危険な時代を迎えようとしている。 | 思考の散歩道

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毎日いろいろなことを考えています。そんな思考の散歩で感じたことを書いていきます。

ゲシュタルト療法の創始者であるフリッツ・パールズの言葉。おそらく1960年代のアメリカについて。


「危険な時代を迎えようとしている。それは言葉だけの、安っぽい癒しの流行する時代に入りつつあることを意味している。速攻の癒し、つかの間の喜び、インスタントな感覚活性術などである。にせの療法や詐欺師に似て、何かひとつの症状がなくなると、もうすべて癒されたと見なす手口を使う。人としての成長に必要な要件を無視し、真の潜在能力を掘り起こさず、また誰にも備わっている創造性の開発を試みることなく、薄っぺらい解決法が横行している」


引用以上


私が意図してキラキラワードを書き込まないのは上記の文章が当たっていると考えるからだ。今の日本は1960年代後半から70年代前半のアメリカに似ている。いま日本にはびこっている自己啓発も起源を遡ると60年代のアメリカにたどり着く。


確かにキラキラワードで共感して対処療法のようにモチベーションを上げても心と身体にストレッチをかけ続けなければ成長はしない。自己啓発系のセミナーに参加された方なら体験したことがあるでしょう。セミナー終了後の快楽に似た高揚感と「自分は出来る」という思い。


でも、シャバに戻って直ぐに現実に引き戻される。


コーチングも同じ。質問に答えていって整理されて言語化されることでスッキリする。でも・・・・実は何も変わっていない。


トップアスリートはとにかく厳しいトレーニングで心身ともにストレッチをかけ続けている。そんな人の頭の中を整理させ言語化するから効果が出る。だからストレッチをかけ続けることをしないで言語化しても、目標を明確にしてもやらないのが人間というもの。


まず先に人としての成長に必要な要件であるストレッチをかけ続けていることが重要なのだ。それをせずに何をやってもだめなのに「何か特別なショートカットの方法がある」そう思ってこの手のビジネスの餌食になる。


今の日本はそんな危険な時代を迎えようとしている。