働き方の選択肢を増やすということ~at will workのフォーラムに潜入してきました~ | 公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

公務員 島田正樹 〜仕事と私事と志事と〜

仕事も家族・友人との私事も楽しみながら、魂を燃やして挑む“志事”で社会を変えていきたい! 地方公務員として働きながら、NPO活動、講演、執筆、ワークショップデザイナーなどに取り組む“公務員ポートフォリオワーカー”として活動しています。

 

 

市議会の一般質問の通告も無風で、

12月議会前半は早くも休戦モードのうちの課。

 

 

市議会のスケジュールからして、

参加は難しそうだな~と諦めていた

こちらのイベントに潜入してきました。

 

 

Work×Future「未来の働き方」がわかるフォーラム

〜働き方改革はすでにあなたのまわりで始まっている!

 

 

【概要】
日時:2016年12月1日19時~21時
場所:ランサーズ株式会社「新しい働き方LAB」
   (東京都渋谷区渋谷2-22-3渋谷東口ビル11F)
主催:一般社団法人at Will Work

 

 

主催者の一般社団法人at Will Workは

「働きやすい社会づくり」に向けて、

プラットフォームになることを目指して、

事例やノウハウなどの共有・研究をする団体。

 

一般社団法人at Will Workホームページ

http://www.atwill.work/

 

 

 

 

 

 

この日のフォーラムは、

政府の働き方改革の会議でも有識者として委員を務める

白河 桃子さん(少子化ジャーナリスト、相模女子大客員教授)から

議論のベースとなる基調講演的なお話をお聴きした後に、

 

経済産業省の担当参事官と、
ソフトバンクの人材開発部の日下部 奈々さん

が加わってのパネルディスカッション。

(ファシリテーターは、at Wii Workの代表理事の藤本あゆみさん)
 

 

 

(1)白河先生の基調講演の要旨
○労働時間の上限規制こそがイノベーション!
○政府の「働き方改革実現会議」では、以下の9項目を検討する。
    1)同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善。 
    2)賃金引き上げと労働生産性の向上。 
    3)時間外労働の上限規制の在り方など長時間労働の是正。 
    4)雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援、人材育成、格差を固定化させない教育の問題。 
    5)テレワーク、副業・兼業といった柔軟な働き方。 
    6)働き方に中立的な社会保障制度・税制など女性・若者が活躍しやすい環境整備。 
    7)高齢者の就業促進。 
    8)病気の治療、そして子育て・介護と仕事の両立。 
    9)外国人材の受入れの問題。
○このうち、3)と5)は法制化されるだろう。
○労働時間のコントロール+ITによる柔軟な働き方(テレワーク等)が必要。
○日本の企業は自律的に働けているところもあれば、全くできていない企業もある。(労働時間革命宣言40社の取組からの考察)
○働き方を変えるマインドセットのキッカケは、“子ども”であることが多い。これは労働時間に上限ができることによるもの。
○仕事の効率化は、圧縮(より短時間により多くの作業)だけではなく、不要な部分の切り捨ても必要。
○本人が自律的に時間を決めて働いていないと、テレワークだけでは意味がない。メールがつながらない権利や、労働時間の上限を決めることが必要。

 

 

 

(島田コメント)
白河先生は、

少子化・女性活躍・保育士不足・企業の生産性向上・

出生率とGDP向上などに効果がある“レバレッジポイント”は、

労働時間の上限規制であるという立場です。

(働き方改革実現会議資料からも窺える)

 

労働時間の上限規制によって

結果的に個人が手にする余剰時間が、何に使われるのか、

私の場合で言えばそこの関心は“副業・兼業”も含めた、

各個人が多様な価値を創出できる多様な活動にあるわけですが、

その点の示唆はさほど無かった点は個人的にちょっと心残り。

(でも、パネルディスカッションでは、多少議論あり??)

 

一方で、働き方改革において、

最初の一太刀をどこからどのような角度で入れるかは、

実際のところ様々な考え方がある中で、

労働時間に上限を設けることが最も効果的だとする主張は、

要素が多く複雑化しがちな働き方改革の議論にあって、

論旨も分かりやすく納得感が高いように感じました。

 

どこから改革したらいいのよ~!?

そりゃ、労働時間の上限規制でしょ~!!

それで働き方全体の改革に向けて動き出すから!ということ。

 

 

 

 

 

(2)パネルディスカッションの要旨
①経済産業省 伊藤参事官からのインプットの要旨
    ○METIでは柔軟な働き方に関する研究会を設置、議論を開始した。
    ○職務の無限定性と残業の上限がないことが、労働時間の長時間化を助長しているという認識。
    ○日本のこれまでの慣行を一切排して、欧米型の働き方に変えてしまうということではなく、日本型の働き方の良さを残しながら、欧米型の働き方の考え方も取り入れながら、柔軟な働き方を広げていきたい。
    ○議論のテーマは、「兼業・副業を通じた創業・新事業創出」「雇用関係によらない働き方」「中小企業・小規模事業者の人手不足対応」の3つ。
    ○重要なのは、選択肢を増やすということ。
    ○ワークライフバランスを実現するとともに、生産性を向上すること。一人ひとりがキャリアオーナーシップを持つことが重要である。

 

②ソフトバンク 日下部さんからのインプットの要旨
    ○ソフトバンクの人材育成方針は「Smart & Fun」。
    ○会社のwill(意志)と個人のwill(意志)があり、それらが整合しているのが幸せな働き方。
    ○個人のwillのために、会社として個人のwillの実現のための仕組みと、will形成の風土・場づくりに取り組んでいる。
    ○人事ポリシーは「挑戦する人にチャンスを」。
    ○仕組みとしては「Academia」(孫社長の後継者育成プログラム)、「Innovator」(新規事業立ち上げのプログラム)、「FA/JP制度」(社内フリーエージェント制度)、「管理職代行」(お試し管理職制度)などがある。しかし、これらはwillを持っている人には機能するが、そもそもwillを持っていない人には機能しない。
    ○そこで、will形成の場づくりに取り組んでいる。「キャリアカレッジ」(2か月間の研修)、「キャリアビジョン研修」(キャリアの棚卸によるビジョン形成)、「MICHIKARA」(働く意義を問う、自治体などと連携した取組)


③パネルディスカッションでの議論の要旨
※パネラー
白河 桃子さん(少子化ジャーナリスト、相模女子大客員教授)
伊藤 禎則 (いとう さだのり)さん(経済産業省 参事官)
日下部 奈々さん(ソフトバンク人材開発部)
ファシリテーター:at Will Workの代表理事の藤本あゆみさん

 

    ○労働時間に上限が設定されることで、他のことができる時間が生まれる。
    ○自分がいくらもらうために、何時間投入するのかという意識が必要。
    ○日本の成果主義は、長い時間働く方が勝ってしまう成果主義になっている。
    ○浮いた時間でできることは色々とある。人にはいろいろな顔がある。親として、地域の人として。働き手としての顔だけではない。色々な顔で活躍することが重要。その顔の一つとして、他の会社でも働く、という顔があってもいい。自らの属性を踏まえて、顔を複数持つことで、一つの会社への依存度を下げることが大切である。
    ○仕事の成果とは何だろう?経営者は労働時間ではなく、売り上げを求めている。

    ○但し、経営者層ではなく一般社員や管理職レベルになると、コスト(労働時間)をいくらかけてでも、売り上げを出すべきだという考えになる。
    ○男女雇用機会均等法から労働時間機会均等法へ。
    ○100の利益を10時間で出すよりも、5時間で出すことが偉いという世の中に。
    ○公務員は数字で成果が出ない難しさがある。
    ○個人と企業の変化が主題である。個人と企業が台頭の関係になることが重要。

 

以下、質疑応答(省略)

 

 

 

(島田コメント)
SBの日下部さんご紹介の、

willを形成するためのプログラムは大変興味深い。

 

例えば、私たち公務員の中には、

もしかしたら個人のwill(意志)を

はっきりと持たない人が多いような気がしていて、

そういう層に、

この公務員の職業人生を通じて

こんなことを実現していきたいというwillを

形成することは大きな意味があるように感じました。

 

それによって、

入ったときは“でもしか公務員”だった人も、

自分の職業に誇りをもてるといいな、なんて。

 

 

また、パネルディスカッションの中でMETIの参事官から

自らの属性を踏まえて、顔を複数持つことで、

一つの会社への依存度を下げることが大切

というコメントが聴けたのは心強く感じました。

 

これを公務員にも広げて当てはめられるのか、

そのあたりはこの日の議論に加えて、

法制度(地方公務員法38条など)も含めて、

考えなくてはいけないことが多そうだな~という実感。

 

 

全体を通して、

働き方改革

特に副業・兼業解禁に向けては、まだまだハードルが多いという印象ですが、

一方で、だいぶ論点は絞られてきているようにも見えます。

それは労務管理的な問題であったりとか、雇用関係の整理であったり、

多様な働き方を進めるための法制化であったり。

 

とはいえ、

 

まだまだ企業経営者の中にも、企業人事担当者の中にも、

そして恐らくは普通の勤め人の中にも、

未知なる物への漠然とした不安はきっと小さくなくて、

(それは未知なだけで、具体的な危険は無いのだけれど)

 

そういった不安を取り除くような議論、

 

具体的には、

副業・兼業はやっていいことなのかダメなことなのか、

それはどうすれば自分のケースとして判断できるのか、

といった実務的・手続き論的なところから、

副業・兼業には金銭的なものではない

人材育成的な効果もあるといった点なども、

広く伝えていく必要があるのかなと思いました。

 

 

そして、公務員はどうしよう!?

 

というのは、

この先、当面の私のテーマとなりそうですびっくり