就農促進の矢を高校生に向けた愛媛・西条市 | 南海トラフ地震・津波よ、来るな!

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南海トラフ地震と津波災害の予測がされている高知県から自分の身を守る、家族の身を守る、周囲の人を守る防災を考えていきます。
そして国際交流が多様化する中、文明と文明の出会い部分に注目して、日本人がどうすれば良いのか、について考えていきます。

私は今、高知県の四万十市で有機農業に取り組んでいます。


この新聞を見て、何と行政がここまでやるのかと皮肉を込めて記事を読んだのです。


日本のメーカーは東南アジアに出て行ってしまい、高校生達の雇用が薄くなっていますね。


しみじみと田舎に雇用を生み出すには、農業をベースにした法人を創って、給料を払って、農業を教える。そして2~3年に1回は海外の農業や市場の視察に行く機会を作って、農業に夢を持ってもらう。


こんな農業法人を創らないと、高校生に農家になれ・・というのは少し厳しい。


本来なら農業高校がこの役割を果たしているはずが、農業高校を志望する中学生が居ないので、この30年、全国的に農業高校を廃校にしてきた。





今、自分で農業をやってみて、最も大変なのは流通・販売です。

従来の農家は自分で作ったものの価格を決める訓練が出来ていない。

全部農協と市場任せで、農家には自主性が無いのですよ。


農家が直接販売することまでやらないと、飯が食えない。

それなら農協がそれをやれるのか?

残念ながら今の農協には人材が居ない。


それ以上に農村部に人口が居ないから、農村を代表する議員も居なくなった。

国会で農民代表で議論できる議員もいない。


国政も悪い。

補助金政策で、その金に群がって生きることを覚えた農協が、本来の農業政策の企画立案すら出来ない団体になっているように思う。


今、国会で農協の改革が議論されているが、根本の問題は、農協に人材が居ないことに帰する。だから農業全体が疲弊してきた、と私は思う。


農家を飯の種にしてきたのが実は農協であって、農家の為に働くのが農協だと思ったら、自分達のために稼ぐのが農協になっていた。


農協が、今や葬儀屋をやり、金融で儲けて、本業の農業部門の赤字を消すという団体になっている。


この愛媛・西条市の取り組みは、切羽詰まった挙句に始めたことのようで、大きな流れにはならないのではないか。それが心配ですね。


せめてこのような取り組みをやらねば・・と思い始めたことだけでも進歩かも。