何度も書きましたが、息子が帰って

来なかった日から私達夫婦の

捜索の日々が始まりました。

結局は一週間でしたが・・・。

 

息子の手掛かりを探して何度も

現場に行きました。

あの時見た恐ろしいほどの量の

トンボ。

あんな大量のトンボを私は生まれて

初めて見ました。

 

あの時トンボが一斉に私に伝えてきた

言葉。

 

お前の大切な息子はもう生きていない。

生きていない。

 

確かにそう言っていました。

私は聞こえていたけれど、聞こえない

ふりをして、でも全身で否定もして

いました。

そんなはずない。絶対に違う。

 

きっとあの時のトンボは息子の最期の

姿を見ていたのでしょう。

 

こんな事を思い出すのは

始まったって事でしょうか。

三回忌までのカウントダウン。

 

皆、耐えている。だから私も耐える。

耐えてみせる。

この苦しさも悲しみも息子への愛が

あるから。

いつの日かこの想いがきれいな色の

結晶になると良いな。

今は静かにじっと、じっと耐える。