地に落ちた西洋文明の指導理念? | 南海トラフ地震・津波よ、来るな!

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南海トラフ地震と津波災害の予測がされている高知県から自分の身を守る、家族の身を守る、周囲の人を守る防災を考えていきます。
そして国際交流が多様化する中、文明と文明の出会い部分に注目して、日本人がどうすれば良いのか、について考えていきます。

アフガニスタンで大活躍の医師・中村哲さんについては

すでにご存じの方が多いかと思います。


彼の所属している団体がペシャワール会と云います。


http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/




中村先生のアフガニスタンとの関わりは、無医村地区へ

医師として支援に行かれことでした。



しかし、飲み水もよくない、食料も少ない貧しい地域を

助けるのは、水と食料だと気が付いて、水路を造ろうと

提案したのだといいます。



■中村哲さんという医師




■衛星から撮影した完成した水路は25kmにも及んでいる。



■出来上がった水路



■中村医師は率先して、自らが工事に参加した。

袋に石を入れて運搬し、パワーシャベルを運転して工事を進めた。




■活躍したのが江戸時代の日本の工法であった。


この写真は「じゃかご」に石を詰めて、堤防の礎にしている。

昔は、竹で作った籠を用いた。ここでは金網の袋に石を詰めた。




■出来上がった堤には柳を植えて、その根が石の割れ目

に伸びて、補強になるという。





もし、政府が復興予算を多額に準備すれば、大手建設業者が

請けてコンクリートの水路が、短期間に出来上がるだろう。


中村医師はすごいのは、状況を把握する見識だ。



自然の猛威の前にコンクリートで造ったものは、長期間の

耐久性があるのか判らない。



破損修理にコンクリートだと金がかかりすぎる。

貧しい村人には負担できない、と判断した。



この工事に村人を参加させることで、将来補修が必要に

なっても、彼らで補修できる工法を選択した。



そして工事の間、工夫として働いた部分は、日当を払った。

この資金が地域の生活を支えた。




■水路が出来た結果


写真①






写真②







写真③








彼が選んだ土木工法は、江戸時代の土木工事のやり方なのだ。



■農業が復活したら、村人たちが、子供たちが戻ってきた。




■水路の完成を祝う式で起きたこと?




セレモニーのテープカットには地元の州知事が来られた。

そして、中村医師を抱きかかえて感謝の意を表したのだ。




そしてこの後、中村医師は、お返しに知事を自分で

担ぎ上げようと試みた。


もちろん体重の重い知事を、小柄な中村医師が抱き上げることは

不可能であった。


しかし、それをやろうとして、トライする中村医師に、

一同大笑いをしていた。



こんなことは他国ではあり得ないことではないか。


世界のどこでも同じだと思うが、先ずは地元民の信頼を得ること、

そして、地元民を納得の上で、復興工事に参加させること、

この手法なくして、長期間を要する復興支援は成り立たない。



この当たり前のことが、できるのが日本人しかいないのだろうか?



■メディアもほとんど報道しない中村医師の活躍


アフガニスタンの為なら死んでもいい・・と中村医師は云われている。



もちろん地元民も中村医師には、全幅の信頼を寄せている。


中村医師の復興への貢献度は、米軍20万人にも匹敵するかもしれない。



この工事中に、日本人スタッフの伊藤さんが拉致されて殺された。

米軍のヘリが、水路工事現場を、機銃掃射をしたこともあった。




この中村医師の問題意識こそ、本当のアフガニスタンの為になる

復興プログラムだと思もわれる。



つまり、軍事力では、平和は確保できないと云うことなのだ。


これをメディアは大きく報道しない。


一体、何をやっているのかと思う。




■大国の政治理念とは、一体何なのだ?



米軍が出かけて行った世界の各国で、力の占領政策が

唯一平和裏に終わったのは、日本への占領統治でのみあった。




これは占領政策が良かった訳ではない。

日本人が優れて平和を愛好する民族であったからなのだ。



日本以外の国に米国が進駐して、平和裏に復興が出来た例は1件もない。

・ベトナム

・イラク

・アフガニスタン

・中南米の複数国

等々




キリスト教と民主主義一辺倒の指導理念のみでは、

もう「錦の御旗にはなりえない」ことに気が付くべきだ。



相手の文化を理解することなく、尊敬することなく、

一方的に民主主義を押し付ける政策の愚に、

欧米列強は気が付いていないのか。



アラブの春・・・これで独裁政権は倒れたが、民主主義政権は

育っていない。残されたのは混乱のみ。



イラク戦争の置き土産が、ISであり、シリア難民を含む

アフリカ難民問題である。




この難民問題を解決するプログラムは未だ無い。



日本も他人ごとではなく、非軍事の分野で、本気に取り組まないと、

第3次大戦が起きるのではないか?



これが杞憂であってほしいけれど、解決策の根本にかかわる理念が

見えない点が、一番懸念される。



特に最近、国連の影が薄い。


政治は単なる対処療法であってはならないと思うからこそ、

国連が良質の指導理念をもって、取り組んでもらいたい。


もちろん中村医師の活動は日本政府も応援しています。

中村先生は、今は政府の内閣官房の支援組織に

加わっておられる。



ここで、中村医師の苦闘の姿を映像で見て欲しい。

改めて、彼の人間としての見識の素晴らしさが判ります。




①アフガンに"水と食糧"を 洪水と闘う日本人 中村医師

⇒https://youtu.be/wxT_8VwUR8s




②誤爆続くアフガンで中村医師 密着「緑の村と学校を作る」(1)

⇒https://youtu.be/7S0_S1S4PMQ



③誤爆続くアフガンで中村医師 密着「緑の村と学校を作る」(2)

⇒https://youtu.be/kqsU11mkA-A



④【海外の反応】日本の支援でアフガニスタンの砂漠が

緑化に成功!この奇跡に世界中から賞賛の声

⇒https://youtu.be/JvpR1Wtc0CE



こうした彼の活躍ぶりの動画はふんだんにあります。


ぜひご一見ください。