第90回NHK全国学校音楽コンクール | GLORIOUS MEMORY

第90回NHK全国学校音楽コンクール


TVで放送された東京都コンクール「本選」中学生の部をたまたま見ました。

「府中市立府中第四中学校」の演奏を聴いて金賞なら納得だが、銅賞はとても信じられなかった。


目の前で生演奏を聴いた訳でもなく、何しろ金賞以外はダイジェストでしか見られないので、結果に対して適当な発言をしてはならないのは重々承知している。

その上で、敢えて私の主観を申し上げるが、「府中市立府中第四中学校」の演奏は群を抜いて素晴らしかった。

審査基準を把握し、何度も全校の演奏を聴いたが、コンクールで審査するのも失礼だと思う程、「府中市立府中第四中学校」の演奏クオリティーの高さは圧巻でした。もっと聴きたいと思ったところで、他校の映像に変わってしまい実に残念だった。


私が「府中市立府中第四中学校」の演奏で素晴らしいと感じたのは、開口・発声、声量、共鳴、表現力、全てにおいてレンジ感が広いことです。

特に、楽曲が持つイメージを本質的に捉え、「言葉」を深く掘り下げて表現されていました。わざとらしく表面的に強弱が付けられているのではなく、言葉のアクション(ニュアンス)によって自然に強弱が付けられているのがよく分かります。だから、楽曲の物語(起承転結)が歌声から映像としてリアルに伝わって来るので、感動して涙が出てきました。


ちなみに、マイクで録音されているのに、金賞の演奏ですら何を言っているのか全く聴き取れなかった。正直、聴き取れないのにハーモニーも何もない。一番言葉がハッキリと聞こえてきたのは、この「府中市立府中第四中学校」のみでした。

混声合唱でしたが、基礎がしっかりと身に付いているので、パートのバランス、音程とリズム、グルーヴ感が揃っていて本当に素晴らしかったです。


島倉 学