農地法って形骸化していますね。 | 南海トラフ地震・津波よ、来るな!

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南海トラフ地震と津波災害の予測がされている高知県から自分の身を守る、家族の身を守る、周囲の人を守る防災を考えていきます。
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今日は、地元の農業委員の方と、

四万十市の農業委員会のメンバー6名

と、ある畑の現地調査に出かけていました。

 

私の2代遡った先祖が、戦後まで材木屋をやっていて

その名残で、この度3.3haの山林を買ってもらう商談が

まとまったのです。

 

ところが、10筆の山林等の中に、登記簿上の地目が

「畑」となったものが1筆、

「原野」となったものが2筆

あって、「畑」部分は処分できないと言うのです。

 

その根拠は、農地法(昭和26年制定?)だそうで、

日本の農業を守るために制定された農地法が、

今も厳然と遵守されています。

 

で、今回は「畑」名目の土地が、耕作は出来ない土地

という「非農地申請」を出して、農業委員会の審査を経て、

非農地になれば転売が可能になると言うのです。

 

この土地は、101歳になる私の母親の土地なのですが、

たった429m2の、山の斜面に沿った日の当らない場所で

誰が見ても農業は不向きなのです。

 

1000m2以上の、耕作地ならまだしも、戦後一度も

耕作していないこの区画が、たまたま登記上「畑」

となっていたために、農業委員会の承諾が出ないと

処分すら出来なというのです。

 

すでに本来の農地法の趣旨からは外れている今回の

この土地の処分のために、これだけの人間が動き

農地委員会が開かれ、議論して後にやっと非農地になり

また、この結果を法務局に登記申請をして、その際にも

法務局も現地確認をするとか。

 

随分と無駄なことをやっているように感じました。

 

農業を守るはずの農地法、その役割を果たしている部分

はあるでしょうが、手直しをしなければ行政コストが

半端ではないですね。

 

そして、今、日本の山地が、木材の供給地としての

評価がなくなったために、価値を失っています。

 

3haと言えば、3町歩でしょうか、この売買価格が

たったの30万円もしないのです。

 

もちろん植林がされている山林は別ですが・・。

 

100年昔の先祖が、今の山林価格を聞いたら

びっくりでしょうね。

 

心配は、その山林に手を入れなくなっているので、

集中豪雨が降ると、山林に樹木が無いために

保水力が無くなっている影響で、土石流が起きるのです。

 

現に、今回処分した山林も、数年前に土石流が起きて、

住宅地近くまで土砂が流れ出したと聞いています。

 

管理をしなくなると、畑も山林も自然に戻ってしまいますね。

 

林業に従事する人間も少なくなっています。

この先、日本の国土保全も心配になりますね。