突然のブログ再開が、この記事から始まるとは。

 

土曜日から痛かった下半身(お尻メインで足までつながる感じ)、坐骨神経痛だろうなーと思って整形外科言っ行ったら、椎間板ヘルニアが原因と分かった。

昨年の帯状疱疹、腱鞘炎に続いてヘルニアまで…

身体ボロボロ過ぎて笑う。

でも来月でもう56歳だもんな。

いつまでも若く元気とかって、やっぱりすごい大変なんだなーと思う。

 

昨日のオンライン飲み会で、何でもできるならこの先何したい?みたいな話が出てて、

私「ダンスがしたい」って言ったんだけど、この人生ではもはやダンスは無理っぽい。

さて、では何ができるんだろう。

それにしてもすごい企画だ。

映画人と一般の投票により選ばれた50本の名作洋画を、週替わりで約一年間に渡り上映していくという「午前10時の映画祭」が先週から始まった。
まさか今、この作品をスクリーンで観られるなんて・・・という驚きのラインナップ。

全国で25カ所の劇場でのみの上映となるため、私は一番行きやすいTOHOシネマズ府中にて参戦。
本日鑑賞したのは、1955年制作の「ショウほど素敵な商売はない」。

私には、もう何年も映画好きなどと公言していながら、実は観たことのない名作が多々ある。
この「ショウほど素敵な商売はない」もその1本。
タイトルにもなっている「ショウほど素敵な商売はない」という曲だけは知っていたが、後はミュージカルで、マリリン・モンローが出ていて・・・というくらいの知識しかなかった。

実際の本作は、まさに「ミュージカル!」といった華やかさ。ショウビジネスの世界で生きるある家族の物語を綴ったものだが、この時代によくこれだけのセットを組んで、大変な準備をして大がかりな撮影をしていることが滲み出ていて本当に贅沢だ。

長いダンスシーンも、カット割りとかほとんどせずに一気に歌い踊り倒す。
この撮影大変だっただろうな~と思う場面がたくさんあった。

ちなみにモンローはあくまでも脇役で途中少し悪者扱いされていたりする。でもものすごくセクシー。
なんかスクリーンから色香匂い立つという感じ。

でも、凄かったのは一家の母を演じたエセル・マーマン。
私は彼女の作品を観るのはたぶん初めてだと思うが、宮本亜門の「アイ・ガット・マーマン」って彼女の生涯を描いたものだったな~と思い出した。

とにかく、もの「午前10時の映画祭」に感謝。この企画がなければ、スクリーンはおろかDVDですらこの作品を観ることはなかった気がする。

あと、とても嬉しかったのは私の想像以上にたくさんの人が観に来ていたこと。年齢層はやはり高めだが、ちらほらと若い人も混じっていたりして、上映後に本作についての思い出を語る老カップルの姿がほほえましかった。

午前10時の映画祭 
http://asa10.eiga.com/cinema/18.html
感じたことも思ったことも、どんどん過ぎていってしまうから、忘れないうちに。



先週神奈川の大船にある鎌倉芸術館にて「アプサンスーある不在ー」という芝居をみた。
女優吉行和子の最後の舞台である。
吉行和子扮する一人暮らしの老女を中心に、彼女の世話をする看護人、義理の妹、アパートの隣人などによって様々なやりとりが繰り広げられ、人間誰もがかかえる孤独や死、老いることなどについて深く考えさせられる作品になっていた。
脚本も演出も、脇を固める俳優陣も皆すばらしく、最近見た舞台のなかでは出色のものだったと思う。

そして何より、主演の吉行和子の素晴らしかったこと。
メイクも衣装も何ひとつ変えず、瞬時に少女から老女までを演じ分けていた。
改めて、すごい女優さんなんだなぁと感服。

実はずっと長いこと、吉行和子のことがあまり好きではなかった。
理由はよくわからないけれど、なんとなく自分と合わない、という感じだろうか。

ところが去年のNHKのテレビ小説「つばさ」をたまに見ているなかで、彼女の何ともいえない魅力を初めて感じた。彼女は、本来はあまり現実味のない役柄、つまり「こんな人いるかなぁ」と思ってしまいそうな役柄に、見事に現実味を与え魅力的なものに仕上げていた。

だから、吉行最後の舞台と聞いた時、私はすぐに見てみたい、と思ったのだ。

彼女がこれを最後の作品に決めた理由は、これまでと同じ集中力で芝居をすることが出来なくなるだろうから、とのこと。
確かに、これだけのクオリティで演じ続けていくことはとても難しいことだと思う。それが、生で観客に伝わる「舞台」であれば、なおさらだ。
今回見た彼女の芝居は、まさに「最後の舞台」にふさわしいものだった。
大変に惜しまれることではあるが、その決断は正しいのかもしれない、とも思える。

いずれにしても、久しぶりに芝居で感動を与えてくれたこの作品と吉行和子に感謝。

人間、ひとつのことをずっと続けていくことも大変なことだと思うけれど、それをいつ、どんな風に終えるかということも大事だなぁと感じた次第。

余談だが、看護人を演じた岡田浩暉。この人昔なんかバンドやってたよなぁと思い調べてみたら、「To Be Continued」ってグループだった。そうだった。
この人が俳優やってることは知っていたけど、びっくりするぐらい素敵だった。たま~に台詞をかんじゃうのはご愛敬ってことで。これからも、この人の舞台ちょっと追いかけてみようかと思う。