南海トラフ地震津波の影響は広範囲に及びます。
宿毛市では宿毛小学校の高台移転の問題を抱えています。
その宿毛市へ大分県臼杵市の臼杵小学校PTA会長の塩崎洋一さんが来られて、臼杵市の小学校は高台移転をしない決定をしたという経緯を話されたという記事が出ていました。
◆宿毛市と臼杵市の位置関係・・・
宿毛市と佐伯市がフェリー航路でつながっている。
◆講演を伝える新聞記事
塩崎氏は「高台移転しなかったPTAの取り組み」
と題して講演したのだそうです。
◆臼杵市の移転構想撤回の経緯は・・・
〇臼杵小学校は海抜2mの高さにある。
〇南海トラフ地震の津波想定は最大7m
〇市は1.3km離れた福良が丘小(海抜24m)に統合移転を発表
〇保護者の9割が「移転しなくてよい」と判断したので、移転構想は撤回
塩崎氏はPTAの協議の内容を明らかにしています。
①子供を津波から守れれば良いのか?
②学校が遠くなる。
③地域の避難場所が無くなる。
というような議論があったというのです。
詳しい事情は分からないけれど、私見ながら驚きましたね、
子供を津波から守る事が全てではないだろうか。
「親にとって一番いやな場面を考えることが危機管理」
「対立せずに、話し合いが大切」
「移転しなくてよかった、とは言えない。実際に津波が来て犠牲者が出たら、悔やむ・・・」
「『どげぇすんのが子供たちにとっていいんかえ』という1点がぶれるといかんなる」
との言葉も塩崎氏は残しています。
尚、この講演会は「宿毛小学校を現在地に建てる会」が主催し、150人が講演会に参加したとありました。
宿毛市の場合には現在地から500m西寄りの高台に移転が検討されていますが、意見が割れているんですね。
とことん議論して導いた結論であればよし・・と云うのが民主主義かも知れませんが、犠牲者が出た時に誰が責任を取るのか?
が課題ですね。
いや、民主主義制度は、誰も責任を取らない仕組みなんですよ。
とりわけ自然災害についての責任は誰もとれないでしょうね。
完


