3月29日「人らしく生きさせろ!社会保障の拡充をめざす集い」を開催しました。
基調講演は、政府の社会保障切り捨て政策は、あらゆる分野で国民生活と矛盾し国民的な反撃を受けている。公的保障の拡充を目指す取り組みの強化が急務であることを確認しました。
里見教授の講演では、年金の空洞化や医療保険の空洞化をもたらし、もっとも必要としている低所得者層を切り捨てる社会保障の現状は、排除の原理を持つ社会保険制度を根幹することの結果であることが指摘されました。
さらに、経済の力量にあわせた保障しかできないとの「身の丈論」や急速に進む少子高齢化時代には現役世代は現状の負担できないので「持続可能な制度」へ変えなければとの政府や財貨の社会保障の切り捨ての論拠を批判されました。
日本のGDPに対する社会保障支出や税金や社会保障への支出は先進国では最低ランクであり、身の丈以上の保障をしていることはなく、税の仕組みや税の配分を変えることで公的負担を増やすことは可能であること。現役世代は、高齢者だけでなく子供も含めて支えているから、高齢者と子供を合わせると、現役世代一人当たりの負担はそれ程変動しない。とのわかりやすい批判でした。
社会保障を考える視点として、社会保障を必要とすることは社会的要因で起こる。解決は、個人的にすることでなく社会的に保障すること。自助努力が先にあって社会保障との考え方でなく、社会制度として基本的な生活の基盤を保障するで、自助の基盤整備をすることを強調され、社会保障の意味がストンと落ちました。
その後、医療、介護 生活保護の分科会に別れて交流討議をし、それぞれの分野での現状と方針討議をしました。
「必要な人に必要なサービスを公的に保障する」原則を堅持して、公的保障を充実させるネットワークを作りたいと考えています。
