長女5歳は子ども用自転車のカタログを眺めている。

「紫にする!」

だの

「やっぱり緑!」

だの、

「カゴに羽をつける!」

だの、独り言にしては随分声が大きい。



そこに次女3歳が乱入してくる。



カタログの自転車を手で隠したり、カタログの上に寝転んだり。

「ねえねえだけ、ずるい!!」




次女には、同時期にキックバイクを買えばいいかと思ってた。





贖罪に、呼び寄せる。

「おいでよ、ニコ(次女)のキックバイク見よう。」




押入れからノートパソコンを取り出し、キックバイクの画面を映した。

瞬時に、子どもたちはモニターをスクロールしようとする。



「ちょちょ、叩かないで。壊れるから!!」


これだからキミたちの前で、私は宝物のMacを隠してきたのだ。




「これは赤だね、こっちは青、次は緑…。」



「緑がいいー!!!」

「えぇー緑ー…」

次女の選択に、長女は不満を示す。



「おぉ、じゃあ緑ね。」



ウィンドウをもう一つ開ける。



長女が「緑が候補1ってことだね!!」と解説する。

「候補やだ、これがいい!!」



「次行くよー。青ー、赤ー、緑ー、黄色、黒ー、ピンクー」



「これ!!」


ショッキングピンクか、目立つしいいか。



「最初の緑と、このピンクどっちがいい?」



「ピンク!!」


「候補2ってことね!!」

「候補やだ、これがいい!!」



「あ、晩ご飯、パパが並べてくれてるー!!キックバイクはおしまいー!!」


私は早々に、押入れにMacをしまい込んだ。