「ジャッキーチェンの集大成」との謳い文句で宣伝されていた映画「ライド・オン」を観てきました。
とても楽しみにしていた映画でした。
かつてジャッキーチェンの映画にとてもワクワクしたし、アクション映画が大好きなので、これは観ねばと思っていました。
ジャッキーチェンは大スターであり、香港が中国に返還されて共産党にだいぶ近い人になっているとも聞いていたので、共産党万歳!国威発揚!五紅星旗万歳!という内容だったらどうしよう…と少し心配だったし、しかしいやいや流石にそんなアジテイティングなものを世界に配信するか…??と思ったりもしていましたが、蓋を開けたら内容は完全なエンターテインメントで政治色は全くありませんでした。
物語は、
かつての凄腕スタントマン(ジャッキーチェン)が今は売れないスタントマンになって愛馬チートゥと共に映画の撮影所でその日暮らしに近い生活を送っている。彼は昔ながらの体を張ったスタントに強い信念とこだわりがあり。
そんなジャッキー(役名はルオ師匠)ですが、ある日借金のカタに愛馬を奪われそうになり、かつて絶縁した娘を頼ることになり…。
という内容。
娘ちゃんはとてもかわいいし、娘ちゃんの彼氏(新米弁護士)がジャッキーに振り回されながらもとても善人だし、他の登場人物も基本的に「悪人」は出てこない。
アクションシーンは随所に散りばめられていて往年のジャッキーファンが観たいシーンはたくさんあったし、テンポがよくてコミカル。ダークで陰惨な場面もないので、こういうところがジャッキーチェンの映画の安心して観られるところだなと思った。
カラっとしたアクション映画かなと思って観に行ったら親子の感情の描き方が意外と繊細で(失礼)泣かせにかかるシーンがあったり、ジャッキーと愛馬が心を通わせているようなシーンでもうっかり泣いてしまった。
まさかジャッキーチェンの映画で泣くとは思わなかった〜〜!!
「映画のストーリー的な感動」もあり、アクションも見応え十分、昔懐かしのジャッキーチェンの映画の場面も挿入されていたり、
いやはや、面白かったです。
集大成って言われたら、そうなのかもなあって思う。
ジャッキーチェン氏はこれでアクション映画にはもう出ないのだろうか…?
引退と言われたらそうなのかもなあ、と思える話の内容だった。
観に行って良かったと思う映画だった。
あとは、ジャッキーチェンは香港スターだし広東語話者だと思っていたのですが本作は全部普通話(北京語)で作られていてそれは意外だった。エンディングのNG集(懐かしい〜)でも四声の発音でNGを出している様子があったので、やっぱり普段は広東語なのかな。
アマプラで見た最近(とは言っても結構前)の映画は北京語のものもあったっけな…。