俺は麻雀打ちだ。もう、続けて15年以上になる。そして、今夜も麻雀を打っている。相手は某裏企業の、プロの打ち手だ。緊張が走る麻雀卓を四人が囲っている。「ポーン!」威勢のいい可愛い声で鳴いたのは、俺の相棒の純華。左手側に座り、白をポンした。そして九萬を捨てる。俺はツモ牌を見て、手牌に入れた。これでイーシャンテンだ。3ピンを強打し切り捨てる。右側の敵が後藤。7ピンを捨てて、リーチしてきた。さらに緊張は増す。対面の男が、七鬼龍俊治。凄みのかかった頬傷をポリポリかきながら、イーピンを切る。純華は冷や汗を拭きながら、安パイを探し、無いのに気付いた。ふとこちらを見る。俺は目線で、(恐らくピンズは安パイ。あったらそれを切れ)と言った。純華は眼鏡に手をやり、捨て牌をよく見て、七萬を切った。俺はサキヅモしていた7ソウを自分の山から交換(裏技)し、予定通り東を持ってきて、リーチしようとした。その時、俊治が身を乗り出して手を伸ばし、俺の右手を掴んだ。マズい!その掴む瞬間、純華が俊治のその右手を掴み、俺の右手は助かった。彼女は凄みある声で、「それはお互い様にしてくんないか。ここで止められたら、困るんだよ」と威嚇した。俊治は仕方無く席に着き、掴まれた右手の痛みを堪える。「この…怪力女がぁ…」俊治は純華と睨み合う。その時、俺はリーチをかけた。後藤がやれやれとツモ牌を見て溜め息をつき、中を捨てた。ニヤリと笑う純華。後藤が青ざめる。俊治はヒィッと唸る。「ローン!残念だったね、字一色、大三元だ。アタシはアンタらなんかに負けなかったよ」親のダブル役満、96000点、勝負ありだ。俺は3位だが、彼女がまくれば問題はない。「京介、勝ったよ」言ってニヤリと笑う純華。これだから、コイツと組むのはやめられねえ。俊治がその時、純華に殴りかかるが、逆に投げ飛ばされた。「こっちの勝ちは勝ちだよ。さっさと金払いな、ヘボ野郎」勝負はついた。
…帰り道、焼鳥屋に行く道程で、俺は純華を誉めちぎった。彼女は財布をズボンにしまいながら、「アンタのために生きてんのよ。もっと強くなりな」とニヤリと笑った。
shimadryu
【私が目的とする、shimadryuの方向性から少しずれた小説を書いてしまいました。しかし、私はこういう小説も好きで、読者に気迫を訴えるようなものも書きたいので、あえて載せてみました。この小説は、フィクションであり、実在の人物、企業とは全く関係ありません。これからも様々なブログを書いていきたく思っています。宜しく御願い致します。】