講演する白崎朝子さん
介護の社会化、在宅重視への転換とのうたい文句で介護保険が導入されて10年になります。10年を検証する企画がマスコミなどデ取り組まれています。
5月23日 枚方市民会館で「介護保険10年を検証する」集いを開催しました。
基調報告では、高齢者世帯の42.6%が年収200万円以下であり、特に独居女性高齢者の生活が苦しいこと、1割負担とサービス利用の限度額設定で金銭負担ができず、低所得者が利用抑制をしている現実、他方、介護労働者も低賃金で大変な状態であることが報告されました。
白崎朝子さんの講演では、介護労働者は低賃金で非正規の割合が高いことについて実例を挙げて報告していただきました。介護労働者の貧困問題はジェンダー問題が背景にあることが強調されました。
介護保険は福祉が民間市場化され、利益を目的とする企業が大幅に参入してきたこと、国をはじめとする公的な責任が後退させられたこと 本来保険制度になじまない介護サービスに保険制度を持ち込んだことで、サービスと保険料が天秤の両側のように、サービスを増やせば保険料が上がるといった矛盾を前提としたものであることなどがこの10年で明らかになりました。当面、国庫負担率を上げる、要介護認定は廃止する 最低ケアマネなどは公的に身分保障することが必要だと思います。