結論から申し上げますと、私は近い将来、多くの河川の漁協が
トラウトのCR区間を収益のメインにすると思います。
首都圏近郊を流れる河川の多くは、漁協があります。多くの漁協の主な収入と
なっているのは鮎関連です。入漁券、「オトリ」がその収入となります。
さて、この鮎釣りをする人の年代はどれくらいだと思われますか?
平均年齢は58歳!であり、大半の人が60~70代です。そのため事故も
多くなっています。彼らはあと何年、重くて長い鮎竿を振り回し、川の中を
歩き回ることができるのでしょうか。
(夏の時期に「中州に取り残され~」「流されて~」というニュースの大半は
鮎釣りおじいちゃんです)
若者が参入しない。それはそのすさまじい敷居の高さにあります。
まず、「鮎竿」は安くて3万、「そこそこ」のもので、20万以上!は平気でします。
それに加えて、数多くの道具類、ウエーダーが必要になります。
初期費用は安く抑えて15万ぐらい。「良いもの」でそろえれば100万は軽く超える
世界です。
それでいて、他の釣りに道具が流用できない。釣れるのは20~30cm程度のサカナ。
1年で短い期間でしか釣りができない。とくるわけですから、
魅力があるとはいいがたいのです。
「アユイング」に関しては今年メディアが大きく取り扱っていましたが、
大失敗でしょう…この暑い中、クーラーと氷を準備し、蒸れるウエーダーを履き、
高い入漁券を買って釣る人はあまりいないと思います。
もう言ってしまうと、多くの漁協のメインの収入となっている「鮎関連」には
将来性が全くないのです。10年もしないうちに、
トラウトのCR区間などに大勢の人が訪れ、多くの収入を得る「豊かな」漁協と、
収入不足にあえぎながらも、古い方針を変えることができない「貧しい」漁協の
二分化になると思います。
続きます。