Rebel in the Rye/ライ麦畑の反逆児 | 不健康ランドの小乱闘

不健康ランドの小乱闘

かなり無理。でも負けない。

今年はサリンジャー生誕100年。

だから「サリンジャーの映画」が相次いでいるのか

とも思ったけど、

 

それより

2010年にサリンジャーが亡くなって

いろんな制約がなくなったというのが、

映画が作りやすくなった理由なのかも。

 

なんたって彼(とその作品)に関して

 下手なことをするとすぐに訴えられたり、

翻訳に解説をつけることさえ許さなかったり、

 

1965年以降のサリンジャーは

とことん隠遁していたから。

 

この映画の焦点は、

なぜ彼はそんな状態に至ったのか、

というところにあるんじゃないかと思う。

 

 

結論からいえば、

別に奇天烈な説をこの映画が提示しているわけではない。

だから、

そうだろうなあ

という範囲を超えるものではなくって、

とくにびっくりするようなこともないんだけれど、

まあ説得力はあった。

 

でも、
戦争のPTSDが原因、
と限定しちゃったようなところは、
ちょっと浅い気がする。

もっと深い闇が
あったんじゃないか。
(暗示はされてるけど)
 
それから、
クレアとの出会い方は、

ちょっとあっさりしすぎてたなあ。

もっと丁寧に描いてほしかった。

 

そして、

最初に彼を見出した

ホイット(Whit:字幕ではウィット)・バーネットが、

かわいそうだった…


ちなみに

サリンジャーの作品から引用された場面がちょくちょくあって、

ニヤリとする楽しみはあった。