪府に報告している。平成23年度に穂谷地区で1件、イノシシによる水稲の被害が発生、アライグマによる被害はない。
里山の生態系への被害報告は受けていない
質問
枚方市ではアライグマの駆除をどのように進めているのか。
また、枚方市における捕獲数の推移は。
回答
大阪府において「外来生物法」に基づき平成19年に第1期 平成23年に第2期「大阪府アライグマ防除実施計画」が策定され、本市もこの実施計画により捕獲を行っている・
アライグマによる家屋侵入等の被害を受けられた市民からの依頼により、捕獲のための檻を貸出し、自宅の庭などに設置していたただいている。捕獲されたときは、市で回収市、府に依頼して安楽死措置をとっている。
捕獲数は、平成21年度4頭 22年度15頭 23年度28頭
質問
環境省の発行したアライグマ防除の手引きでは、「もともと日本に生息していない外来種であるアライグマの防除においては、被害を回避したり被害が生じないレベルまでに個体数を低減するばかりでなく、外来種によって損なわれた生態系を取り戻すため、究極的には日本の国土からの完全排除を目標に防除を進めることを基本とします。」とあります。
また、「将来的な被害の拡大と防除費用の増大を考えれば、地域への侵入の初期段階に発見し、徹底した防除により地域から完全に排除することが最も効率的・効果的と言えます」とも書いています。
市民の依頼で捕獲かごを設置するなどの対処療法では、完全排除は望めません。東部地域の生態系を壊し、農業に被害を与えるアライグマ、少しお金はかかっても今のうちに、一斉捕獲や近隣市町村との連携など抜本的な対応が必要だと考えますが、見解を伺います。
回答
アライグマの習性が夜行性であり、民家の屋根裏等を住拠とすることから、行政が単独でアライグマを探し出して捕獲すると言った対応は困難であり、住民や農業者の依頼により捕獲檻を貸出し捕獲することが有効。1件の依頼に対し、捕獲檻1台の貸出しているが、複数頭確認される事例も多いことから、平成24年度には5台から10台に保有台数を拡充した。
状況に応じ、複数の檻を設置することにより集中的に捕獲することが可能となるように拡充を行う。アライグマに関する情報をホームページ等で配信する。
要望
アライグマによる被害は届いていないとのことですが、市内での捕獲頭数も増えています。対処療法でなく抜本的な改革が必要です。完全駆除に向けた対策策定を大阪府や府外の近隣市との協議など進めて早期に行っていだきますよう要望します。