ちびさん2歳11ヶ月。

ニコさん0歳7ヶ月。

 

 

2歳児と0歳児

同室寝かしつけに成功したことは

 

いまだない。

 

 

前回の反省をもとに

 

 

ちびさんが眠くなってから

 

寝室へ連れて行こうと

作戦をたてる。

 

 

まず、私がニコさんを寝室で寝かしつける。

 

 

その間に

夫さんはちびさんとリビングで照明を落としつつ絵本を読む。

リビングで眠気を誘っておく。

 

 

そして

すでに眠くなったちびさんを

寝室へ連れて行き

 

 

暗めの部屋でそのまま眠ってもらう

 

という作戦である。

 

 

 

が、

のっけから、つまずいていた。

 

 

というのも

私がニコさんを寝室で寝かし終えて

リビングへ舞い戻ると

 

 

 

リビングの照明は眩く光り輝く。

 

 

反比例して

夫さんの目はうっそうと濁っている。

 

 

 

「さっき、ちびさんおしっこ、トイレでできたんだけど・・・。

その後もう1回出ると思わなかったんだよ・・・。」

 

 

と、力なくつぶやきながら

床をゴシゴシ拭いている。

 

 

ちびさんは

「漏れちゃったの~~!」 

と、屈託なく着替えさせてもらっている。

 

 

すでに作戦の予定時刻を過ぎておる。

こちらも少々焦る。

 

 

3冊の絵本をリビングで読んで

眠気満々にしておく予定だったが

 

 

1冊の途中でなんだかもう眠そうになってきた。

 

 

 

先日見た名探偵コナンの映画

「ハロウィンの花嫁」で

 

 

 

「焦りは最大のトラップだぜ」

 

 

というセリフが脳裏をかすめる。

 

 

 

寝室へ行くのはまだ時期尚早か・・・?

否、でももう眠そうであるが・・・

 

 

判断に揺れつつも

寝室へ連れて行ってみた。

 

 

 

寝室へ入り、

暗くした部屋の中

ひそひそと絵本を読み聞かせを続ける。

 

 

そのひそひそテンションのなか

逆にいきいきし始めるちびさん。

 

 

 

公安警察の安室透だからこそ焦りを自制できたのだろう。

 

 

凡人には無理であった。

見事にトラップに引っかかった。

 

 

 

だが

トラップに引っかかったと認めたくないのである。

 

 

 

もしかしたら

この瞬間にでも眠ってくれるかもしれない。

 

 

そんなことあるわけがない。

 

 

と、振り返ればわかるのである。

 

 

が、現場にいると

そのあり得ない展開が起きるかもしれないと

藁を掴んでしまうのだ。

 

 

 

思い虚しく

「ちびさんは真ん中で寝たくないの。」

 

 

 

と、陣取り合戦の開幕。

 

 

 

ニコさんが寝ている赤ちゃんサイズの布団へ

ちびさんがローリング。

 

ニコさん覚醒。

 

 

眠りを誘う雰囲気は消え去った。

 

 

ついに夫さんが

「パパとニコさんでリビングで寝ます」と独立就寝宣言。

 

 

 

すると

ちびさん、今夜イチの最高潮に達し

 

 

「嫌だ~~~~!!!!

パパと寝る~~~~~!!!!」

 

 

 

手に負えなくなった盛り上がりをしばし見届ける。

 

 

そして

パパの独立宣言は地へ落ち

 

 

私とニコさんで寝室からの撤退を決める。

 

 

 

かくして今晩も

これまで通りの

隔離就寝となった。

 

 

 

 

静夜への旅は

まだ始まったばかりである。

 

続くったら、続く。