3.11から、もう4年、月日の経つのは早いもの。
改めて東日本大震災を思い起こすと、南海トラフ地震・津波が
りアリテイを持って近づいてきます。
その3.11の時、尊い命の犠牲者は、18、000人余、
その後の震災関連死を含めて、21、000人余でした。
ところが南海トラフ地震での死者の予想は、
高知県だけで42、000人余になっています。
その高知県で、2つ防災の話題をご紹介します。
浦戸湾の防潮堤の問題は、幾度も議論されていて、
きたテーマで、ある時は、平時に水中に沈めておいて、
津波来襲時にボタン1つで、水中から防潮堤がせり上
がって、津波を防ぐという案もあったように記憶しています。
今回の記事では、固定式の堤を設置することに決まったと
書かれています。
●県内のメーカーが津波実験装置を開発
実は、この記事は今年の1月20日の新運記事です。
この装置は、津波の破壊力をシミュレーション
するもので防潮堤の構造によって、津波に対する
抵抗力を測定できるということらしい。
そして、実験の結果
①従来型のコンクリート工法の防潮堤
②インプラント方式の防潮堤
この2つを実験してみたところ、
鋼管杭を地中に埋め込んで造ったインプラント工法の
防潮堤が、津波に破壊されることなく津波の力を弱め
ることが出来た・・といいます。
この装置を開発した技研製作所は、もちろん民間の企業で
あり、南海トラフ地震・津波の想定が生んだ防災市場で
頑張っている企業の1つです。
しかし、防災分野は、顧客はほとんどが行政であって、
民間企業がここで生き残っていくのは、厳しい面があります。
それ以上に、今南海トラフ地震・津波への対応で、3.11の
復興事業と本質的に異なっているのは、事前復興の事業なのです。
災害が過去形として発生しておれば、復興事業として予算が付く。
しかし、未来形の災害への対応は、法的に未整備なのですよ。
事前復興という概念は、政治に仕組みの中には無いのです。
ここが難しいところですね。
つまり、高台移転計画が、国の支援額が少ないために
実現が見えていないケースです。
津波34mが想定されている黒潮町で、高台移転が
実現できないケースが有るのです。
完

