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思考の散歩道

毎日いろいろなことを考えています。そんな思考の散歩で感じたことを書いていきます。

天下人に共通すること。

堺屋太一さんは著書『秀長』の中でこんな風に言っています。

自分にチャンスが回ってきた時に直ぐに動ける様に準備を怠らなかった人だと。


次にこの言葉。


生涯における予の一切の成功は、仕事を時機よりも常に15分早くしたからである  

            (ホレーショ・ネルソン)


私はクライアントや勉強会の受講者にこんな話をします。

人生は階段を一段一段上がっていくようなものだと。

大切なのは今自分がいる段でやるべき事を完全にやってから上の段に上がること。

でも人は早く上の段に上りたがったり、または時間制限で上の段に行かなければならないこともある。

その結果いい加減にやって上の段に上がってしまう。

完全にやらないとその段に小さな火種が残る。


やがてその火種は燃え上り火災が発生する。だいたいその様なことが起こる時に限って「ここが勝負どき」「チャンス到来」だったりします。


足元が火災なので火を消すために下の段に下りて火消しをすることになる。

結局チャンスは生かせず勝負もまともに出来ないで終わる。


自分の人生であるならば仕事や、やるべきことを一つ一つしっかりとやって火種を残さない様にする。

会社経営であるならば事業年度ごとにやるべきことをしっかりとやる。例えば納税を怠らず内部留保を貯めて会社の貸借対照表を筋肉質に作り上げていく。


こうすることで「今だ」と思った時に瞬時に行動に移すことが可能になるのです。


「15分早くやる」には火種を早いうちに見つけて消していくという意味がある。


消すのを怠ったり時間切れで火種を残すと結局「ここ一番」で足元から火の手が上がりその度に火消しをする人生を送ることになる。

上手くいく人とは火消しの人生はやらない人のことを言います。


因みに私が一番好きな戦国武将は豊臣秀長です。

先日1年ぶりに友人に会って驚いた。
ショックだった。
友人は1年前に事業を廃業した。そしてそれ以来実質的に働いていない。
同い年なのに・・・
たった一年で・・・
こんなにも老け込んでしまうのか⁉️
既に初老の雰囲気すら漂わせている。
50歳を過ぎると人生の明暗が明確になってくる。地位や名誉とは関係が無い。
それは40代をどう生きたかで決まる。
だから気がついたときにはもう「お前はすでに死んでいる」なのだ。
ダニエル・レビンソン著『ライフサイクルの心理学』では20代には20代の発達課題があり30代には30代の発達課題があると。
そして40代の発達課題は「人生半端の発達課題」がありこれを乗り越えるか乗り越えられないかでそれ以後の人生は大きな差が出ると。
各世代の発達課題をクリアしていくために生きなければなりません。

古代インドのマヌ法典に書かれた理想的な人生を表す四住期より

「学生期(がくしょうき)」 将来に備えて、学問、技術、教養などを身につける時期。
「家住期(かじゅうき)」 勉学や訓練を終えて、職業を持ち家庭を営む時期。
「林住期(りんじゅうき)」 その勤めも果たし、自然に向き直って自分自身の人生を静かに見つめる時期。
「遊行期(ゆぎょうき)」 家を捨て死に場所を求める放浪と祈りの余生の時期。

今は死ぬまで学生期ですが、50代になるまでにこれを怠ったり家住期をいい加減にしてしまうと50代で人生の成長が止まってしまい60代あたりからの林住期に入ることができない。
生きながらにして死んでいる人生を送ることになってしまう。
手を抜かずに50代を生きます。

カリスマになりたい。人から尊敬されたい。

そう思っている方に次の言葉を贈ります。


「あまりうちとけ過ぎると人は尊敬を失います。気やすい人間は馬鹿にされます。むやみに熱意を見せる人間はいい食いものにされます」


バルザック 『谷間の百合』から引用


あの人は立派だなぁと思う人も所詮は人の子。霊能者の加藤先生は「この世に生まれてきたということは皆目くそ鼻くそ」と言いました。


例えばあなたがカリスマになりたかったら他人と接する時間を短くすることです。

ダラダラと一緒にいる時間を過ごさない。そして会っている時間は自分の売りになる部分を誇張して演じる。

新興宗教の教祖はあまり信者の前に出ることはありません。

芸能人も同じです。ずっと一緒にいたら必ず普通の人と同じになります。好きという感情がない限りは。


何でも仕事を受ける人は馬鹿にされます。無料で相談されたり役務の提供をさせられたり。


数名で何かをやろうとする時にやる気を出し過ぎると不利な役回りを押し付けられます。そして美味しいところは全部持っていかれます。

人は無意識のうちにそれをやります。

いいとこ取りをした人も悪気はありません。


これらのすべてを自分で体験して痛い目にあってやっと分かる私は相当のおバカさんですね(笑)

お陰で少し利口になりました。