これから世界は縮んで行きます。
近代のOSにのって成長・拡大・効率化を進めてきた世界は膨らませた風船が縮んでいくように縮小していきます。
だけれども、多くの人には実感が無い。
だって・・・・・今の時点では前と変わっていないから。
ドラッカーは2002年の著書『ネクスト・ソサエティ』で日本の読者に対して次のように述べています。
日本では、いまなお労働人口の4分の一が製造業で働いている。この国が競争力を維持していくためには、2010年までにこれが八分の一ないし十分の一になっていなければならない。
昨日今日と日本の製造業の今期大赤字がニュースで報じられている。
以下引用
★ソニー、通期最終赤字は2200億円に
ソニーが2日発表した今3月期連結決算予想は、営業損益が950億円の赤字となる
見通しだと発表した。営業赤字は2009年3月期以来、3年ぶり。最終損益は
2200億円の赤字となる見込み。
【決算】シャープ、通期2900億円の赤字に転落 液晶価格下落[12/02/01]
シャープが1日発表した2011年4~12月期の連結決算は最終損益が
2135億円の赤字(前年同期は218億円の黒字)だった。
国内で液晶テレビの需要が落ち込んだ。液晶事業の事業構造改革費299億円や、
大型液晶操業損失258億円を計上し特別損失が膨らんだ。
経済】 パナソニック・今期赤字、過去最大7000億円超に
パナソニックが2012年3月期の連結純損益見通しを下方修正し、従来予想の4200億円の赤字から7000億円超の赤字に拡大することが3日、明らかになった。
タイの洪水被害や円高に加え、三洋電機を買収した際の価格と同社純資産の差額である「のれん代」償却が響く。
純損益の赤字は2年ぶりで、赤字幅はITバブル崩壊後の02年3月期(4278億円)を上回り、過去最大となる。
引用以上
横浜から湘南にかけて東海道線沿線には大きな工場がいくつもありました。
でも、いつ間にか大きな空き地となっていたりその跡地には大きなショッピングセンターが出来たりマンションが出来たりと大きな工場が次々と姿を消している。
建物は有っても工場ではなく研究所になっていてほとんど人がいない状態のところもあります。
大きな工場には沢山の従業員が働いていたはずです。また、その工場に品物を納入していた町工場や商店がありました。そして従業員が居住するアパートも沢山あったでしょう。
そして、工場の従業員たちが飲食をするお店も有ります。
大きな工場の周りには工場城下町が形成され工場の従業員以外にも多くの人たちがそこから収入を得ていた。
上記の通り大手企業は益々リストラを進め国内の工場を閉鎖若しくは縮小していきます。
そして多くの人たちが職を失い失業者となるわけです。
失業者が増えれば物が売れなくなりますから益々景気が悪くなり更に多くの失業者が生まれる。
これからの日本はこんな悪循環を繰り返しながら縮んでいくのです。
でも、やはり当事者にならなければ実感が湧かない人がほとんどでしょう。
ゆで蛙
気がついたときには時すでに遅く茹で上がっている。
そうならないためにも今から準備する必要があります。
まず家庭であるならば、旦那が失業したらどうやって生活していくかを決めなければなりません。
自営業者なら、どの時点で廃業するかを決めなければなりません。そして、廃業後の生活をどうするのかを決めておかなければなりません。
こう考えると大切なのは家庭であるならば家族の協力であることに気がつくと思います。
自営業者ならば経営者と社員の協力であると気がつくはずです。
そして、職があることに、お客様がいることに感謝することが出来るはずです。
今からお客様や自分が勤めている会社や仕事を大切にしましょう。
人間は準備しておかなければ厳しい状況になった時に動くことが出来ずフリーズしてしまうものです。
ここに準備の必要があるわけです。
ちょっと面白い記事。
経営再建中の日本航空が二日発表した二〇一一年四~十二月連結決算は、
本業のもうけを示す営業利益が千六百十六億円だった。震災の影響などで利用客は
減少したものの経費削減で多額の黒字を確保した。一二年三月期の通期業績予想も上方修正し、
営業利益は従来の千四百億円から千八百億円に引き上げた。
会社更生手続き中だったため単純な比較はできないが、営業利益は前年同期の
千五百八十六億円を上回り今秋を視野に入れている再上場へ弾みをつけた。
*+*+ 東京新聞 +*+*
引用以上
縮小で大きな痛みを伴ったけれど再生してきましたね。
これからすべてのものが縮小し統合していきます。もしかしたらANAを飲み込むかもしれませんね。
そうなった時にANAの社員は東京三菱銀行と合併した後のUFJ銀行の社員のように地獄を見ることになるかもしれません。
がんばれANA
ちなみに私はJALのファン。
では。