日銀総裁人事から見る人の選び方のコツ | LEADERS ACADEMY 学長 嶋津良智のブログ

日銀総裁人事から見る人の選び方のコツ

みなさんは今回の日銀総裁人事をどのように見ていますか?


「私はどこを見て政治をしているのか!」

と言いたくなります。


もちろん、私のような平民には見えていない事が
たくさんあるのかもしれませんが、

少なからずそう思われた方もたくさんいるのではないでしょうか。



はっきり言って
私は誰にどのような能力があったのか分かりませんので、
白川総裁が適任だったのかどうかは分かりません。


ただ、経営コンサルタントの大前研一氏は

 「 武藤氏や田波氏は国際的な業務経験よりも
   ドメスティックな業務経験が長く、

   国際金融の担い手としての日銀総裁に最も適している
   とは言い難く、

   白川氏は、福井前総裁と同様、
   国際金融に非常に長けた人物として適任だと感じていました 」


とおっしゃっているので、
適任だったと仮定しましょう。



では、どうして始めに自民党は武藤氏を推薦し、
民主党はそれを否決したのでしょう。


それは自民党は次の日銀総裁は
財務省出身者から選出するのが通例だから選出し、
            
民主党は
それは天下りにつながるから反対した
ということだと私は受け取っています。


日銀総裁は何のためにいるのでしょうか?

それは日本の金融情勢の舵取りを
任される責任者な訳です。


ということは、

どこ出身だとか、天下りとかは関係なく、
そのための能力があるのかないのかが
一番大切な部分なのです。



私は常日頃からセミナーなどで、
昇格人事を行う際のポイントを

  「人から見ずに能力から見ることだ」

とお伝えしています。


見ていく順番としては

1、その職責の必要性を改めて問い、
  必要ないと判断した場合は思い切ってなくす。

2、やはり必要だと判断した場合、
  「人」から入らず、その職責に必要な「能力」を明確にする

3、その能力を持った人を選出する

4、その職責としての適正を、
  その「人」でなく「仕事」の評価から問う

5、最後に人物としての適正を問う


特に日本の企業文化は【人】から入る場合が
多いように見受けられますが、

もっとも必要なのは、その職責を全うするための【能力】です。

ぜひ、人選をする際の参考にして頂きたいと思います。



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