原題:La fille inconnue = The Unknown Girl
= 身元不明の少女。
サスペンス要素いち押しのタイトルなんだが……
思ったより地味な映画だった。
舞台はベルギー、リエージュ近郊。
名誉とも金とも縁のない街の診療所に
師匠の代診で入った若き女性医師が、
紆余曲折を経て医師としての覚悟を決める物語。
まあ、医者という仕事は、
真面目にやると大変だ。
後輩の研修医にちょっと偉そうにしちゃったけど反省したり、
真面目な主人公。
著名な医療センターへの就職を断って
町医者の道を進む決意を固める道筋が描かれる。
ある意味「若き迷える赤ひげ」みたいな話かな。
派手な展開はないけど、
不器用に他人に誠実に生きようとする主人公に
エールを贈りたくなる。
サスペンス要素は、
医師として仕事してたら普通に遭遇するかもしれない範囲。
つまり、目を剥くほどのものではない。
むしろ、
ベルギーの現在を映し出す。
BGMなし、環境音のみっていう映画、
最近多い気がする。
ドキュメンタリーっぽいのが流行り?
だがまぁこの作品では、違和感はなかった。